第217回 国会衆議院「国土交通委員会」において4月2日、津村啓介 衆議院議員(立憲)により「米軍ヘリポート周辺の高さ制限等」関連の質疑があった。
ネット中継録画をもとに、テキスト化(約4千文字)しておいた。
※以下長文。時間のない方は「質疑応答のポイント」と最後の「雑感」をお読みいただければと。
- 津村啓介 衆議院議員(立憲)
- 【1】米軍ヘリポート周辺の高さ制限等の運用実態、米軍からの回答
- 【2】米軍飛行場及び赤坂プレスセンター
- 【3】在日米軍による低空飛行訓練、平成11年日米合同委員会合意
- 津村:騒音の苦情等に関する相談件数?
- 地方協力局次長:米軍機と思われる苦情、赤坂プレスセンター0件
- 津村:米軍ヘリルール、前赤羽大臣と同じ認識?
- 中野大臣:赤羽元国交大臣の答弁、実態についてお答えをした
- 津村:米軍ヘリコプター、99年合意は適用される?
- 中野大臣:外務省の方が解釈の権限を有する、そちらにお尋ねを
- 津村:赤羽大臣は明確にお答えになっていらっしゃいますが
- 中野大臣:(赤羽前大臣は)実態についてお答えをされたもの
- 津村:ヘリコプターは99年合意に含まれる?
- 藤井外務副大臣:米軍の飛行はICAOのルールや航空法と整合的な米軍の規則に従い・・・
- 津村:ヘリコプターは含まれるのか、含まれないのか?
- 藤井外務副大臣:米軍の飛行はICAOのルールや航空法と整合的な米軍の規則に従い・・・
- 津村:イエスかノーかはっきり答えを用意しておいてください
- 雑感
津村啓介 衆議院議員(立憲)

津村啓介 衆議院議員(立憲民主党、当選回数7回、東大法卒⇒オックスフォード大学経営大学院修了、53歳)
【1】米軍ヘリポート周辺の高さ制限等の運用実態、米軍からの回答
津村:在日米軍に確認の結果?
次に、先般12月の一般質疑の際に、防衛省に確認を求めておりました、在日米軍基地赤坂プレスセンター周辺の空域制限と高さ制限の問題について、防衛省に問いたいと思います。
昨年12月18日の段階で、防衛省は「米軍基地の高さ制限について承知していない。ですので、在日米軍に確認をする」ということをご答弁いただきました。確認の結果を伺いたいと思います。
地方協力局次長:国際民間航空機関のルールや日本の航空法と整合的な米軍の規則に従って行われている
![質疑応答のポイント [:contents] 津村啓介 衆議院議員(立憲) 津村啓介 衆議院議員(立憲民主党、当選回数7回、東大法卒⇒オックスフォード大学経営大学院修了、53歳) 米軍ヘリポート周辺の高さ制限等の運用実態に関する米軍からの回答内容 津村:(赤坂プレスセンター周辺の空域制限)在日米軍に確認の結果? 次に、先般12月の一般質疑の際に、防衛省に確認を求めておりました、在日米軍基地赤坂プレスセンター周辺の空域制限と高さ制限の問題について、防衛省に問いたいと思います。 昨年12月18日の段階で、防衛省は「米軍基地の高さ制限について承知していない。ですので、在日米軍に確認をする」ということをご答弁いただきました。確認の結果を伺いたいと思います。 防衛省 地方協力局次長:進入と離陸に関係する表面は障害物のない方向に設定されている お答え申し上げます。前回の質疑以降に赤坂プレスセンターのヘリポートにつきまして、米側とやり取りを行いましたところ、米側からは「赤坂プレスセンターにおいても、統一施設基準に基づき、必要な表面を設定している、特に進入と離陸に関係する表面は障害物のない方向に設定されている」旨の説明がございました。 また、赤坂プレスセンターにおける航空機の運用に関しまして、米側からは 基本的にビルなどの障害物がない都立青山公園側からヘリポートにアプローチしている 全ての飛行運用を安全に実施しており、国際民間航空機関のルールや日本の航空法と整合的な米軍の規則に従って行われている 赤坂プレスセンターの周囲にはヘリコプターが安全に進入するために必要となる空間が存在しており、全ての飛行を安全に実施している ヘリポート周辺の政策研究大学院大学等は米軍の運用において支障になっていない 米軍は日米安全保障条約、日米地位協定及び日米合同委員会の合意に従い、引き続き全ての航空機を安全に運航する との説明がございました。 なお、これ以上の詳細につきましては、米側から「運用に関するものであり明らかにできない」との説明を受けているところでございます。 米軍飛行場及び赤坂プレス・センター 津村:一定の高さを超える物件を設置する規制、法的根拠? 今、森田次長からですね、「全ての飛行運用を安全に実施しており、国際民間航空機関や日本の航空法と整合的な米軍の規則に従った運用している」というご答弁をいただきましたが、これまでのですね、委員会での議論も含めて、実際には日本の航空法に反した運用がなされているのではないかという疑念をぬぐうことができません。 また、改めてその件については確認させていただきます。 次の質問でございますが、全国6つの米軍飛行場及び赤坂プレスセンターにおきまして、飛行場周辺で一定の高さを超える物件を設置する規制というものを講じる法的根拠は日本にございますか。 防衛省 地方協力局次長:航空法の一部の規定が適用を除外 お答えを申し上げます。日米地位協定第2条の規定によりまして、米軍が使用する飛行場につきましては、航空法の特例法によりまして、航空法の一部の規定が適用を除外されております。一定の高さを超える物件の制限等を定める航空法の規定が適用されておりません。 他方で、米軍の活動に当たりましては、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払うということとされております。 防衛省としましては、米軍機の飛行の安全確保に関する事項を含めて、日米間で様々なやり取りを行っており、そうした中で米側から各飛行場における米軍機の運用にあたり、飛行場周辺の物件に関しまして、安全上の懸念が示される場合には、関係者と調整を行い、必要な対応を取っているところでございます。 また、飛行場周辺の物件の設置に関しまして、事業者などから相談を受けた場合には、事業者と米軍との間で必要な確認や調整を行っているというところでございます。 平成11年の在日米軍による低空飛行訓練に関する日米合同委員会合意 津村:騒音の苦情等に関する相談件数? 次の質問に移ります。全国にですね、6つ存在する米軍飛行場と赤坂プレスセンターの周辺では、先ほどから議論させていただいております建設許可、ないし高さ制限に関する相談件数、そして騒音の苦情についても数多く寄せられているところでございます。 数字をですね、事前に防衛省さんに確認させていただいたものが7ページ、資料の7ページでございます。これがですね、令和6年度の数字もいただいたんですけれども、12月末までの集計で9か月分となっておりますので、トレンドを正確に見ることが難しくなっております。 1月から12月までの暦年で見た令和6年の各数字をご答弁いただきたいと思います。 防衛省 地方協力局次長:米軍機と思われる苦情、赤坂プレスセンター0件 森田治男 防衛省地方協力局次長(東大経済卒、1990年防衛庁入庁、57歳)](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/f/flats/20250416/20250416155159.jpg)
森田治男 防衛省地方協力局次長(東大経済卒、1990年防衛庁入庁、57歳)
お答え申し上げます。前回の質疑以降に赤坂プレスセンターのヘリポートにつきまして、米側とやり取りを行いましたところ、米側からは「赤坂プレスセンターにおいても、統一施設基準に基づき、必要な表面を設定している、特に進入と離陸に関係する表面は障害物のない方向に設定されている」旨の説明がございました。
また、赤坂プレスセンターにおける航空機の運用に関しまして、米側からは
- 基本的にビルなどの障害物がない都立青山公園側からヘリポートにアプローチしている
- 全ての飛行運用を安全に実施しており、国際民間航空機関のルールや日本の航空法と整合的な米軍の規則に従って行われている
- 赤坂プレスセンターの周囲にはヘリコプターが安全に進入するために必要となる空間が存在しており、全ての飛行を安全に実施している
- ヘリポート周辺の政策研究大学院大学等は米軍の運用において支障になっていない
- 米軍は日米安全保障条約、日米地位協定及び日米合同委員会の合意に従い、引き続き全ての航空機を安全に運航する
との説明がございました。
なお、これ以上の詳細につきましては、米側から「運用に関するものであり明らかにできない」との説明を受けているところでございます。
【2】米軍飛行場及び赤坂プレスセンター
津村:一定の高さを超える物件を設置する規制、法的根拠?
今、森田次長からですね、「全ての飛行運用を安全に実施しており、国際民間航空機関や日本の航空法と整合的な米軍の規則に従った運用している」というご答弁をいただきましたが、これまでのですね、委員会での議論も含めて、実際には日本の航空法に反した運用がなされているのではないかという疑念をぬぐうことができません。
また、改めてその件については確認させていただきます。
次の質問でございますが、全国6つの米軍飛行場及び赤坂プレスセンターにおきまして、飛行場周辺で一定の高さを超える物件を設置する規制というものを講じる法的根拠は日本にございますか。
地方協力局次長:航空法の一部の規定が適用を除外
お答えを申し上げます。日米地位協定第2条の規定によりまして、米軍が使用する飛行場につきましては、航空法の特例法によりまして、航空法の一部の規定が適用を除外されております。一定の高さを超える物件の制限等を定める航空法の規定が適用されておりません。
他方で、米軍の活動に当たりましては、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払うということとされております。
防衛省としましては、米軍機の飛行の安全確保に関する事項を含めて、日米間で様々なやり取りを行っており、そうした中で米側から各飛行場における米軍機の運用にあたり、飛行場周辺の物件に関しまして、安全上の懸念が示される場合には、関係者と調整を行い、必要な対応を取っているところでございます。
また、飛行場周辺の物件の設置に関しまして、事業者などから相談を受けた場合には、事業者と米軍との間で必要な確認や調整を行っているというところでございます。
【3】在日米軍による低空飛行訓練、平成11年日米合同委員会合意
津村:騒音の苦情等に関する相談件数?
次の質問に移ります。全国にですね、6つ存在する米軍飛行場と赤坂プレスセンターの周辺では、先ほどから議論させていただいております建設許可、ないし高さ制限に関する相談件数、そして騒音の苦情についても数多く寄せられているところでございます。
数字をですね、事前に防衛省さんに確認させていただいたものが7ページ、資料の7ページでございます。これがですね、令和6年度の数字もいただいたんですけれども、12月末までの集計で9か月分となっておりますので、トレンドを正確に見ることが難しくなっております。
1月から12月までの暦年で見た令和6年の各数字をご答弁いただきたいと思います。
地方協力局次長:米軍機と思われる苦情、赤坂プレスセンター0件
お答え申し上げます。米軍の飛行場周辺における構造物等の設置に関連し、令和6年に全国の地方防衛局等で受けた相談や確認の件数につきまして、現時点で把握しているものを申し上げますと、三沢飛行場10件、横田飛行場21件、木更津飛行場36件、岩国飛行場4件、嘉手納飛行場8件、普天間飛行場17件、赤坂プレスセンターで0件となっております。

また、米軍機と思われる苦情で地方防衛局に寄せられた件数は、現時点で把握している範囲で令和6年1月から12月までの間で、三沢飛行場157件、横田飛行場258件、木更津飛行場0件、岩国飛行場38件、嘉手納飛行場118件、普天間飛行場116件、赤坂プレスセンター0件となっております。

津村:米軍ヘリルール、前赤羽大臣と同じ認識?
一番人口密集地域であります赤坂プレスセンターの数字がいずれも小さくなっていることに私は大変疑念を抱いております。今日は時間がございませんので、次回の質問に回させていただきますが、よく精査をしていただきたいと思います。
最後のテーマにありますけれども、皆さんに9ページのところをご覧いただければというふうに思います。米軍ヘリが日本の航空法の例外となってるわけでございますけれども、しかし、99年の日米合同委員会の合意でこれに2番で「在日米軍は、国際民間航空機関や日本の航空法により規定される最低高度基準を用いており、低空飛行訓練を実施する際、同一の米軍飛行高度規制を現在適用している」という合意がなされました。
これについてですね、4年前赤羽大臣に「米軍ヘリは都心部においては建物から換算した高度300m以下で飛ぶことはできないというルールになっているということでよろしいですね」、と問うたところ、「その通りです」とお答えになっています。中野大臣も同じ認識ですか。
中野大臣:赤羽元国交大臣の答弁、実態についてお答えをした

中野洋昌 国交大臣(公明党、当選回数5回、東大教養卒⇒コロンビア大院卒、47歳)
米軍機につきましては、日米地位協定の実施に伴う航空法の特例に関する法律に基づきまして、最低安全高度の規定などの航空法の規定の一部についてはその適用が除外をされておりますが、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動することが当然の前提になっているものと認識をしております。
委員ご指摘の赤羽元国土交通大臣の答弁は、米軍の飛行はICAO(国際民間航空機関)のルールや航空法と整合的な米軍の規則に従い、安全を最優先に配慮して行われているとの実態についてお答えをしたものというふうに承知をしております。
津村:米軍ヘリコプター、99年合意は適用される?
端的に伺いたいんですけれども、米軍のヘリコプターにはこの99年合意というのは適用されるんですか。
中野大臣:外務省の方が解釈の権限を有する、そちらにお尋ねを
1999年のご指摘の日米合同委員会合意を含む米軍の飛行に関する日米間の合意等の解釈につきましては、外務省の方が解釈の権限を有すると思いますのでそちらにお尋ねをいただければというふうに思っております。
津村:赤羽大臣は明確にお答えになっていらっしゃいますが
赤羽大臣のこのご答弁を認めることができないということですか。赤羽大臣は明確にお答えになっていらっしゃいますが。
中野大臣:(赤羽前大臣は)実態についてお答えをされたもの
繰り返しになりますが、「米軍の飛行は、ICAOのルールや航空法と整合な米軍規則に従い、安全を最優先に考慮して行っている」というふうに米側から説明として我々も外務省等から聞いておりまして、その実態についてお答えをされたものだというふうに承知をしております。
津村:ヘリコプターは99年合意に含まれる?
質問時間があと1分なので次回に回しますけれども、委員のみなさんにぜひ共有させていただきたいのは、9ページですね。「米軍ヘリが低空飛行ができないのかどうか」ということについて国交省と外務省が意見が必ずしも一致していない。
そして最後にですね、当時茂木大臣は「赤羽大臣は実態としての理解をおっしゃったけども、厳密な法律論とは違う」ということを示唆されています。
そしてもう1枚おめくりいただきますと10ページですけれども、こちらは毎日新聞の方の取材ですけどもね。「在日米軍はこの低空飛行のルールはヘリコプターは適用されない」と言ってるんですね。しかし、国土交通省と当時の外務省の担当者は「航空機の機種別を問いません」。
在日米軍と外務省・国交省の見解が分かれているので、私はそれどっちなのかということを問うているんです。外務省さんに伺いますが、ヘリコプターは99年合意に含まれるんですか、含まれないんですか、端的にお答えください。
藤井外務副大臣:米軍の飛行はICAOのルールや航空法と整合的な米軍の規則に従い・・・

藤井 比早之 外務副大臣(自民党、当選回数5回、東大法卒、53歳)
ご指摘の平成11年の在日米軍による低空飛行訓練に関する日米合同委員会合意において、航空機につきましては、航空法第2条のような定義が置かれているわけではございません。
その上で米側とは、平素から様々なやり取りを行っておりますが、米側からは「飛行にあたっての安全確保は最優先であり、米軍の飛行はICAOのルールや航空法と整合的な米軍の規則に従い、安全を最優先に配慮して行われている」との説明を受けているところでございます。
津村:ヘリコプターは含まれるのか、含まれないのか?
定義が書かれていなかったら、何も該当しないということですか。ヘリコプターも普通の飛行機も、定義が書かれてなかったらどちらも対象にならないということになってしまいます。
ヘリコプターは含まれるのか、含まれないのかを端的に聞いています。
藤井外務副大臣:米軍の飛行はICAOのルールや航空法と整合的な米軍の規則に従い・・・
先ほど申し上げましたけれども、平成11年の在日米軍による低空飛行訓練に関する日米合同委員会合意において、航空機について航空法2条のような定義が置かれてるわけではございません。
米軍につきましては、日米地位協定の実施に伴う航空法特例法により、民間航空機の円滑な航空交通を確保することを目的とした規定を除き、最低安全高度の規定などの航空法の規定の一部について、その適用が除外されておりますが――
(津村:そんなこと聞いてないよ!)
米軍の飛行はICAOのルールや航空法と整合的な米軍の規則に従い、安全を最優先に配慮して行われていることを法的に整理して答弁させていただきます。
津村:イエスかノーかはっきり答えを用意しておいてください
次回また聞きますので、イエスかノーかはっきり答えを用意しておいてください。終わります。
雑感
米軍機と思われる苦情、赤坂プレスセンター0件!?
米軍機と思われる苦情で地方防衛局に寄せられた件数のうち、「赤坂プレスセンター0件」という政府答弁(次図、再掲)。
これには、津村議員でなくとも、「大変疑念」を抱かざるを得ない。

米軍ヘリ低空飛行訓練、答弁をはぐらかす政府
今回の論点の一つは、米軍ヘリが高度300m以下で飛行している実態を踏まえ、1999年の日米合同委員会合意が適用されていないのではないかとの観点からの質問。
1999年の日米合同委員会合意の2番目には次のように記載されている。
- 2.在日米軍は、国際民間航空機関(ICAO)や日本の航空法により規定される最低高度基準を用いており、低空飛行訓練を実施する際、同一の米軍飛行高度規制を現在適用している。
津村議員(立憲)は執拗に問うたが、藤井 外務副大臣(自民)は、「米軍の飛行はICAOのルールや航空法と整合的な米軍の規則に従い、安全を最優先に配慮して行われている」と、2度も回答をはぐらかしていた。
次回の国土交通委員会での津田議員の質問に期待……。
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首都異常飛行|米軍ヘリの低空飛行問題、津村衆議院議員(立民)vs 赤羽国交大臣・茂木外務大臣
毎日新聞は約半年かけて新宿区にある都庁第1本庁舎展望室など高さ200メートル級の複数地点から米軍ヘリが都心上空を低空飛行する様子を調査。
この毎日新聞の調査報道を受けて、津村衆議院議員(立民)と国交大臣・外務大臣との質疑。