「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」の「令和6年度 第2回幹事会」が24年12月26日に開催されていたことをご存じだろうか。
※投稿25年2月12日(追記25年3月5日)
都及び関係区市連絡会、今回もコッソリ開催されていた
東京都都市整備局の「羽田空港の更なる機能強化について」のページの「最終更新日」が2月10日17時、「令和7年2月10日」に変っていた。
どこが変わったのかと、目を皿のようにしてチェックしていくと、都市整備局の読みづらい「トピックス」に「都及び関係区市連絡会 第2回幹事会」が追記されたことに気づく(次図)。
毎度のことであるが、トピックスに掲載された日付がないので、ぼーっと見ているだけでは、新着情報であることに気が付かない。また、都HPの新着情報にも都市整備局HPの新着情報にも掲載されていないので、一般の都民が知ることは不可能である(それが狙いと思われても仕方あるまい)。

リンク先を開くと、「議事の要旨」のほかに、「各区市の意見等」(PDF形式)が掲載されている。
会議の概要
- 会議名 令和6年度羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会 幹事会(第2回)
- 開催日 令和6年12月26日(木曜日)
- 出席状況
- 東京都、千代田区、港区、新宿区、文京区、台東区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、練馬区、足立区、葛飾区、江戸川区、西東京市、国土交通省
- 議事の要旨
*国土交通省より、騒音測定結果や部品欠落報告等についての説明【各区市の意見等】(PDF形式)
- 大型機と小型機において、説明会での推計平均値を超えている測定局がある。データ分析や情報収集を行っているとのことであるが、国から指導していただかないと改善に繋がらない。また、推計平均値を超えている測定局の経路に、低騒音機を充てるといった具体的な対応をお願いしたい。
- ⇒ご指摘いただいた内容について、当局から各事業者に伝えるよう検討する。その他、あらゆる考察を行い、騒音軽減策を検討していく。
- 燃料給油口のキャップが落ちたとのことであるが、正しく取り付けられていないとなると、大変危機感のある事案である。よく発生する事案なのか。
- ⇒こうした事案が海外で発生したことから、今回、資料に記載した対策を講じている。燃料給油口のキャップが外れたとしても燃料が漏れないような構造となっているが、落下物防止のため、航空会社に対して対策を義務付けている。
- 羽田新飛行ルートの運用について、当区では昨年8月に実施した区民アンケートの結果を踏まえ、昨年10月と今年3月に国交省を訪問し、要望を行った。それ以降も住民負担の軽減に向け、固定化回避検討会において、具体的な方策の提示と実施を継続して求めてきたところである。
今回の検討会で2つの飛行方式のうち、1つの方式については安全性の確認が取れたという結果が示されたところであるが、一方で具体的に現在の新飛行ルートからどう変わっていくのかについては示されていない。今回の結果は区として看過できるものではない。昨日、国土交通省を訪問し、今回の検討結果の区の受け止めについて、文書にて区長から大臣宛に申し入れを行ったところである。今後も検討を行っていくと発言があったが、この場を借りて、改めて住民の声を重く受け止めていただき、具体的な方策の提示と実施をお願いしたい。
また、昨日、1月の衝突事故の報告がされたとのことであるが、当然ながら飛行の運用に関しては安全に実施していただくことが大前提であることも合わせて申し入れさせていただく。
- ⇒要望について承った。
- 出発における騒音軽減について、固定化回避検討会において検討された方式は採用されないという理解で間違いないか。
また、固定化検討会に関する公表資料について、専門的な内容が多く、一般の方には難解な部分も多い。都や関係区市の担当者が説明できるような補助資料や情報提供をお願いしたい。また、固定化回避検討会に関しては期待する声も多いため、都民の声を受け止めていただき、引き続き検討をお願いしたい。
- ⇒採用しても騒音負担軽減に資する方策でないことを確認したため、採用には至っていない。また、要望について承った。
- 固定化回避検討会に限定した話ではなく、飛行直下に住む方の不安の払しょくや、安全安心を担保するために、住民に対して教室型説明会を実施していただきたい旨、これまで繰り返し求めてきた。今回、固定化回避検討会については、様々な形で情報提供を行うものと思料するが、改めて教室型説明会の実施を要望する。
また、1月に発生した羽田空港の事故について、引き続き原因究明と安全対策の徹底をお願いしたい。
- ⇒住民説明会の要望について、固定化回避検討会の議論を踏まえて検討する旨をこれまで伝えてきたが、今回の固定化回避検討会においてANP-AR方式については技術的に採用可能であると結論が出たものの、直ちに導入することは困難である。
飛行経路に変更が生じない現時点においては、令和2年の新飛行経路導入に際し実施したような住民説明会を行う予定はない。ただ、経路下の住民に対してのチラシ配布等で、幅広い地域の皆様に固定化回避検討会の開催結果をお知らせしようと検討しているところである。その他、国のホームページや専用の電話窓口等で、固定化回避の検討状況や新飛行経路のご質問、ご意見に対して丁寧な対応を行っていく。
また、事故対策について、この夏に中間とりまとめ策を発表し、こちらに基づいて引き続き対応策を講じているところである。【会議資料】
公開された「会議資料」(次図)は、「(資料10-2)都に寄せられた意見について」と「(追加資料)第6回固定化回避検討会資料」以外は、国交省が「羽田空港の新飛行経路の定期運用報告(第28回・夏ダイヤのとりまとめ)」として2月10日に公表した資料に含まれている。
国交省は12月26日に都及び関係区市連絡会で関係自治体に羽田新ルートの運用状況を報告し、約1か月後の2月10日に、都と同じ日に関連資料を公表するという手順を踏んでいたことが分かる。

都民の怒りの矛先は都ではなく、国に向かっている!?
国交省の配布資料(2月10日公表)に無かったのは、「(資料10-2)都に寄せられた意見について」。24年9月1日から10月31日までの問合せ件数(速報値)が掲載されている。2か月で54件。
国や国が委託しているコールセンターに寄せされた件数と比較すると、都に寄せられた件数がいかに少ないかがよく分かる(次図)。
都民の怒りの矛先は東京都ではなく、国に向かっている。都民は東京都に羽田新ルートに係る対応を期待していないのでは……。

「都及び関係区市連絡会」開催実績
羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会の開催実績を次図に示す。

【追記】開示請求で「出欠表(予定)」「議事概要」入手
※追記25年3月5日
2月11日に公開された「議事の要旨」「各区市の意見等」では、区の出席者が不明だし、どの区が発言したのかも分からない。
東京都に開示請求していた文書(出欠表(予定)と議事概要)を入手したので、以下ひも解く。
13区のうち代理者を立てた区はゼロ
東京都からの参加は都市整備局理事。羽田新ルートが通過する13区のうち、部長に変わって代理者を参加させたのは区はゼロ(次表)。

大田区の質疑応答のかなりの部分が公開文書から削除されている
議事概要によって、「関係区の主な発言」とされていたのは、東京都と4つの区(大田、渋谷、品川、港、豊島)の発言だったことが確認できる。
2月10日に公開された文書(以下、「公開文書」)と今回開示された文書(以下、「開示文書」をつぶさに比較すると、大田区の質疑応答のかなりの部分が公開文書から削除されていることが分かる。
国交省が公開文書で削除したのは(下記朱書き)、知らしめたくない部分なのか……。
(大田区)
- 羽田小学校の騒音値について、説明会の際は大型機が76デシベル、小型機が72デシベルと示されていたが、今回、大型機の実測値の平均が76.6デシベル、小型機が73.6デシベルであり、大型機と小型機において、説明会での推計平均値を超えている測定局がある。データの収集や分析や情報収集を行っているとのことであるが、国から指導していただかないと改善に繋がらない。また、推計平均値を超えている測定局の経路に、低騒音機を充てるといった具体的な対応をお願いしたい。具体的に事業者に対して指導は行わないのか。
(国土交通省)
- 羽田小学校の実測値が推計平均値を上回っていることについて、当局としても承知をしており、全体として騒音を軽減すべく、低騒音機の導入を進めていくご指摘いただいた内容について、当局から各事業者に伝えるよう検討する。その他、あらゆる考察を行い、騒音軽減策を検討していく。
(大田区)
- 80デシベル以上の騒音を出していることについては当区でも把握しており、個別に事業者にも折衝している。また、低騒音機の導入が促進されていることについては十分認識しているが、問題は、B滑走路西向き離陸に充てるか否かである。これについて具体的なデータ等があればお示しいただきたい。
(国土交通省)
- 具体的なデータについて、今お示しできるものが以上のものはない。こういった声があることについて、当局から各事業者へ伝えるよう検討する。その他、あらゆる考察を行い、騒音軽減策を検討していく。
(大田区)
- 80デシベル以上の騒音が出ていることについて、当区からも事業者へ個別に要請しているところであるが、監督官庁である国から指導していただかないと改善に繋がらないと考えている。実際、事業者に低騒音機の導入を促進しているところであるが、事業者毎のバラつきもある。国もデータの分析は十分行っていると認識しているため、低騒音機材をB滑走路西向き離陸に充てる等、具体的な改善策に繋げていただきたい。
上記以外に公開文書から削除されたのは港区の次の質疑応答。
(港区)
- 固定化回避検討会について、今回明らかになった3つの課題と、今後の方向性について、情報提供しても問題ない内容なのか。
(国土交通省)
- 今回説明した内容は、検討会終了後に記者ブリーフィングにて説明したものであり、公表については問題ない。
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