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開示請求!「進入方式の定量的逸脱リスク検証に係る調査」

国交省航空局が一般財団法人航空交通管制協会に委託していた「進入方式の定量的逸脱リスク検証に係る調査」(履行期限24年3月22日)に係る仕様書と報告書を開示請求によって入手した。

羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会」の検討内容と間接的にリンクしていそうだったので開示請求した。

※以下長文。時間のない方は「もくじ」と「雑感」をお読みいただければと。


もくじ

国交省に開示請求

航空局が23年12月11日に入札公告を出した「進入方式の定量的逸脱リスク検証に係る調査」の「業務内容等」には次のように記されている。

1.(3)業務内容等とは、下記に掲げる内容とする。

  • ア.繁忙空港に設定されている既存の進入方式の逸脱リスク及び衝突危険度の算出
  • イ.同時進入が可能となる進入方式の進入経路及び滑走路中心線相互間における最低間隔の検証

羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会」の検討内容とリンクしているのかどう知りたくて、仕様書と報告書を開示請求することにした。

 

国交省に24年3月24日、同調査の報告書と仕様書を開示請求したところ、4月19日に「開示決定等の期限の特例規定の適用(通知)」が届いた。

法第11条の規定(開示決定等の期限の特例)を適用することとした理由

  • 当該開示請求に係る行政文書が著しく大量であるため、開示請求があった日から60日以内にそのすべてについて開示決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある。

開示決定等する期限

  • 令和6年5月24日まで(60日以内)に可能な部分について開示決定等を行い、残りの部分については、令和6年6月28日までに開示決定等する予定です。

ようするに、開示対象文書が膨大なため、通常の開示期限(60日以内)では処理しきれないので、請求文書の一部を先に開示するということ。

そして、5月27日に仕様書のみが開示され(即日、ネット経由でダウンロード)、約40日遅れて7月10日に報告書がCDRで郵送されてきたのである。

のり弁満載の報告書を読み解く

報告書の構成

報告書は全260枚。本文(34枚)と別添(226枚)で構成されている。

目次を以下に示す。

第I章 調査の概要

  • 1. 調査の目的
  • 2. 調査の内容
    • (1)  ILS進入方式の定量的逸脱リスク検証
    • (2)  PAR進入方式の定量的逸脱リスク検証
    • (3)  LDA進入方式の定量的逸脱リスク検証
    • (4)  RNP進入方式の定量的逸脱リスク検証
    • (5) 各進入方式を組み合わせて同時進入を実施した場合の検証

第II章 進入方式の定量的逸脱リスク検証に係る調査報告書
■■■■■■■■■■

  • 1. はじめに
  • 2.  ILS進入方式の定量的逸脱リスク検証
    • (1) 新千歳空港におけるILS進入
    • (2) 羽田空港におけるILS進入
  • 3.  PAR進入方式の定量的逸脱リスク検証
  • 4.  LDA進入方式の定量的逸脱リスク検証
  • 5.  RNP進入方式の定量的逸脱リスク検証
  • 6. 各進入方式を組み合わせて同時進入を実施した場合の検証
    • (1)■■■■■■■■■■■
    • (2)各進入方式における衝突危険度と最低間隔
  • 7. まとめ

第III章 検証に係る調査報告書まとめ

別添

  • 別添A  ILS航跡図
  • 別添B  RNP航跡図
  • 別添C  LDA航跡図
  • 別添D  PAR航跡図
  • 別添E  I ILS/PAR同時平行進入運用時の航跡図

のり弁満載のこの報告書の内容につき、「第Ⅰ章 調査の概要」から「別添」まで、以下順にザックリとひも解いていく。

報告書本文(全34枚)は、ところどころ墨で消されている(次図)。

報告書_本文

報告書の別添(226枚)は、全頁が黒塗りになっていて、何も分からない(次図)。

報告書_別添

第I章 調査の概要

「1. 調査の目的」として、繁忙空港へRNP AR進入方式を展開するにあたっての課題整理に必要な基礎資料の作成が掲げられている。

(前略)本調査は、繁忙空港へRNP AR進入方式を展開するにあたっての課題整理に必要な「繁忙空港に設定されている既存の進入方式の逸脱リスク及び衝突危険度の算出」及び「同時進入が可能となる進入方式の進入経路及び滑走路中心線相互間における最低間隔の検証」に係る基礎資料の作成を目的とするものである。(P1)

「2. 調査の内容」としては、下記の(1)~(4)の各進入方式の定量的逸脱リスク検証を行い、各進入方式を組み合わせて同時進入を実施した場合の検証を行ったと記されている。

  • (1) ILS進入方式の定量的逸脱リスク検証
  • (2) PAR進入方式の定量的逸脱リスク検証
  • (3) LDA進入方式の定量的逸脱リスク検証
  • (4) RNP進入方式の定量的逸脱リスク検証
  • (5) 各進入方式を組み合わせて同時進入を実施した場合の検証
第II章 進入方式の定量的逸脱リスク検証に係る調査報告書

羽田新ルートに関係しそうなところを中心に、以下整理する。

「1.はじめに」において、羽田新ルートに関連した記載が見られる。

(前略)本報告書では同時進入を実際に行う千歳飛行場・新千歳空港におけるILS進入方式およびPAR進入方式を利用した。LDA及びRNP進入方式においては羽田空港の航跡データ を利用した。(P5)

「5.  RNP進入方式の定量的逸脱リスク検証」(P11)の内容については、墨消しか所が多くて理解できない(次図)。

RNP進入方式の定量的逸脱リスク検証

また、説明図(図6)も墨消し状態なので、何も分からない(次図)。

RNP進入方式の定量的逸脱リスク検証_図6

 

「6. 各進入方式を組み合わせて同時進入を実施した場合の検証」の「(2)各進入方式における衝突危険度と最低間隔」において、「ウ 最低間隔まとめ」(P28)として、4つの方式(ILS、PAR、RNP、LDA)の8パターンにおける最低問隔をまとめた表が掲載されているが、肝心の数字は墨消しされている(次図)。

最低間隔まとめ

また、「7. まとめ」(P28)も、墨消しか所が多く、何を言っているのか理解できない。

7. まとめ

第III章 検証に係る調査報告書まとめ

Manual on Simultaneous Operations on Parallel or Near-Parallel Instrument Runways(SOIR)に規定されている同時運用における滑走路の間隔1035mを満たすことか確認できた、とされている。

第III章 検証に係る調査報告書まとめ

別添

下記別添(226枚)は、全頁が黒塗りになっているので、何も分からない。

  • 別添A(ILS航跡図)
  • 別添B(RNP航跡図)
  • 別添C(LDA航跡図)
  • 別添D(PAR航跡図)

雑感

「羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会」の検討内容と間接的にリンクしていそうだったので開示請求した。

羽田新ルートで採用されているRNP進入方式に係る定量的逸脱リスクの検証結果などが記されているようだが、墨消し部分が多く、肝心の中身を理解することができない。

なぜ、こんなに墨消し(非開示)部分が多いのか。

行政文書開示決定通知書によれば、独立行政法人等(本件は航空交通管制協会が受託)が行う当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものに該当するため非開示なのだという。また、別添図が非開示なのも同様に、適正な業務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるものに該当するためだという(次図)。

行政文書開示決定通知書

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