都議会「25年第1回定例会」環境・建設委員会で(3月19日開催)で、羽田新ルートについて原純子議員(共産党、江戸川区選出)の質疑応答があった。
ネット中継(録画)をもとに、全文テキスト化(約2千文字)しておいた。
※以下長文。時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。
原純子 議員(共産党)

原純子議員(共産党、都議1期、保育士・社会福祉士、日本福祉大学卒、60歳)
原:江戸川区上空を通過する航空機の2020年度と2023年度の騒音発生回数と測定値は?
日本共産党の原順子です。よろしくお願いします。
まず最初に、羽田新飛行ルートの騒音問題について伺います。羽田新ルートが強行されてから5年、航空機が毎日毎日、住宅の上空を飛び、住民に騒音被害などの負担を強いています。
江戸川区上空は北風時、荒川沿い離陸便ルートの開始以前から、南風悪天候時、離陸便が飛行しており、両方の飛行ルートが重なる地域では、早朝6時台から午前中一杯と午後3時以降夜10時過ぎまで、断続的に飛行が続いています。
特に朝7時台が一番多く、轟音が通り過ぎたと思ったら間もなく再び航空機が近づいてくる、2、3分に1回の頻度で1時間に20便前後が通過をするという実態です。
昨年、荒川上空を航空機がしばらく飛ばなかった時期があったのをご存知でしょうか。1年前の1月2日、羽田空港で日航機と海保機の衝突事故が起こりました。C滑走路が閉鎖され、C滑走路から離陸する荒川ルートはしばらく飛びませんでした。
荒川に隣接する住宅地・清新町に住む友人は、「新ルート運用以前は毎日こんなに静かな環境だったのですね。欠航便が続き不便で困っている方は少なくないはず。早く通常運航にという気持ちもあるけれども、同時にこの静かな環境をずっとの思いも混在している」と語ってくれました。
そして、静かな時間を取り戻したいとの思いとともに、今回、羽田空港の増便、過密化が重大事故の背景にあることが明らかになったわけです。これは、新ルート下に住む住民にとっては恐怖でしかないです。絶対に起きてはならない事故であり、被害者のご冥福をお祈りするとともに、羽田機能強化の根本的な検討の必要性が浮き彫りになったと言えると思います。
国の動きを見ますと、「固定化回避に係る技術的方策検討会」は昨年12月に2年4か月ぶりに開かれましたが、北風荒川沿い新ルートについては何らの提案もありませんでした。
都は令和2年、2020年から羽田新飛行ルートに伴う航空機騒音測定を行っていますが、江戸川区上空を通過する航空機の令和2年度、2020年度と令和5年、2023年度の騒音発生回数と測定値はどうなっていますでしょうか。
環境改善部長:令和2年度は4,127回、令和5年度は2万5,382回

(戸井崎正巳 環境改善部長)
江戸川区内の航空機騒音の測定結果についてでございますが、年間騒音発生回数は令和2年度は4,127回、令和5年度は2万5,382回となっております。
また、航空機騒音の環境基準であります時間帯補正等価騒音レベル、いわゆるLdenの年間測定値でございますが、令和2年度は40dB、令和5年度は46dBでございます。なお、環境基準が適用される指定地域における住居系地域の環境基準値は年間のLdenで57dBでございます。
原:都としても国に対し、ルート下自治体での説明会の開催を求めてほしい
東京都は北風運用について、新ルート運用の最初の年から小松川第二中学校、その後江戸川区小松川図書館に移して計測を続けていますが、最初の年はコロナ禍でしたので国際便など便数が少なくて令和2年度は騒音発生回数が4,127回でしたが、これに対して令和5年度は便数も回復し2万5,382回と6倍になっております。
江戸川区では南風悪天候時・着陸ルートも通過する清新町コミュニティ会館で測定をしています。高度も異なる小松川と騒音回数は一致しませんが、令和5年、2023年度の騒音発生回数は3万6,515回になっていまして、新ルート運用前の4.3倍になっています。
昨年、航空機の都心低空飛行問題に取り組む江戸川区の市民団体が新ルートの区内の影響地域にアンケートを配布したところ、100通を超える回答があり、「うるさくて騒音が気になる」が64.6%あったそうです。
声を紹介します。「休日の早朝にうるさくて目が覚める」「夏などテレビの音が全く聞こえなくなる」「在宅ワークでオンライン会議の雑音となっている」「早朝から夜中も、特に午前中はひっきりなしの騒音に大変苦しんでいる」「音だけではなく、体に響き、耳鳴りを患うようになった」「うちは最上階なので、とんでもなくうるさいです」「前と同じ滑走路を使っているのだから、ルートも前のまま海上ルートで良いではないか」などの声が寄せられたそうです。「あまりにもうるさくて転居せざるを得ない」と考えているという声もありました。
地元の住民団体は対面での教室型の説明会の要請を国に対し求めるよう区議会に陳情を出しています。都としても国に対し、ルート下自治体での説明会の開催を求めてほしいと思います。
騒音測定を区と都と国が各々で実施するだけではなく、それが都民の生活に与える影響を分析・評価し、新ルートの是非について議論することを求めるものです。悪化した住民生活環境の改善に取り組む責任は都にもあります。地元住民の声を受け止め、取り組んでいただくよう求めるものです。
雑感(質問内容、イマイチ)
「環境・建設委員会」で羽田新ルート問題を取り上げたことは評価するが、質問内容はイマイチだ。一応質問してみました、みたいな内容にとどまっている。
江戸川区江戸川区上空を通過する航空機の2020年度と2023年度の騒音発生回数と測定値を質問して何がしたかったのか。
3年前の22年第1回定例会「環境・建設委員会」(3月14日開催)で質問した内容のほうがはるかに、よかった。
前回の都議選で、江戸川選挙区から「羽田新ルートは撤回」を掲げて、5番目(定数5)の得票率で初当選した原議員(共産)。6月22日投開票の都議選に向けて、更なる研鑽を期待したい。
あわせて読みたい