家電や自動車のメーカー名であれば多くの人に知られているが、一生の買いものであるマンションに関係する設計事務所(設計会社)や建設会社(ゼネコン)の名前は、必ずしもよく知られていないのではないか。
建築系業界紙「日経アーキテクチュア」は毎年9月頃、特集記事「経営動向調査」で設計事務所と建設会社の売上高ランキングを掲載している。
そこで、過去4年間の記事をひも解き、可視化してみた。
※最新版(設計事務所編 2023・建設会社編 2023) もご覧ください。
設計事務所の売上高ランキング(経年変化)
設計事務所の設計・監理業務に係る売上高の上位20社(18年)の推移を可視化したのが次図。
上位には、一つの建築設計事務所で、意匠・建築構造・建築設備・エンジニアリングができる「組織系建築設計事務所」が並ぶ。
なかでも1位の日建設計(住友系)は、役員・職員数1927名(19年4月1日現在)が在籍する設計事務所の最大手。売上高は300億円を超えている。
設計・監理業務(総合)
過去3年間の上位20社を見ると、4社(日建設計、NTTフアシリティーズ、三菱地所設計、日本設計)が上位定位置にあることが確認できる(次表)。
設計・監理業務(住宅部門)
住宅部門の売上高に着目した過去3年間の上位10社を次表に示す。
日企設計は、この3年間で3位から1位に上昇した。
建設会社の売上高ランキング(経年変化)
建設会社(ゼネコン)の建築部門の売上高上位20社(18年)の推移を可視化したのが次図。
建築部門の売上高では大和ハウス工業がダントツで、16年以降1.3兆円超をキープ。
第2グループは、スーパーゼネコン5社(大林・大成・竹中・清水・鹿島)と積水ハウスが1兆円前後でひしめき合っている。
建築部門
過去3年間の上位20社を見ると、スーパーゼネコン5社と積水ハウスの背中を追っているのが大東建託と長谷工コーポレーション。
住宅部門
建築部門のなかでも特に、住宅部門の売上高に着目した過去3年間の上位10社を次表に示す。
大東建託が上位に食い込んでいることが分かる。過度な営業攻勢の成果か(『大東建託の内幕』半年間契約が取れなければクビ)。
あわせて読みたい(過去のランキング)
- 設計事務所・建設会社「売上高・技術力ランキング」(まとめ)※適宜更新
売上高は2015年度以降、技術力は2016年度以降のランキングをご覧いただけます。