不動産事業プロデューサー牧野知弘氏の新著『新・空き家問題』祥伝社(2025/2/3)を読了。
これからは空き家がドンドン増えてくる。本書を読めばそのことが実感できる。
※朱書きは、私のメモ。
流動化できない築古、郊外マンション空き住戸の行く末
郊外物件では、150万円、200万円といった「クルマ1台」分程度の価格しかつかない状況もあるという。
流動化できない築古、郊外マンション空き住戸の行く末
(前略)昭和・平成時代のように大都市圏に大量の人々が流れ込み、まったく住宅が不足していた時代であればいざ知らず、現代は都心部を除けば住宅はむしろ余り始めています。築年数の占いマンションは設備仕様などで最近の物件と比べるとかなり見劣りがします。以前なら駅までバスでのアプローチ、電車も途中乗り換えなどで都心まで1時問以上かかる物件でもそれなりに顧客がつきました。
ところが現代では、夫婦共働きで都心にある勤務先までの時間が勝負の顧客に、郊外の築古マンションはまったく人気がありません。首都圏でも千葉県や埼玉県内で、鉄道ターミナル駅からさらに支線などで郊外奥深くアクセスが必要なエリアになると、駅から徒歩圏内で築30年程度の中古マンションであっても、150万円、200万円といった「クルマ1台」分程度の価格しかつきません。またこの価格はあくまでも売り主の希望価格にすぎず、地元の不動産業者に聞くと「売れればめっけもの」程度の評価なのだそうです。(以下略)
(P57/第2章 マンション空き住戸は大問題!)
※タダ同然の物件を流通させる「家いちば」。消費者同士が直接やりとりする「掲示板」と位置付けたことで、不動産広告規制を外れている。
「100万円未満」の物件が多数掲載されている。
都内優良住宅が大量にマーケットに
都内優良住宅がこれから大量にマーケットに出てくるという、供給サイドにとって悪夢が始まる……。
都内優良住宅が大量にマーケットに
(前略)首都圏では高齢者単独世帯が激増。そのうち後期高齢者(75歳以上)の単独世帯割合が非常に高い状態。この方々が今後5年から10年で鬼籍に入る、つまり相続が発生する。一次相続ではクリアできた相続税も二次相続ではクリアできずに相続税が発生。主のいなくなった首都圏内の実家は一部が放置空き家となる。だが地方の家と比べて税金や維持管理費が高い首都圏、とりわけ都内では、空き家にしておく余裕がある家は少ない。また相続税の負担を金融資産のみから拠出できない相続人は、必定親の家を売却、または賃貸に供せざるを得ないことになります。
(P155/第6章 2030年、首都圏の家は買いやすくなる!?)
※都内で65歳以上の世帯の約7割・約90万戸が「空き家予備軍」(次図)。

「都内の「空き家予備軍」約90万戸」より
本書の構成
7章構成。全201頁。
- 第1章 激増する首都圏の空き家
- 第2章 マンション空き住戸は大問題!
- 第3章 空き家になる前に
- 第4章 おひとりさまの空き家問題
- 第5章 空き家を増やさない
- 第6章 2030年、首都圏の家は買いやすくなる!?
- 第7章 空き家をなくすために
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