羽田新ルートの運用が開始されたのは20年3月29日。あれから3年が経過。
これまでこのブロブでは毎月初、南風時に都心上空を通過して羽田に到着するルートの運用状況を可視化した情報を提供してきた(たとえば、南風時の都心低空飛行ルート運用実績を可視化(23年3月))。
国交省が毎翌日(土日祝日を除く)「羽田空港飛行コース」HPで公開している「航跡動画」情報を元に、到着ルート別に1機ごとの機種・着陸時刻を拾い、可視化する作業は効率化しているとはいえ骨が折れる。
この3年間に拾い上げた航空機は約3万機を超える。せっかく集めた膨大なデータなので、年度単位で集計し、可視化しておいた。
※本記事は、南風時の都心低空飛行ルートのみが対象。南風時の川崎ルートと北風時の荒川沿い北上ルートは含まれてない(次図)。
※破線は「悪天時」ルート
1日当たりの平均通過機数:年々増加
南風運用が実施された日の、1日当たりの平均通過機数の年度変化を下図に示す。
A・C滑走路到着ルートともに、1日当たりの平均通過機数が増加している。特に、C滑走路到着ルートの増加は著しい。
ちなみに、国交省の計画では、1日の最大通過機数はA滑走路到着ルート42機(=14×3時間)、C滑走路到着ルートは90機(=30×3時間)となっている。
1時間当たりの平均通過機数:年々増加
南風運用が実施された日の、1時間当たりの平均通過機数の年度変化を下図に示す。
A・C滑走路到着ルートともに、1時間当たりの平均通過機数が増加している。特に、C滑走路到着ルートの増加は著しい。
ちなみに、国交省の計画では、A滑走路到着ルートは1時間当たり14回(4分17秒ごと)、C滑走路到着ルートは1時間当たり30回(2分ごと)の頻度で飛ぶことになっている。
機材(機種)の変化
各年度とも、最も多かった機材はボーイング737-800(小型機)、次いでボーイング767-300(中型機)だった(次表)。
※機材区分は概ね、大型機(300席以上)、中型機(200~300席)、小型機(200席未満)とした。
過去3か年、コロナ減便が実施されていたことを勘案すると、今後インバウンドの増加とともに通過機数のさらなる増加が予想される。
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