スイスの研究機関が10月3日、民泊サイトの動向や市場に与える影響をまとめた調査結果を発表。
欧州のなかでもAirbnbが最も多いパリ市では、16年1月段階で6万件を超えている。
東京23区内のAirbnb登録件数はといえば、16年1月段階では約1万件(筆者調査)。パリ市の6分の1の規模。
民泊仲介サイト、スイスの住宅市場にマイナス影響
Airbnbがスイス国内の住宅市場にマイナスの効果をもたらしているという。
民泊仲介サイト、スイスの住宅市場にマイナス影響
スイスの都市研究機関「INURA Zurich Institute」が3日、民泊サイトの動向や市場に与える影響などについてまとめた調査結果他のサイトへを発表した。それによると、Airbnb(エアビーアンドビー)に代表されるインターネット上の民泊仲介サイトの影響で、家賃の上昇や空き物件の減少など国内の住宅市場にマイナスの効果をもたらしていることが分かった。(以下略)
(swissinfo.ch 10月5日)
欧州ではAirbnb登録件数が猛烈に増えている
スイスの都市研究機関の調査結果「UnterkunftVermittlungsplattformen:Effekte, Regulierungen und Erfahrungen」(民泊サービス・プラットフォーム:影響・規制・経験)全60頁のなかに、いくつか興味深いデータが掲載されている。
代表的なのは次のグラフ。
パリやロンドン、ベルリンやバルセロナなどで、Airbnb登録件数が猛烈に増えていることが分かる。
(スイスの都市研究機関の調査結果 P9)
欧州のなかでもAirbnb登録件数が最も多いパリ市では、16年1月段階で6万件を超えている。
パリに比べれば東京のAirbnb登録件数は大したことない!?
では、東京23区内のAirbnb登録件数はといえば、16年1月段階では約1万件(筆者調査)。パリ市の6分の1の規模。
上図に、東京23区内のAirbnb登録件数の推移を加筆したのが次図。
(15年7月データは筆者独自調査、16年1月以降データはAirbDatabankによる)
東京23区内のAirbnb登録件数が増えたとはいえ、パリやロンドンに比べれば大したことがないと言えるのではないか。
17年6月9日に参院で可決・成立し、18年6月に施行される見通しとなっている、住宅宿泊事業法(民泊新法)が適切に運用されれば、パリ市のようなトンデモナイ事態を回避することができるのか……。