石井前国交大臣が8月8日の記者会見で「地元の理解が得られた」と宣言し、来年3月29日の羽田新ルート運用開始が決定したあたりから、羽田新ルート反対を叫ぶ運動が法廷闘争にシフトしつつある。
複数の団体によって訴訟準備の動きが見られるのである。
学習会「行政を相手とする訴訟の概観」
「行政を相手とする訴訟の過去の事例から訴訟と運動の関係をどのように考えるか」
- 日時:11月14日(木)18:30~
- 主催:みなとの空を守る会
- 場所:神明いきいきプラザ(大江戸線大門駅徒歩5分)
- 講師:久保田明人 弁護士(東京合同法律事務所)
- 資料代:300円
国は、来年3月末から羽田空港の新ルートでの飛行を開始しようとしています。新たなルートは都心の人口密集地を低空で飛行するもので、騒音、落下物、健康、資産価値の低下等、私たちの生活に大きな影響を与えることになります。今後の運動のために学習会を計画しました。
(「学習会のご案内」より)
シンポ「公開討論・住民投票例条・訴訟の見通し」
「都心低空飛行問題シンポジウム第2弾」
- 日時:12月3日(木)19:00~21:00
- 主催:羽田問題解決プロジェクト
- 場所:大井町きゅりあん(大井町駅徒歩1分)
- 参加費:500円
- その他:事前申し込み要
(前略)新たに発表された3.5度の降下角進入を含む巨大都市特有の問題としての新ルート運航自体の危険も、市民生活を脅かす落下物も騒音も、過去に約束した様々な”飛ばさない協定や訴訟和解の反故”も何一つ抜本解決しないままの強硬な姿勢です。
そのため選択肢として住民投票条例の制定や訴訟もやむなしと各地域の運動体や羽田問題プロジェクト自身も研究や準備を進めている状況もあります。
そこで羽田問題の解決に向けて公開討論・住民投票条例・訴訟を中心に最新の情報を持ち寄って報告と呼びかけを行い多くの皆様のご意見を伺いたいと考えます。奮ってご参加ください。
マンション価格への影響
羽田新ルート周辺のマンション価格への影響は、いまのところ限定的。品川、港両区の一部の中古タワーマンション価格が下落または頭打ち傾向が見られる程度にとどまっている(羽田新ルートが不動産価格に与える影響について)。
今後、第6フェーズの住民説明会に加え、実機による飛行検査や訴訟の動きがマンション価格にどのように影響していくのか要注目。
- 羽田新ルートの影響を受ける東京・神奈川・埼玉で、第6フェーズのオープンハウス型の住民説明会が11月18日から来年1月27日にかけて開催される(36会場・延べ日数60日)(羽田新ルート|第6フェーズ説明会は消化試合 )。マスメディアの報道が増え、羽田新ルート問題に対する世間の認知度が上がる可能性がある。
- 現在実施中の6人乗りのセスナ機を使った飛行検査は12月下旬に終了予定(羽田新ルート|飛行検査の進捗状況を可視化)。その後、第6フェーズの住民説明会終了のタイミングを見計らったかのように、1月末から「実機飛行確認(実機飛行による確認)」が実施される。この実機飛行によって、羽田新ルート周辺の住民は初めて実際の航空機騒音を体感することになる。ただし、「実機飛行確認」で飛ぶのは小型機と中型機まで。大型機は本番まで飛ばないことになっている(9月3日渋谷区議会「交通・公有地問題特別委員会」による国交省ヒアリング)。
⇒【追記19年11月18日】第6フェーズ住民説明会(19年11月18日@練馬区)の場で、国交省の担当者に確認したところ、実機による飛行検査(実機飛行確認)では、小型機、中型機だけでなく、大型機も使用するとのこと。
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