3月29日から羽田新ルートの運用が始まって、南風時に都心上空を通過して羽田に到着するルートが運用されたのは、4月25日までに12回(うち1回は悪天時の運用)。
実際にどの程度ズレて飛んでいるのか検証してみよう。
「ルートからズレれて飛んでいるのではないか」という声
実機飛行確認を体感した住民から、「飛行高度が低いのではなないか」「ルートからズレれて飛んでいるのではないか」という声が上がっていた。
国交省がこれまで説明してきた到着ルートを次図に示す。
※「悪天時」は、好天時のルートの一部が西側にシフトし、かつ飛行高度が低くなる。
「実機飛行確認経路(新飛行経路)|国交省」に加筆
国交省が運用しているサイト「AIS JAPAN」で公開されているeAIP(電子航空路誌)をひも解くと、羽田新ルートの到着ルート(好天時)は次図に示すルートで運用することになっている。
3月29日から羽田新ルートの運用が始まって、南風時に都心上空を通過して羽田に到着するルートが運用されたのは、4月25日までに12回(うち1回は悪天時の運用)。
実際にどの程度ズレて飛んでいるのか検証してみよう。
南風時(4月3日~23日)の航跡図で検証
国交省が運用しているサイト「羽田空港飛行コース」で公開されている「航跡図」を元に、南風時(4月3日~23日)の航跡動画を作成してみた。
#羽田新ルート #都心低空飛行
— マン点(不動産ブログメディア) (@1manken) April 25, 2020
南風時(4月3日~23日)の航跡動画
国交省が説明してきたルートから外れてるケースあり
※4月18日のみ「悪天時」運用 pic.twitter.com/nO1BZkEq8S
国交省が説明してきたルートから外れているケースが確認できる。
※ズレているか否かの判断は、国交省がこれまで説明してきた到着ルート図との比較によった。
ルートからズレていた4つのパターン
実際にどのようにズレていたのか、4つのパターンで整理した。
C滑走路ルートに飛び入り
最も多かったパターン。
ルートをショートカット
東京湾をショートカットするパターンは2番目に多かった。
あと、旋回エリアでショートカットしたのが1ケース。
国交省が説明していた「旋回部分の最大幅約390m」(FAQ冊子v6.2_P119)よりも大きくズレていた(次図)。
直進降下ルートに入ってからブレる
GPSを利用したRNAV進入方式でもブレることがあるのか……。
悪天時に迷走
「悪天時」には迷走している印象を受ける(次図に限らない)。
雑感
「C滑走路ルートに飛び入り」と「ルートをショートカット」のパターンが目についたものの、都民への騒音影響という観点では、特に大きな問題になるようなズレは見当たらなかった。
あわせて読みたい