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政策チェックアップ、羽田新ルートはA評価!? 国交省の“自己採点”を読み解く

国土交通省は8月26日、「令和6年度政策チェックアップ評価書」を公表した。

そこには羽田新ルートについて「航空交通ネットワークを強化」と明記され、A評価が付けられている。
だが、この評価は本当に現実を映しているのか――。国交省が自ら付けた“高得点”の裏側を探る。


もくじ

「政策チェックアップ評価書」に羽田新ルート

「政策チェックアップ」は政策評価法に基づく事後評価である。国交省の施策目標と業績指標を、前年度の実績値で点検し、課題や今後の方向性を整理したものだ。
施策目標の下には116の業績指標があり、細分類まで含めれば188指標に及ぶ。
羽田新ルートは、6番目の政策目標「国際競争力・観光交流・広域連携等の確保・強化」に属し、24番目の施策目標「航空交通ネットワークを強化する」で評価されている(次表)。

施策目標「航空交通ネットワークを強化する」

国交省「令和6年度政策チェックアップ評価書について」より

羽田新ルートはA評価

(24)航空交通ネットワークを強化する」を開くと、指標番号75、業績指標名「首都圏空港の空港処理能力 *」が記されていることに気づく(次図)。「*」は主要な業績指標であることを意味している。

業績指標の分析_首都圏空港の空港処理能力

その評価は「A」。Aは「目標達成に向け成果を示している」という意味だ。

(事務事業等の実施状況)

  • 国際競争力の強化や訪日外国人旅行者の受入対応等の観点から、首都圏空港の機能強化に必要な施設整備等を実施。
  • 成田空港については、(略)
  • 羽田空港については、発着容量の増加を図るために令和2年3月から新飛行経路の運用等を開始しており、引き続き、騒音・落下物対策や地域への丁寧な情報提供等の取組を行う

(目標の達成状況に関する分析) 

  • 成田空港については(略)
  • 羽田空港については、令和2年3月からの新飛行経路の運用等により達成すべき空港処理能力は確保されているが、引き続き、騒音・落下物対策や地域への丁寧な情報提供等の取組を行う
  • 引き続き両空港において取組を進め、目標年度までに首都圏空港の空港処理能力を年間約 100 万回に拡大することを目指す。現時点では目標年度に目標を達成する見込みであるため、A 評価とした。

誰が評価したのか

A評価を付けたのは国交省航空局総務課企画室の後藤暢子室長である(次図)。

担当部局名・作成責任者名

一方、外部有識者のコメントにはこうある。

評価については妥当と思われるが、(75)については実績値の横ばいが続く限り R12 目標とは徐々に乖離していくような方向性となっており、どのようにリカバリーを目指すのか具体策を考える必要があるのではないか。

また、(77)について(略)

(国土交通省政策評価会 松田 千恵子) 

慎重な見方も示されている。

雑感

政策チェックアップはあくまで国交省の自己評価である。外部による検証ではない。

さらに、指標の焦点は「成田空港の処理能力増加」に置かれており(次図)、羽田新ルートの騒音低減や落下物削減は評価対象ではない。

つまり、このA評価は国民生活に直結した成果を測るものではない。国交省の“物差し”に基づく評価にすぎないのである。

業績指標登録票_航空交通ネットワークを強化する

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