「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」の「令和7年度 第1回幹事会」が25年7月15日に開催されていたことをご存じだろうか。
※初投稿2025年8月14日(追記25年9月23日)
都及び関係区市連絡会、今回もコッソリ開催されていた
東京都都市整備局の「羽田空港の更なる機能強化について」のページの「更新日」が「2025年8月13日」に変っていた。
どこが変わったのかと、目を皿のようにしてチェックしていくと、都市整備局の読みづらい「トピックス」に「都及び関係区市連絡会 第1回幹事会」が追記されたことに気づく(次図)。
毎度のことであるが、トピックスに掲載された日付がないので、ぼーっと見ているだけでは、新着情報であることに気が付かない。また、都HPの新着情報にも都市整備局HPの新着情報にも掲載されていないので、一般の都民が知ることは不可能である(それが狙いと思われても仕方あるまい)。

リンク先を開くと、「議事の要旨」のほかに、「各区市の意見等」(PDF形式)が掲載されている。
会議の概要
- 会議名 令和7年度羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会 幹事会(第1回)
- 開催日 令和7年7月15日(火曜日)
- 出席状況
- 東京都、千代田区、港区、新宿区、文京区、台東区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、練馬区、足立区、葛飾区、江戸川区、国土交通省
- 議事の要旨
国土交通省より、騒音測定結果や部品欠落報告等についての説明【各区市の意見等】(PDF形式)
- 当区は、空港周辺の地域住民や区議会の関心が非常に高く、騒音に対するご意見を再三いただいている。資料を見ると羽田小学校のデータは令和5年度から高止まりしており、令和6年度の実測値の平均においては、機体の大きさに関わらず、昨年同時期よりも上昇している。また、資料 7 の令和7年4月の羽田小学校の実測値において、大型機で過去最高の 87 デシベル以上を記録した点も気がかりである。一方で低騒音機の使用によって、一定の騒音低減効果が見られたことも確認できた。国にはさまざまな努力をしていただいているが、改めて低騒音機の導入に向けたさらなる取り組みをお願いしたい。
- ⇒低騒音機導入のさらなる促進をしてほしいとの意見と認識した。国土交通省では、平成 29 年4月から着陸料を航空機の重量と騒音の要素を組み合わせた料金体系に見直し、さらに令和2年 1 月より国際線の着陸料については、高騒音機の単価を引き上げた。また国内航空会社に対しては可能な範囲で低騒音の機材を選択することを要請するなど、低騒音機の導入を促進してきた。その結果、低騒音機の割合は 2019 年の約 11%から 2024 年度は約 34%と増えた。引き続き、さらなる負担軽減に向けた取り組みを進めていく。
- 落下物対策についての要望。これまでの取り組みは理解しているが、今後もさらなる対策の検討についてお願いしたいと議会から強い意見が出ている。
- ⇒落下物対策総合パッケージの見直しを進め、落下物防止対策基準は、毎年拡充を図っている。引き続き、関係者一丸となって、安全・安心の確保に向けて全力で取り組んでいきたい。
- 固定化回避検討会はあまり時間を空けずに定期的に開催するなど、検討を引き続きしっかりやっていただきたいという意見いただいている。
- ⇒固定化回避検討会の年内の開催に向け、準備を進めているところ。また、さらなる騒音負担軽減や海上ルートに関する国際動向の調査も並行して進めている。
- 意見として2点。本年6月発生のエアインディアの事故については、区民からも不安の声が上がっている。区としては航空機の運航は安全性が最優先されるべきものであり、安全な航空機運航の徹底を改めて求める。
固定化回避検討会の早期開催と区民負担軽減につながる早期具体的な方策の提示・実行を改めて求める。
- ⇒航空機の安全な運用に向けて、航空会社においては継続的な安全の向上を図っており、国土交通省としては安全対策の見直しを行っている。引き続き航空の安全・安心の確保に向け、関係者一丸となって全力で取り組んでいきたい。
- 固定化回避検討会の早期開催及び区民負担軽減につながる具体的な方策について、第7回固定化回避検討会の年内の開催を目指して鋭意準備を進めている。さらなる騒音負担軽減や、海上ルート等の方策について国際動向等を踏まえた調査を実施している。引き続き、地域の皆様の負担軽減に取り組んでいきたい。
- これまでの固定化回避検討会でさまざまな検討がなされており、その内容はチラシの配布で周知されているが、内容が専門的で理解が難しいところがある。過去からの検討と今後の見通し等について、羽田空港の機能強化に関するこれまでの取り組みと合わせて、区民に丁寧に説明すべく、説明会の開催の検討をお願いしたい。
また、昨年1月2日に発生した羽田空港航空機衝突事故については、有識者検討会による中間とりまとめが発表されて対策が講じられているが、韓国の釜山やアメリカのワシントン、インドのアーメダバードなど航空機事故が続いている。引き続き一層の安全対策および再発防止に努めていただきたい。
- ⇒固定化回避の検討状況は、経路下の皆様にチラシの配布や国のホームページの情報公開等で丁寧な情報提供に努めている。運用の変更が生じる場合には関係する住民の皆様に丁寧に説明できるよう関係自治体の皆様ともよく相談をした上で、効果的な説明手法を検討していきたい。
- 昨年1月の航空機事故やエアインディアの件に関して、航空機の安全な運航に向けては、航空会社では継続的な安全の向上を図っており、国土交通省としては、安全対策の見直しを行っている。
【会議資料】
公開された「会議資料」(次図)は、「(資料10-2)都に寄せられた意見について」以外は、国交省が「羽田空港の新飛行経路の定期運用報告(第31回・2024年度の取りまとめ)」として8月13日に公表した資料に含まれている。
国交省は7月15日に都及び関係区市連絡会で関係自治体に羽田新ルートの運用状況を報告し、約1か月後の8月13日に、都と同じ日に関連資料を公表するという手順を踏んでいたことが分かる。

都民の怒りの矛先は都ではなく、国に向かっている!?
国交省の配布資料(8月13日公表)に無かったのは、「(資料10-2)都に寄せられた意見について」。25年3月1日から4月30日までの問合せ件数(速報値)が掲載されている。2か月で74件。
国や国が委託しているコールセンターに寄せされた件数と比較すると、都に寄せられた件数がいかに少ないかがよく分かる(次図)。
都民の怒りの矛先は東京都ではなく、国に向かっている。都民は東京都に羽田新ルートに係る対応を期待していないのでは……。

「都及び関係区市連絡会」開催実績
羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会の開催実績を次図に示す。

【追記】開示請求で「出欠表(予定)」「議事概要」
※追記25年9月23日
8月13日に公開された「議事の要旨」「各区市の意見等」では、区の出席者が不明だし、どの区が発言したのかも分からない。
東京都に開示請求していた文書(出欠表(予定)と議事概要)を入手したので、以下ひも解く。
13区のうち代理を立てたのは5区(品川・目黒・中野・豊島・板橋)
東京都からの参加は都市整備局理事。羽田新ルートが通過する13区のうち、代理を立てたのは6つの区(次図)。
品川・目黒・豊島区は課長が代理出席、中野・板橋区は係長が代理出席。羽田新ルート問題への力の入れようがよく分かる。

公開文書と開示文書、ほぼ一致!
8月13日に公開された文書(以下、「公開文書」)と今回開示された文書(以下、「開示文書」を比較すると、公開文書で発言していた4人は、順に大田区、足立区(2回)、品川区、豊島区であったことが確認できる。
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