「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」の「令和6年度 第1回分科会」が24年4月26日に開催されていたことをご存じだろうか。
※投稿24年6月18日(追記24年7月16日)
都及び関係区市連絡会、今回もコッソリ開催されていた
東京都都市整備局の「羽田空港の更なる機能強化について」のページの「最終更新日」が6月17日17時00分、「令和6年6月17日」に変っていた。
どこが変わったのかと、目を皿のようにしてチェックしていくと、都市整備局の読みづらい「トピックス」に「都及び関係区市連絡会 第1回分科会」が追記されたことに気づく(次図)。
毎度のことであるが、トピックスに掲載された日付がないので、ぼーっと見ているだけでは、新着情報であることに気が付かない。また、都HPの新着情報にも都市整備局HPの新着情報にも掲載されていないので、一般の都民が知ることは不可能である(それが狙いか…)。

リンク先を開くと、「議事の要旨」のほかに、「各区市の意見等」(PDF形式)が掲載されている。
会議の概要
- 会議名 令和6年度羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会 分科会(第1回)
- 開催日 令和6年4月26日(金曜日)
- 出席状況
- 東京都、港区、新宿区、江東区、品川区、目黒区、大田区、渋谷区、中野区、豊島区、北区、板橋区、江戸川区、国土交通省
- 議事の要旨
*国土交通省より、騒音測定結果や部品欠落報告等についての説明【各区市の意見等】(PDF形式)
上空で安全上必要な操作を行っていることによって、騒音実測値が下がりにくい測定局があるとのことだが、安全対策はもちろん、騒音対策についてもできる限りの対策を講じてほしい。
⇒要望について承った。安全が最優先ではあるものの、騒音対策についても引き続き検討を行っていく。
騒音値については住民の関心が高い。騒音の下がりにくい測定局について、ここ最近、同様の傾向が続いている。住民へ説明する上で、「安全上の操作」だけではなく、どのような操作なのか、分かりやすい説明を求める。また、今後の騒音軽減対策についても検討いただきたい。
⇒要望について承った。どの住民に対してもわかりやすい説明方法及び引き続き騒音軽減対策を検討する。
引き続き騒音の負担軽減について、取組をお願いしたい。また、昨年秋に開催予定であった固定化回避検討会について、現在の検討状況を教えていただきたい。当区としては早期の開催、騒音軽減に資する対策を要望する。
⇒安全対策、騒音対策を引き続き行っていくとともに、引き続き丁寧な情報提供を実施していく。
固定化回避検討会については、現在、安全性の検証を行っている最中である。安全性検討のリスク評価を決める過程において、A、C 滑走路の同時着陸を前提に検討をしている。着陸の際にカーブをする想定であるが、カーブの方法や技術的な可能性を確認中であり、様々なパターンを想定する中で、検証に時間がかかっている。次回の開催については現時点で具体的なスケジュールを申し上げることは難しいが、引き続き検証作業を進め、速やかに開催できるよう取り組んでいく。
【会議資料】
公開された「会議資料」(次図)は、「(資料7-2)都に寄せられた意見について」以外は、国交省が「新飛行経路の定期運用報告(第24回」として6月17日に公表した資料に含まれている。
国交省は4月26日に都及び関係区市連絡会で関係自治体に、羽田新ルートの運用状況を報告し、2か月近く経て6月17日に、都と同じ日に関連資料を公表するという手順を踏んでいたことが分かる。

※これまでは会議開催後約1か月で都HPに公開されていたが、今回は公開まで2か月近くを要している。なぜなのか……。
都民の怒りの矛先は都ではなく、国に向かっている!?
国交省の配布資料(6月17日公表)に無かったのは、「(資料7-2)都に寄せられた意見について」。24年1月1日から2月29日までの問合せ件数(速報値)が掲載されている。2か月でたったの7件!
国や国が委託しているコールセンターに寄せされた件数と比較すると、都に寄せられた件数がいかに少ないかがよく分かる(次図)。
都民の怒りの矛先は東京都ではなく、国に向かっているのか。あるいは都民は東京都に羽田新ルートに係る対応を期待していないのか……。

「都及び関係区市連絡会」開催実績
羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会の開催実績を次図に示す。

【追記】開示請求で「出欠表(予定)」「議事概要」
※追記24年7月16日
6月17日に公開された「議事の要旨」「各区市の意見等」では、区の出席者が不明だし、どの区が発言したのかも分からない。
東京都に開示請求していた文書(出欠表(予定)と議事概要)を入手したので、以下ひも解く。
13区のうち代理を立てたのは5区(江東・大田・中野・豊島・板橋)、練馬は欠席!
東京都からの参加は都市整備局理事。羽田新ルートが通過する13区のうち、代理を立てたのは5つの区(次図)。江東・大田・豊島区は課長が代理出席、中野・板橋区は係長が代理出席。練馬区は欠席! 羽田新ルート問題への力の入れようがよく分かる。
※新宿区は部長がオンラインで参加。

公開文書では、区が特定される部分が削除されている
6月17日に公開された文書(以下、「公開文書」)と今回開示された文書(以下、「開示文書」をつぶさに比較すると、公開文書では、区が特定される部分が削除されていることが分かる。
(渋谷区)
渋谷区の測定局は、上空で安全上必要な操作を行っていることによって、騒音実測値が下がりにくい測定局があるとのことであるが、安全対策はもちろん、騒音対策についてもできる限りの対策 を講じてほしい。
(目黒区)
騒音値については住民の関心が高い。田道小学校の中型機、小型機の騒音値が高いとのことだが、騒音の下がりにくい測定局について、ここ最近、同様の傾向が続いている。(以下略)
(品川区)
当区では昨年度、区民アンケートを実施し、騒音に対して影響、負担を感じている住民が いる、という結果であった。引き続き騒音の負担軽減について、取組をお願いしたい。(以下略)
国交省「推計平均値を超えている」と明言
「議事の要旨」では、「国土交通省より、騒音測定結果や部品欠落報告等についての説明」としか記されていなかったのだが、今回入手した開示文書では、国交省がどのような説明をしたのか詳細が記されている。
特に気になったのは、「議題 1 騒音対策について」、国交省が資料4(羽田空港新飛行経路に係る航空機騒音の測定結果)に沿って説明している以下のくだり。
(前略)2月の羽田小学校の大型機は、推計平均値を超えている。(中略)
落合第二小学校、小淀ホーム、広尾中学校、田道小学校等は中型機と小型機の実測値の平均が推計平均値を上回っている。(以下略)
羽田小学校や落合第二小学校、広尾中学校、田道小学校等の騒音測定値が、国交省がこれまで「説明会等でお示ししていた推計平均値」を超えていることを認めているのである。
高輪台小学校(港区)の騒音測定値も推計平均値を超えているのだが(次図)、国交省はそのことには触れていない、と思ったら、一応「等」に含まれているということか……。

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