中央区銀座の区立泰明小学校の校長がアルマーニの制服(標準服)を導入すると発表したことが物議を醸している。これがアルマーニでなく、ユニクロだったらこれほどのニュースにはならなかったのかもしれないが……。
「銀座」「アルマーニ」から、いかにも裕福な子女が通っている小学校であるように連想されるのだが、実際はどうなのか?
泰明小学校に通う子女の平均世帯年収ズバリの値ではないが、参考になりそうなデータがある。不動産情報サイト「住まいサーフィン」を運営しているスタイルアクト社が16年12月9日に発表した「東京都 年収の高い学区ランキング 2016年」(※1)をひも解いてみよう。
- ※1:全世帯から単身者や夫婦のみと推定される世帯を除外して算出された平均世帯年収。学区は国交省「国土数値情報(小学校区データ)」平成22年時点をもとにスタイルアクト社が独自に加工。
中央区の学区別年収ランキング 泰明小学校4位
中央区の区立小学校は16校(中央区HP「区立学校一覧」より)。そのうち年収が高い学区TOP10は下記のとおりだ。
泰明小学校は4位(972万円)。1位の佃島小学校(1,006万円)との差は34万円。それほど離れているわけではない。
- 1位:佃島小学校(1,006万円)
- 2位:明正小学校(1,002万円)
- 3位:城東小学校(982万円)
- 4位:泰明小学校(972万円)
- 5位:阪本小学校(961万円)
- 6位:日本橋小学校(956万円)
- 7位:久松小学校(942万円)
- 8位:京橋築地小学校(929万円)
- 9位:有馬小学校(916万円)
- 10位:常盤小学校(873万円)
では、泰明小学校の平世帯均年収(972万円)は、23区のなかで高いほうなのか?
泰明小学校の年収は突出しているわけではない
中央区の上位4校と各区1位校の年収を可視化したのが次図。
1千万円を超えているのは、中央区を含む7つの区(千代田、中央、港、品川、大田、世田谷、渋谷)。なかでも港区の南山小学校(1,409万円)は断トツ。
泰明小学校は突出しているわけではないことが分かる。
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