東大博士が書いた『「不動産投資」大全』ダイヤモンド社(2021/9/15)を読了。
全630頁、厚さ3センチとかなりのボリュームがあるが、重要な箇所にはピンク色のマーカーが引かれているので読みやすい。
40代前半でFIREを実現し、8棟100室の不動産を所有し、年間家賃収入5千万円を得ている著者のエピソード交じりのノウハウは読み物としても飽きさせない。不動産投資を目指す人にお勧めの1冊。
不動産屋との付き合い方、電話が前提
基本的にメールやラインはあまり使わないほうがいいという。
電話が前提
(前略)誰かから不動産屋を紹介されたときはもちろんですが、万一、飛び込みの場合でも、事前にアポを取り、行く日にちや時間を決めます。この際、メールやラインで連絡をするのはやめましょう。電話が基本です。電話で雰囲気が分かります。
書類の送付などではメールやラインを使うこともありますが、基本的にメールやラインはあまり使わないほうがいいと思います。未送信だったり、サーバーの問題で届いていないこともあります。誤送信や誤爆もあります。不動産屋はメールなどを常に見ているわけではなく、いちいち文面でやりとりをすると話の進展が遅くなります。最大の問題は、ニュアンスが伝わらないので、誤解、行き違い、衝突、トラブルになりかねないことです。(以下略)
(P118/第2章 とにかく物件を探してみる)
金融機関と話すとき、適度に目をそらす
金融機関と話すときは、適度に目をそらせという。
どのように話せばいいか
(前略)目は口ほどに物を言うと言いますが、目を見るとオーラが何かしら出ています(淀んでいるとか、目が死んでいるとか、目が笑っていないとか)。ただ、よく相手の目を見て話せと言われますが、自分をじっと見ている人間ほど気持ち悪いものはありません。よからぬことをたくらんでいる人ほど逆に目をそらさないと言われます。目をそらしたほうが負ける猫のけんかでもないので、適度に目をそらしましよう。
担当者と話しているときに上席や支店長が加わったり、逆に支店長や上席と話している途中に担当者が加わったりしますが、地位にかかわらず態度を変えずに接しましょう。(以下略)(P278/第6章 金融機関を味方につける)
不動産経営は人が相、理屈だけではダメ
不動産経営は人が相手なので、理屈だけではダメだという。
耐えがたきを耐える
(前略)本来、大家は重要な顧客なので、管理会社に怒るべきところは怒るべきで、そうでないとナメられます。しかし、時代なのか、今は怒られ慣れていない社会人が増えています。また、怒られたことだけを上司に報告し、怒られた本当の理由を言わないことがあります。
怒られたことで奮起すればいいのですが、反感を買い、客付けしなくなり、時として管理会社のほうから管理を降りると言ってくることもありえます。怒ると、その管理会社と完全に縁が切れてしまううえに、ほかの不動産屋に偏った情報が伝わります。(中略)
とにかく、言うべきことは冷静に言い、感情面では耐えがたきを耐えるしかありません。管理を替えるときも、きちんと理由を述べ、穏便に進め、とくに担当者個人を追い込まないようにしなければなりません。不動産経営は人が相手なので、理屈だけではダメです。
(P477/第8章 日常業務と管理)
本書の構成
12章構成。全630頁。
- 第1章 不動産投資の基本を知る
- 第2章 とにかく物件を探してみる
- 第3章 物件を6つの視点でチェックする
- 第4章 シミュレーションで成功・失敗を見抜く
- 第5章 売値よりも安く買ってリスクを下げる
- 第6章 金融機関を味方につける
- 第7章 お金をかけずに入居者を集める
- 第8章 日常業務と管理
- 第9章 節税と法人化を考える
- 第10章 不動産をどんどん増やしていく
- 第11章 不動産を売って利益をあげる
- 第12章 キャッシュフローで自由が広がる
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