羽田新ルートの賛否を問う品川区住民投票条例が成立するかどうか、正念場を迎えている。
品川区住民投票条例、正念場
12月23日に同条例に係る臨時会が開催され区の提案が説明されたあと、25日に意見陳述、委員会審査・採決を経て本会議で採決されることになっている。
- 11月9日:署名簿証明申請
請求代表者が品川区選挙管理委員会に23,098筆(4,138冊)の署名を提出 - 12月7日:品川区条例制定請求者署名簿の有効署名総数の決定の告示
有効署名総数 20,760 - 12月11日:投票条例案の本請求
請求代表者が品川区長あてに署名簿を添えて投票条例案の本請求 - 12月16日:臨時会の召集告示
- 12月23日:区長提案の説明
- 12月25日:意見陳述、委員会審査・採決、本会議採決
議案が採択され条例が成立すると、3か月以内に区民投票が実施されることになるのだが……。
濱野区長、条例制定に反対を表明
区議に示された予定議案(次図)には、「その他」として、濱野健品川区長が条例制定に反対を表明する旨が記されている。
安藤議員(共産)tweet 午前10:16 · 12月16日より
反対理由として、(1)既に国に意見を表明している、(2)条例案の内容が民意反映方法として適当でない、(3)経費がかかる、(4)国の決定事項である、が列挙されている。
令和2年第3回区議会臨時会提出予定議案 条例議案
1 羽田新飛行経路の運用の賛否を問う品川区民投票条例
条例制定の直接請求がなされたことに伴い、区長の意見を付けて議会の審議に付する。
羽田新飛行経路の運用に対し、品川区民の意思を確認し航空行政に反映させるため、区民投票の実施、区長および区議会に対する区民投票の結果尊重義務等について定める。
概要
その他
区長の意見は、以下のとおりとする。
- (1) 区議会および区長が既に国に対して意見を表明し、要望を伝えている。
- (2) 条例案の内容が区民の意思の反映方法として必ずしも適当ではない。
- (3) 新型コロナウイルス感染症対策実施の中、約1億5千万円もの経費がかかる。
- (4) 羽田新飛行経路の運用は国の決定事項である。
- (5) 上記(1)から(4)までにより、本条例の制定には反対する。
施行期日 公布の日
自公、自無議員は態度保留
品川区議会は、40人のうち羽田新ルートを推進している自公と自無(自民・無所属・子ども未来)が23人(58%)を占めている。
区議会の過半数を占めている自公と自無が条例案制定に賛成しなければ、否決されることになる。
「品川区民投票を成功させる会」が11月11日に実施したアンケートの調査結果によれば、自公と自・無は条例案の賛否については「まだ答えられない」と回答している(次図)。
12月25日に実施される条例案の採決で可決されるためには、態度を保留している議員らに電話・FAX攻勢をかけるしかないだろう。
- 品川区議会自民党(8人)
TEL:03-5742-6813、FAX:03-3777-0167
石田秀男、本多健信、鈴木真澄、芹澤裕次郎、小芝新、西村直子、湯澤一貴、渡辺裕一 - 自民・無所属・子ども未来(8人)
TEL:03-5742-6814、FAX:03-6320-7418
大沢真一、大倉たかひろ、高橋伸明、松澤和昌、木村けんご、鈴木博、せお麻里、渡部茂 - 品川区議会公明党(7人)
TEL:03-5742-6817、FAX:03-3774-3366
若林ひろき、こんの孝子、新妻さえ子、あくつ広王、たけうち忍、塚本よしひろ、つる伸一郎
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