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羽田新ルート|「都及び関係区市連絡会」(令和4年度 第4回分科会)コッソリ開催

「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」の「令和4年度 第4回分科会」が23年2月15日に開催されていたことをご存じだろうか。

※投稿23年3月24日(追記23年4月11日)


もくじ

都及び関係区市連絡会、今回もコッソリ開催されていた

東京都都市整備局の「羽田空港の更なる機能強化について」のページの「最終更新日」が2月17日17時、「令和5年3月17日」に変っていた。

どこが変わったのかと、目を皿のようにしてチェックしていくと、都市整備局の読みづらい「トピックス」に「都及び関係区市連絡会 第4回分科会」が追記されたことに気づく(次図)。

毎度のことであるが、トピックスに掲載された日付がないので、ぼーっと見ているだけでは、新着情報であることに気が付かない。また、都HPの新着情報にも都市整備局HPの新着情報にも掲載されていないので、一般の都民が知ることは不可能である(それが狙いか…)。

東京都都市整備局の「羽田空港の更なる機能強化について」のページ

 

リンク先を開くと、「議事の要旨」のほかに、「主な意見及び国の回答等」(PDF形式)が掲載されている。

会議の概要
  • 会議名 令和4年度羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会 分科会(第4回)
  • 開催日 令和5年2月15日(水曜日)
  • 出席状況 東京都、港区、新宿区、江東区、品川区、目黒区、大田区、渋谷区、中野区、豊島区、北区、板橋区、練馬区、江戸川区、国土交通省
  • 議事の要旨
    *国土交通省より、騒音測定結果や部品欠落報告等についての説明

【主な意見及び国の回答等】(PDF形式)

  • 区長あての要請書の提出があったので共有する。内容に関して、1点目は、都心低空飛行ルートに関する教室型説明会の開催についての要請、2点目は、新ルート変更の検討結果をいつまでに示せるかを明らかにするべきとの要請であった。区からは、従前より様々な媒体・形式による広報や説明会の実施について要望しているが、今後も様々な機会を通じて、情報提供や説明をお願いしたい。
    また、羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会における検討の状況についても、固定化回避の検討結果やスケジュールなどの新たな情報については速やかにご提供をいただくようお願い申し上げる
    • ⇒羽田新飛行経路については、丁寧な情報提供を行う観点から、新飛行経路運用前から幅広い広報活動を実施している。具体的には、経路下地域へのチラシの配布や、ホームページによる情報提供などによる、羽田新飛行経路の運用状況や新飛行経路の固定化回避に向けた取組状況の周知、専用の電話窓口やホームページなどによる、地域の皆様からのご質問、ご意見の受付・回答等を実施している。
      今後も引き続き、新飛行経路の運用に関し、情報提供を適切に行うとともに、様々なご意見に耳を傾け、丁寧に対応して参る。
      また、固定化回避についても、2022年8月に開催された検討会での議論等を踏まえ、引き続き、安全性評価などの取組を鋭意行っている。これらの取組について、2023年夏から秋頃に次回検討会を開催し、その成果をご報告できるよう、必要な取組を着実に進めて参る
  • 環境軽減に向けた取組を引き続き宜しくお願い申し上げるとともに、更なる取組について検討いただき、常に安全対策、落下物軽減に向けた取組を進めていただきたい。また、固定化回避の内容については、区民の方も関心が高いので、一刻も早く、具体的な取組や検討会の結果、取組の方向性を、区民に分かりやすい形で丁寧に提示していただきたい
    • ⇒安全対策と騒音対策については、引き続きしっかり取り組むとともに、適宜改善や見直しを検討していきたい。固定化回避検討会については、今まさに安全性の評価を行っている。作業項目は大変膨大なものであるが、局の総力を挙げて、一生懸命取り組んでおり、できるだけ速やかに方向性についてご報告できるよう努めて参りたい

【会議資料】

 

公開された「会議資料」(次図)は、「(資料6-2)都に寄せられた意見について」以外は、国交省が「新飛行経路の定期運用報告(第17回」として1月27日に公表した資料に含まれている。

国交省は2月15日に都及び関係区市連絡会で関係自治体に羽田新ルートの運用状況を報告し、約1か月半後の3月17日に、都と同じ日に関連資料を公表するという手順を踏んでいたことが分かる

会議資料

都民の怒りの矛先は都ではなく、国に向かっている!?

国交省の配布資料(3月17日公表)に無かったのは、「(資料6-2)都に寄せられた意見について」。22年11月1日から12月31日までの問合せ件数(速報値)が掲載されている。2か月でたったの7件!

国や国が委託しているコールセンターに寄せされた件数と比較すると、都に寄せられた件数がいかに少ないかがよく分かる(次図)。

都民の怒りの矛先は東京都ではなく、国に向かっているのか。あるいは都民は東京都に羽田新ルートに係る対応を期待していないのか……。

羽田新ルートに関して寄せられた意見の件数

「都及び関係区市連絡会」開催実績

羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会の開催実績を次図に示す。

「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」 開催状況

【追記】開示請求で「出欠表(予定)」「議事概要」入手

※追記23年4月11日

3月17日に公開された「議事の要旨」「各区市の意見等」では、区の出席者が不明だし、誰が発言したのかも分からない。

東京都に開示請求していた文書(出欠表(予定)議事概要)を入手したので、以下ひも解く。

13区のうち11区が代理出席

東京都からの参加は都市整備局理事。

羽田新ルートが通過する13区のうち11区が代理出席(次表)。代理を立てなかったのは、新宿区と品川区だけ。

※今回公開されたのは「出席表(予定)」(次表)なので、最終的に誰が出席したのかは確定できない。

出欠表(予定)

発言者は中野・品川区と判明

議事概要には「関係区の主な発言」として、「その他」に係る質問が中野区と品川区から出ていたことが確認できる。
「議事の要旨」と「議事概要」をつぶさに見比べたところ、品川区の発言に係る次の1文字のみが修正されていた。

  • 議事の要旨:更なる取組について検討いただき、
  • 議事概要:更なる取組について検討いただき、

筆者が毎回「議事概要」を開示請求するから、都は「議事の要旨」≒「議事概要」とするようになったのだろうか……。

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