港区議会の「24年第3回定例会」決算特別委員会(環境清掃費)の質疑(9月27日)で、羽田新ルートに関して、清原和幸 議員(自民)の質疑応答があった。
議会中継(録画)をもとに、全文テキスト化(約900文字)しておいた。
※時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。
※答弁は環境課長
清原和幸 議員(自民)
清原和幸議員(自民党、区議4期、日大理工卒、65歳)
清原:今後の区の取り組む姿勢?
まず最初に、羽田新飛行経路の海上ルートの活用についてお伺いをいたします。
新飛行経路は令和2年3月29日から運用が始まりました。運用前から経路下である白金地域の皆さまから落下物や騒音、経路の見直し等、様々な意見が寄せられていました。
運用後も「やはり落下物への不安、思った以上にうるさい」「便数が多すぎる」「経路の見直しや撤回」等の苦情が寄せられ、今でも地域の皆様から「どうなってんだ」等の叱責を受けております。そもそも飛行経路を人口密度が高い地域に設けることは論外と言っても過言ではないと思います。
ところで、国は2050年カーボンニュートラル実現に向け、様々な取り組みを行っております。国土交通省では航空の分野におけるCO2排出削減のアプローチの中で、経路短縮などにより消費燃料削減に資する新たな運行方式の導入の促進策を掲げております。
私は空港を最大限有効に活用するなら、「滑走路の二層化」という発想もあっても良いのではないかと考えております。二層化は日本の土木技術なら可能だと思います、と令和5年度の予算特別委員会で述べさせていただきました。このように私はかねてより海上ルートの活用が最も望ましいと主張しております。
そこで伺います。今まで区は固定化回避や海上ルートの活用について、国土交通省に要請してきました。そこで今後の区の取り組む姿勢について伺います。
環境課長:海上ルートの活用を含め、新飛行経路の固定化回避に向けた検討を加速するよう強く求めてまいります
(清家区長の前に設置された演台で答弁する環境課長)
8月28日に区長及び議長が国土交通省を訪問し、羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会の早期開催等を要請しました。
その際、国土交通省からはできるだけ早く検討会を開催するとともに、固定化回避について引き続き検討を行うことや住民の皆様への説明方法を検討するとの回答をいただきました。
今後も区は国に対して海上ルートの活用を含め、新飛行経路の固定化回避に向けた検討を加速するよう強く求めてまいります。
清原:ぜひ強く求めていっていただきたい
ぜひ強く求めていっていただきたいと思います。
我が家はC滑走路約550mの真下で、ちょうどギアダウン、そのあたりですから落下物とか地域の皆様の声は本当に私も感じる。その通りだとまさに思います。
雑感(「滑走路の二層化」を宣伝する自民議員)
決算特別委員会(環境清掃費)で質問に立った16名の議員(下記列挙)のうち、羽田新ルートに係る質問をしたのは、清原和幸氏(自民)のみ。
1年前の同委員会では4名の議員が取り上げたのに、今回は1名。しかも、羽田新ルートを推進している自民党議員である。
清原議員(自民)は、「飛行経路を人口密度が高い地域に設けることは論外と言っても過言ではない」といいつつ、羽田新ルートの撤回でもなければ見直しでもない。「滑走路の二層化」という土建工事を提案するあたりは、さすが自民党議員である。
清家 区長の前に設置された演台で答弁に立ったのは環境課長。武井雅昭前区長と同様、「国に対して海上ルートの活用を含め、新飛行経路の固定化回避に向けた検討を加速するよう強く求めてまいります」を繰り返すのみ。
(決算特別委員会(環境清掃費)で質問にたった16名の議員)※敬称略
- 丸山たかのり(公明)
- 兵藤ゆうこ(立憲)
- 福島宏子(共産)
- 森けいじろう(れいわ)
- ませのりよし(自民)
- 玉木まこと(みなと未来会議)
- とよ島くにひろ(維新・参政・Noblesse Oblige)
- 野本たつや(公明)
- 土屋準(自民)
- 榎本あゆみ(みなと未来会議)
- 白石さと美(維新・参政・Noblesse Oblige)
- なかね大(公明)
- ゆうきくみこ(自民)
- 根本ゆう(維新・参政・Noblesse Oblige)
- 清原和幸(自民)
- 榎本茂(維新・参政・Noblesse Oblige)
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