民泊新法(住宅宿泊事業法)が18年6月15日に施行されて2年1か月が経過。
中国版Airbnb(中国系民泊仲介サイト)の表示件数はどのように変化したのか? 定点観測結果(7月20現在)を可視化してみよう。
ざっくり言うと
- 【サイト別の表示件数】新型コロナ、「途家」7か月連続で減少し1.3万件に
- 【地域別の表示件数】大阪0.5万件、東京0.6万件
- 【サイト・地域別の表示件数】途家、東京・大阪・京都とも著しい落ち込み
- 自在客が8月31日廃業!?(再掲)
【サイト別の表示件数】新型コロナ、「途家」7か月連続で減少し1.3万件に
中国版Airbnbの主なサイトは、「住百家(ジュバイジァ)」「自在客(ジザイキャク)」「途家(トゥージァ)」の3つ。
- 経営危機で18年7月9日に上場廃止となった「住百家」サイトにアクセスできなくなった(19年3月20日以降)。
- 民泊大学の情報によれば、「自在客」は新型コロナの影響で今後の業績回復が見込めないことから20年8月31日以降に業務を終了する(後述)。
東京・大阪・京都における各サイトの表示件数の推移を次図に示す。
3つのサイトとも、住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行日(18年6月15日)に向けて激減。その後、途家だけが驚異的に回復。
ところが、新型コロナ感染拡大の影響で、12月のピーク2.9万件から7か月連続で減少し1.3万件に。表示件数の減少が止まらない。
※【メモ】住百家は19年3月20日以降の件数はゼロ(以下、同じ)
【地域別の表示件数】大阪0.5万件、東京0.6万件
東京・大阪・京都における3つのサイトの合計表示件数の推移を次図に示す。
住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行日(18年6月15日)に向けて激減。その後、急激に回復し、1月のピークには大阪1.6万件、東京1.5万件だったのに、大阪0.5万件、東京0.6万件にまで減少。
※【メモ】同じ物件が複数のサイトに重複して登録されている可能性があるので、3つのサイトの表示件数の合計が東京・大阪・京都に存在する物件数の合計を意味しているワケでない。念のため。
【サイト・地域別の表示件数】途家、東京・大阪・京都とも著しい落ち込み
サイト・地域別の表示件数の推移を次図に示す。
途家は、東京・大阪・京都ともに落ち込みが著しい。
自在客が8月31日廃業!?(再掲)
民泊大学の情報によれば、自在客は新型コロナの影響で今後の業績回復が見込めないことから8月31日以降に業務を終了するという。
自在家から全ホストに送られたメール(日本語、英語、中国語)のうち、日本語は下記の通り。
(前略)今年湧き出た新型コロナウイルスは旅行業や民泊業に巨大な影響を与え、民泊予約サイトである自在客の業務もかなり大きな衝撃と被害を受けてしまいました。
自在客は過去数ヶ月間、人件費コスト削減とコントロールプラットフォームの運営コストの削減に努力をしましたが、残念ながら、民泊業務の急速に回復できる見込みはしておりません。
以上の実情を踏まえて、会社は以下の決定をいたしました。
- 1)2020年8月31日以降、自在客は予約サイトとしての業務終了させていただき、そして2020年8月31日以降の予約に対しては、キャンセルざるを得ない状況になってしまいますのでご理解とご協力をお願い申し上げます
(以下略)
「東京」「9月21日~9月23日」で検索すると316件表示されるのだが(7月21日現在)。
あわせて読みたい