株価のテクニカル分析(チャート分析)を応用して、新築マンション市場動向を分析してみた。
様々あるチャート分析のなかから、比較的シンプルで分かりやすい移動平均線で試みることにした。
移動平均線の特徴は次のとおりである。
移動平均線とは
期間の短い移動平均線と期間の長い移動平均線がともに右上がりの状態で、前者が後者を下から上に突き抜けることをゴールデンクロス、ともに右下がりのなかで上から下へ切ってきた状態をデッドクロスといいます。
ゴールデンクロスは、市場が中長期的に上昇局面にあるシグナル、デッドクロスは逆に下降局面にあるシグナルとされます。(日経新聞社「やさしい株式投資」P70)
新築マンション市場のテクニカル分析
具体的には、不動産経済研究所が毎月発表している東京23区新築マンションのm2単価について、過去3か月間と過去6か月間のそれぞれの単純平均値を計算し、同平均値の動きを分析する(次図)。
07年のサブプライム住宅ローン危機の影響を受け、リーマン・ショック(08年9月)の前にデッドクロスが発現し、分譲単価が下落していることが分かる。
その後、ゴールデンクロスが現れるたびに、分譲単価は上昇している。
17年7月に再び3か月移動平均線が6か月の移動平均線を突き抜ける状況が生じている。この現象が分譲価格の上昇を示唆しているのかどうかは今後要観察。
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