国交省が運用している「羽田空港のこれから」というサイトに、「よくある質問」が掲載されている。国交省は9月24日、v6.2をv.6.0.1に差し替えた。改訂番号がヘンなのはなぜか……。
「よくある質問」v6.2からv.6.0.1に改訂!?
国交省は9月24日、「羽田空港のこれから」のトップページに表示されている「お知らせ」で、「よくある質問」ページを更新したことを公表(次図)。
「よくある質問」ページには、「第6フェーズの住民説明会(2019年11月~2020年1月開催)でお配りした新飛行経路に関する概要資料」とされている。
更新前はどうだったのか。
更新前は「FAQ冊子 v6.2」としてPDF144枚だった。ところが今回の更新では「住民説明会配布の概要資料 v.6.0.1」、PDF40枚。枚数が104枚も減っているのである。しかも改訂番号はv6.2からv.6.0.1へと逆になっている(次図)。
一体どういうことなのか。
v6.2とv.6.0.1の表紙の見出しを見比べてみると、微妙に違っている。
- v6.2:2020年3月からの羽田空港の国際線増便に向けて
- v.6.0.1:飛行経路の見直しによる羽田空港の国際線増便について
増便は2020年3月に始まっているのだから、v6.2の見出しをv.6.0.1の見出しに変えたことは問題ない。問題なのは、「FAQ冊子 v6.2」(PDF144枚)が「住民説明会配布の概要資料 v.6.0.1」(PDF40枚)に置き換わったこと。また、そのことに一切触れていないことである。
v.6.0.1は簡易版(住民説明会配布の概要資料)として、またv6.2は詳細版(FAQ冊子)として、両方とも掲載すべきだろう。
ちなみに、v6.2詳細版(FAQ冊子)は、「情報ライブラリ」ページの「住民説明会資料」のなかに埋もれている。
また、アーカイブ・ページに「説明会資料」として、FAQ冊子や住民説明会配布資料の古いバージョンの一部が掲載されている。
旧版v.6.0と新版v.6.0.1との違いは僅か
じつは、v.6.0.1が改訂される前のバージョンとしてはv.6.0がある。
両者ともPDF40枚。
両者を1ページずつ、根気よく見比べていくと、違いは僅か1か所。「電話窓口」(P30)修正がなされている(次図)。
それ以外の修正か所を発見された方はお知らせください、というか、そもそも旧版(v6.0)はすでに公開されていないので、一般の人は比較することはできない。
以前は電話窓口は平日のみだったのが、現在では土日と祝日も対応している。
「FAQ冊子」改訂履歴(一覧)
これまでの「FAQ冊子」改訂履歴を以下にまとめておく。
※住民説明会で配布された「パンフレット冊子」ではない。
- 【v6.1⇒v6.2】20年1月10日
不動産価値と降下角の引き上げの一部が変更されていた。
※詳しくは「FAQ冊子改訂、不都合な真実を削除」参照。 - 【v5.1.2⇒v6.1】19年12月5日
最大騒音レベルの表現や不動産価値への影響、新飛行経路図の一部が変更されていた。
※詳しくは「FAQ冊子改訂、どこが変わったのか」 - 【v5.1.1⇒v5.1.2】19年5月10日
国内線・国際線の利用状況の人数と発着回数が増加する値に差し替えられていた。
※詳しくは「今回もFAQ冊子をこっそり差し替え」 - 【v5.0⇒v5.1】19年1月頃
飛行ルートの一部が拡がるかたちで図が修正(3枚)されていた。
※詳しくは「FAQ冊子こっそり差し替え!?」 - 【v4.1⇒v5.0】18年9月
フェーズ4の内容や騒音データグラフなど、新たな情報が追加された。 - 【v3.0⇒v4.1】17年12月頃?
RNAV方式、パネル脱落などの不具合事案などが追加された。また、飛行経路案の地図上のルートが判別しやすく描かれるとともに冊子の最後に移動した。 - 【v2.1⇒v3.0】17年1月
騒音の影響が及ぶ地域名が削除されていた。
※詳しくは「国交省の体質!? 国民に知らせず公表データ差し替え」 - 【v1.0⇒v2.1】(改訂時期不明)
※改訂内容不明。
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