羽田新ルートが争点となった品川区長選挙(10月2日投開票)の開票速報と結果を随時取りまとめる。
※投稿22年10月1日(更新22年10月3日)
区長候補(6名)
※届出順
- 山本康行【羽田新ルート反対】
(元三菱UFJ銀行員、東大卒、46歳) - 村川ひろかず【羽田新ルート反対】共産推薦
(元日本社会事業大学大学院教授、慶應経済卒、75歳) - おおにし光広【羽田新ルート曖昧】
(元品川区議、法政大学卒、65歳) - 石田ひでお【羽田新ルート容認】自民推薦
(自民党、区議6期、東海大学文学部卒、62歳) - 森沢きょうこ【羽田新ルート容認】
(無所属、都議2期、元日テレ報道記者、慶應政治学科卒、43歳) - 西本たか子【羽田新ルート反対】
(無所属、区議5期、東京農工大卒、61歳)
※「反対」「容認」「曖昧」については、筆者の観測結果による。詳細は文末「あわせて読みたい」の記事参照。
期日前投票率(過去との比較)
2010年以降の期日前投票率の比較を次図に示す。
(データ出所:2010・2014|2018)
※2022の値は、品川区長選挙および品川区議会議員補欠選挙 投票状況|品川区
期日前投票率の推移につき、前回との比較を次図に示す。
(データ出所:期日前投票状況について|品川区)
投票率(時刻別推移)
投票率の時刻別推移を次図に示す。
今回の投票率(35.22%)は、前回の投票率(32.71%)を2.51%上回った。
(データ出所:品川区長選挙および品川区議会議員補欠選挙 投票状況|品川区)
開票結果:再選挙
開票結果を次図に示す。
有効投票数の4分の1を超えている候補者がいないため再選挙となった。
「品川区長選挙・品川区議会議員補欠選挙開票結果|品川区」を元に作成
雑感
※追記22年10月3日
森沢候補、有効投票数の4分の1に0.52%(590人)届かず
森沢候補(無所属、元都議2期)が善戦するも、有効投票数の4分の1にあと0.52%(590人)届かず、再選挙となった。
選挙戦最終日に石原ひろたか衆議院議員や丸川珠代参議院議員が応援に駆けつけるなど、従来であれば組織に支援された石田候補(自民、区議6期)が圧勝するところであるが、公明党の支援が得られなかったこと、統一教会の影響、ネットで流布されている石田候補のネガティブな情報、投票率が低くなかったことなどから、森沢候補を下回る結果となった。
羽田新ルート断固反対を掲げた山本候補(元三菱UFJ銀行員)は、森沢・石田候補に肉薄するもあと一歩及ばず。羽田新ルート反対を掲げた西本候補(無所属、区議5期)に票を食われたのは4年前の区長選と同じ構図。
羽田新ルート反対を掲げた村川候補(共産推薦)への支持はまったく広がらなかった。
再選挙に向けて、羽田新ルート派は候補1本化が不可欠
首長選挙で過去に再選挙となったのは6例(79年の千葉県富津市長選、92年の奈良県広陵町長選、03年の北海道札幌市長選、07年の宮城県加美町長選、17年の鹿児島県西之表市長選、17年の千葉県市川市長選)、今回の品川区長選が7例目になった。
再選挙は2週間の異議申し出期間の経過後、50日以内に行われることになっているので(公職選挙法第34条)、12月4日(日)までに実施されることになる。
再選挙になったことでメディが盛んに取り上げることになれば、投票率が高まり、組織頼みの石田候補は苦戦を強いられることになる。
羽田新ルート反対派が勝つためには、前回もそして今回の結果も候補の1本化が不可欠であることを示している。
あわせて読みたい