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羽田新飛行ルート問題|国交省に聞きたい7項目

山添参議院議員らが2月8日に実施した、羽田新飛行ルートに係る国交省へのヒアリングにもの足りなさを感じたので、国交省に聞いてみたい内容をザットまとめてみた。

議員の皆さまにご活用いただければ幸甚。


もくじ

議員らの突っ込み不足!?

山添拓参議院議員(共産党)らは2月8日、参議院地下一階会議室で羽田空港の増便・低空飛行問題につき国交省の聞き取りを実施。 当日のやり取りが翌日、大橋みえ子江戸川区議(共産党)のブログに公開されていた。

  • 山添:(2020年以降、成田空港の滑走路の増設で約16万回増やして)100万回の目算はあるのか
  • 国:具体的に何年というのはない

  • 山添:新たな騒音対策はあるのか
  • 国:対策をしっかりすすめる

  • 山添:今まで説明している以上にない。地元への説明は
  • 国:手立て、方策を示しながら理解いただく

  • 山添:基準策定の状況は、それを守らない場合は
  • 国:基準案を年度末までに作成、推進会議で年度内に決める
  • 山添:政務官が注意喚起した。多くの航空会社のチェックができていない。実効性をどうあげていくか
  • 国:航空法改訂、報告を要請した

  • 山添:第五フェーズ説明会あるのか
  • 国:そのつもり

「こんにちは 大橋みえ子です」 2月9日より) 

これ以外にも他の参加者から、試験飛行や落下物について国交省とのやり取りがあったようだ。

ブログに記載された内容を読む限り、いま一つ突っ込み不足の感あり。

そこで羽田新飛行ルート問題につき、国交省に聞いてみたい内容をザットまとめておいた。議員の皆さまにご活用いただければ幸甚。

国交省に聞いてみたい7項目

Q1 羽田新飛行ルート案撤回の可能性

新飛行ルートの影響を受ける住民を対象に、「住民説明会」が実施されている。そもそも住民らの意見を受けて、羽田新飛行ルート案が撤回されることはあり得るのか?
都心上空を飛行する原案が撤回され得るとすれば、それはどのような条件を満たした場合なのか?

Q2 事故の被害想定

落下物事故あるいは墜落事故についての被害想定はどうなっているのか?

FAQ冊子v4.1「羽田空港のこれから~ご質問にお答えします~」』(以下、「FAQ冊子」)によれば、「JAL機の御巣鷹山事故(昭和60年)以降、我が国の定期航空会社による乗客死亡事故は発生していません(P66)」「過去10年間(平成19年度~平成28年度)の発生件数は、成田空港周辺では19件(部品13件、氷塊6件)、羽田空港周辺では0件となっています。(P78)」とされている。

墜落事故や落下物事故が発生する可能性は極めて低いことは理解できるが、事故が発生した場合には悲惨な状況になることが想像される。

たとえば、新宿や渋谷で墜落事故や落下物事故が発生した場合の被害想定(死傷者数、交通機関への影響など)はどうなっているのか?

Q3 騒音の影響を受ける住民の数

羽田新飛行ルートにより騒音の影響を受ける住民の数は何人くらいに及ぶのか?

住んでいる人だけでなく、通勤通学者や観光客などを含めるとどれくらいの人数になるのか?

それらの人数に対して、住民説明会に参加している人数は十分といえるのか?

現在第4フェーズの説明会が各地で実施されているが、第3フェーズまでの合計参加者数は約1万3,500人でしかない。しかもフェーズを重ねるたびに少なくなっている(次図)。

住民説明会の来場者数実績 (東京都、神奈川県、埼玉県の合計)
丁寧な情報提供を積極的に!? 羽田新飛行ルート説明会(第4フェーズ)」より

Q4 羽田新飛行ルートによる不動産価値への影響

羽田新飛行ルートによる不動産価値への影響はどのくらいあるのか?

国交省は、「航空機の飛行と不動産価値の変動との間に直接的な因果関係を⾒出すことは難しい」としている(FAQ冊子P56)。

海外での調査研究にはどのようなものがあるのか?

国内での調査研究にはどのようなものがあるのか?

「羽田新飛行ルートが不動産価値に与える影響」について調査研究を専門機関に委託してはどうか?

ちなみに、海外の文献を調べてみると、コンサルティング会社が1994年に連邦航空局に提出した「空港騒音がなければ資産価値が18.6%高い(ロサンジェルス国際空港)」やワシントン州の地域通商経済発展省の1997年の助成研究「飛行ルート直下から4分の1マイル離れるごとに3.4%資産価値が上がる(シアトル・タコマ国際空港)」など、飛行ルートと不動産資産価値との関係を調査分析した報告書が数多くみられる。

※詳しくは、「海外情報!航空機騒音は不動産価値にどのくらい影響するのか?」参照。

Q5 羽田新飛行ルートに係る世間の認知度

羽田新飛行ルートの問題は、世間にどの程度認識されているのか?

第3フェーズまでの合計参加者数は約1万3,500人(前述)。現在実施されている第4フェーズの参加者や、別途各地で実施されている住民説明会などの人数を含めても、羽田新飛行ルートの問題が多くの人たちに伝わっているとはいえないのではないか。

実際にどの程度の住民が羽田新飛行ルートの問題を認識しているのか、世論調査を実施してみてはどうか?

「世論調査を実施するかどうかについては検討します」って?

世論調査を実施しないとすれば、その理由は何か?

Q6 飛行映像をネット公開しない理由

羽田空港機能強化の取り組みに係る「情報発信拠点」に設置されている「サウンドシミュレーター」の飛行映像をネットに公開すれば、SNS効果によって、情報が広く拡散される効果が期待できるのだが。
サウンドシミュレーター
羽田新飛行ルート展示で聞いてみた|飛行映像をネット公開しない理由とは…」より

飛行映像をネット公開しない理由は何か?

「専用ヘッドフォンで聞かないと実際の音が分からない」という説明では説得力に欠ける。

※詳しくは、「羽田新飛行ルート展示で聞いてみた|飛行映像をネット公開しない理由とは…」参照。

Q7 大型機による試験飛行の実施時期

試験飛行を行わないのはなぜか?

国交省は、 音や見え方を体感するための試験飛行の実施は困難だとしている。困難な理由として、管制官の訓練が必要なことや、フル稼働している羽田空港の現行の運用を一定時間停止する必要があることが掲げられている(FAQ冊子P53)。

昨年12月26日、川崎市上空で試験飛行が実施されたが、小型機の試験飛行では何度繰り返しても国交省の実績作りにはなっても、住民を説得する材料にはならないのではないか(羽田新飛行ル―ト 小型機の試験飛行は説得力あるか)。

羽田新飛行ルート運用の前に、管制官の訓練も兼ねて、大型機による試験飛行の実施は行われるのではないか。大型機による試験飛行の実施予定時期はいつになるのか?

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