不動産経済研究所は6月18日、5月の「首都圏新築マンション市場動向」を発表。
- 発売は82.2%減の393戸。コロナ禍で再び激減、過去最少の供給を更新。
- 平均価格6,485万円、m2単価108.4万円とともに上昇。契約率は72.3%。
ただ、これだけではよく分からないので、同研究所が過去に発表した数値データも含め、いつものように、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。
発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)
発売単価は、上昇傾向を見せている(20年1月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)。販売在庫数は増加傾向。発売戸数は上下動が激しいが、減少傾向(次図)。
発売戸数の前年同月比の推移を可視化したのが次図。
新型コロナウイルスの影響で大幅に悪化しているという状況が分かる。5月はコロナ禍で過去最少の供給を更新(▲82.2%)。
発売戸数の推移(1都3県)
23区に着目すると、5月の発売戸数235戸は、前年同月比で▲69.9%減(次図)。
コロナ禍の影響が顕著に表れている。
m2単価の推移(1都3県)
23区の発売単価は、依然として上昇傾向を見せている(20年1月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)(次図)。
価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)
23区の発売戸数は235戸に激減したこともあり、価格帯別の発売戸数割合が従来とは違う傾向となった(次図)。
4千万円台の割合が増加し、8千万円台が減少。
億ションの発売戸数・率の推移(23区)
億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底に増加傾向にある(20年1月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)(次図)。
まとめ
マンション市場が失速していたところに、新型コロナの影響が先月以上に顕在化した。
- 首都圏の発売単価は、上昇傾向を見せている。販売在庫数は増加傾向。5月の発売戸数はコロナ禍で過去最少を更新。
- 23区の発売単価は、依然として上昇傾向を見せている。
- 23区の億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底にやや増加傾向。
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