渋谷区議会の「19年第3回定例会」本会議一般質問で、羽田新ルートを取り上げたのは次の4名。
- 9月10日
苫孝二議員(共産) - 9月11日
堀切稔仁議員(れいわ渋谷)
治田学議員(立民)
須田賢議員(無所属)
議会中継(録画)をもとに、全文テキスト化(約9千文字)しておいた。
※以下長文なので、時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。
苫孝二議員(共産党)
苫 孝二議員(共産、区議9期、小樽潮陵高卒、69歳)
苫孝:関係区市連絡会で全く意見を表明しませんでした
最後に、羽田空港の増便による区内の低空飛行問題についてです。国土交通省は8月8日、羽田空港新ルートについて「関係自治体から理解を得られた」として、2020年3月29日から、南風時午後3時から午後7時の間に約130本の航空機が都心上空を航行すると発表しました。
区民の請願を受けて当区議会は、国が進めている羽田空港の機能強化に伴う新飛行計画は落下物や騒音、大気汚染など、区民生活に大きな影響が想定されるなどとして、「羽田空港増便による都心低空飛行計画の見直し等を求める意見書」を全会派一致で議決しました。
私たち区議団は去る7月29日、長谷部区長に対し東京都が30日に開く「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」に参加するにあたって、区議会や住民説明会で出された声を十分に示すとともに、地元の理解は得られていない、そのことを明確に表明することを求める要望書を提出しました。
しかし、当区は関係区市連絡会で全く意見を表明しませんでした。これは区民や区議会の意思を踏みにじった裏切り行為と言わなければなりません。どうして意見を言わなかったのか、区長の見解を伺います。区民の不安は全く解消されておらず、現在私たち区議団が行っている区政アンケートでは、「平穏な市民生活を脅かす新ルートは絶対反対」「説明会は納得のいくものではなく不安だけが残りました」「転居も考えています」などの声が相次いで寄せられています。
区長は危険な羽田空港新飛行ルートの開設について、撤回を求めるべきです。見解を伺います。
区長:区の意見として表明しています
長谷部健 渋谷区長(無所属、2期、元渋谷区議会議員3期、専修大学商卒、47歳)
次に、羽田空港新飛行ルートについて、2点のお尋ねです。
「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会において、なぜ意見を表明しなかったか」とお尋ねですが、同連絡会において、引き続き区民に対する丁寧な説明と安全対策への取り組み、情報提供を行うこと、騒音対策のさらなる充実を行うことなど、区の意見として表明しています。
次に、「羽田空港新飛行ルートの開設について撤回を求めるべき」とのお尋ねです。
区としましては、引き続き国が責任を持って丁寧に区民へ説明し、環境の影響や安全対策等について取り組みを要望していきたいと考えています。
こうしたことからご質問のような計画を撤回求める考えはありません。
苫孝:きちんと意見を言っていくべきだ
それから最後の羽田空港の増便による区内の低空飛行問題について、これはやはり区民が万が一の事故、そうしたことや騒音被害、そういうことで皆さん不安に思ってるわけですし、いままで羽田空港は大田区の運動やなんかで、結局、市街地は通らない、海に出ていく・入る、住宅地は通らないということを約束して、それで羽田空港は成り立っているではありませんか。
そういうことを踏まえて、大田区民の方々も始め、私たち区民がそういう危険なことをやっちゃいけないということを言っているわけですから、そういうことについて、区長はきちっと意見を言っていく。
先ほど「いろいろ意見を言ったんだ」ということでありますけれども、こんなことについて、やはり「危険なことは危険だ」ということを区民の命を守る区長の責務じゃありませんか。そういう立場からきちんと意見を言っていくべきだというふうに思います。再答弁ください。
区長:いままでも意見はずっと表明しております
羽田についてです。これは先ほども言ってますが、いままでも意見はずっと表明しております。
国の責任で、反対している人たち、納得してない人たちにしっかりと説明すべきだということです。ご理解をいただければと思います。
堀切稔仁議員(れいわ渋谷)
堀切稔仁議員(れいわ渋谷、東京綜合写真専門学校卒、50歳)
堀切:近隣区と連携をする必要性について
羽田空港増便問題についてですが、本年の7月30日に都庁において、「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡協議会」が開催され、渋谷区から区長が出席されていると聞いています。
そこで参加副区長におかれましては、国土交通省と特別区とどんな議論があったのか、多くの区民の方々がこの説明を期待してるところでございます。そこで、2つの報告を求めたいと思います。その場でどのような議論が行われたのか。渋谷区としてどのような意見を述べたのか。これについて説明を求めます。
さらに、区長におかれましては、増便発表から8月にかけて、国土交通省は新ルート発表までの間は、国・都に対して意見要望を行ったのか。
昨日、苫議員に答弁されたやつで、区長会の意見で「国の責任で」ということではなくて、長谷部区長として、渋谷区としての意見・要望を述べたということがあったのか、ということをちょっと確認さしていただきたいと思います。今後さらに、2番目として、国や都に対して意見・要望をいう予定はあるのか。
さらに3番目として、今後予定があるなら、豊島区からルート上の大田区まで、各区と連携する必要があると思います。そしてそういうような連携を取るようなお考えが区長にあるのかお伺いいたします。
長谷部健 渋谷区長
区長:連携を図りつつ機会をとらえ要望していきます
次に、羽田空港増便について3点をお尋ねがありましたので、順次お答えいたします。
まずは、「8月に国土交通省は新ルートを発表したが、羽田空港機能強化の増便計画発表から新ルート発表に至るまでの間、区は国や東京都に対し意見や要望を行ったのか」とのお尋ねです。
羽田空港の機能強化に関しては、国土交通省から特別区長会で報告されているほか、国と直接お会いする機会をとらえ、私から区民への丁寧な説明をお願いしたいと、区としての意見をお伝えしています。また、区長会として、騒音影響や安全管理など、懸念されている課題に対し、住民が納得することができる十分な検討および説明を行うことなどを国に求めることともに、都に対して国へ働きかけることを求めてきました。
さらに、東京都主催の「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」および幹事長会において、区民の意見として、引き続き区民に対する丁寧な説明と安全対策、および騒音対策についての取り組みを充実・強化するようお願いしたりするなど、国や都に対し伝えています。
次に、「今後、区は、国や東京都に対し、意見や要望を行う予定はあるのか」とのお尋ねです。
国が8月8日に、来年3月29日から羽田空港の機能強化を発表した同日付のコメントを発表したように、区としては、区民の安全・安心と生活環境を守る立場から、国の責任において引き続き、丁寧な説明と十分な情報提供行うよう、また騒音対策や安全対策に対して、さらなる取り組みの強化を図るよう国に対して強く求めてまいります。
また、都に対しても国への働きかけを求めていきます。次に、「意見や要望を行う際に、近隣区と連携をする必要性について」のお尋ねです。
国に対して特別区長会が8月に騒音影響や安全管理など、懸念されている課題に対し、住民が納得することができる十分な検討および説明を行うよう国へ働きかけること、令和2年度、国の政策および予算に関する要望書として提出しています。したがって、当然、連携を図りつつ機会をとらえ要望していきます。
副区長
副区長:事前に意見を提出、この場では発言をいたしておりません
まず、「『羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会』でどのような議論がなされたのか」とのお尋ねです。
すでに、東京都のホームページに議事録が公表されてますので、ご覧いただければと思いますが、まず国から都及び関係区市の意見に対する回答や羽田空港の機能強化に向けたこれまでの取り組みや追加対策、今後のプロセス等の説明がございました。そののち、都および関係区市による意見交換等があり、今後も引き続き丁寧な説明や情報の提供、騒音や落下物への対策の徹底、説明会の実施を要望する等の意見がございました。
次に、「渋谷区として、意見等を述べたのか」とお尋ねがございます。
区としましては、区民からの不安の声やご意見があることを十分認識したうえで、引き続き区民に対する丁寧な説明と安全対策への取り組み、情報提供を行うこと、国のコールセンターの充実、騒音対策さらなる強化と充実を行うこと、事業の最終決定にあたっては国の判断・責任で行うこと等について、事前に意見を提出しておりましたので、この場では発言をいたしておりません。以上、私からの答弁とさせていただきます。
堀切:住民の意見を区長が区の経営者としてちゃんと伝えたのか
羽田のことについては、非常に「伝えた、伝えた」というのはあるんですよ。特別区長会として、まず「伝えている」ということについて、今回、長谷部区長も「伝えた」ということですけれども――。
区長、そこでお尋ねしたいんですが、私これ4回の(住民)説明会、6回のうち4回出たんですけれども、誰1人これ(羽田新ルートを)やってくれと言う人いないんですよ。
たぶん部下の方からどういうふうに課長から報告を受けたか分かりませんけども、「推進してほしい」とか「やってほしい」なんて言う人は誰もいませんでした。
むしろ、「やめてほしい」と。「地獄のような光景だ」と。「これはもう考えられない。目の前は真っ暗だ」と。そういうことについては、区長は真摯に国土交通省についてだとか、特別区長会でお伝えになったのかと。そのことについて、まずちょっと再答弁を求めたいと思います。この認識のズレによって、いま、私は区長と非常に多くの住民の方々の心のズレがあるんじゃないかと思っています。ですので、そういうことについて本当に住民の意見を区長が区の経営者としてちゃんと伝えたのか、ということをお尋ねしたいと思っています。再答弁お願いします。
区長:区長会以外も含めて、やれることはやっております
羽田についてです。私はいろんなところで発言しております。
先日も隣にいる治田さんの紹介でしたが、反対派の方たちともお会いしました。その時にもお話をして、「国が責任を持ってやるべき説明をして、納得してもらうべきものだと思っている」と。
「であれば、国が説明をする機会を作ってほしい」とそういった要望もいただいております。そういった声を国土交通省にも届けております。ですので、区としての意見を持ち、区長としてできる対応を区長会以外も含めて、やれることはやっております。ご理解いただければと思います。
堀切:区長はきちっと国や東京都と特別区長会で言っているのか
羽田に関しては、区長、先ほど、いろんな方とお会いになったというのは分かってるんですよ。
でも、このまさに環境課の課長も同席をされた説明会のなかで、本当に多くの住民の方々、ほとんどの方々が「嫌だ」と。これについて区長がきちっと国交省に述べているのか述べていないのかということは重要だと思うんですよ。「国の責任で」というのは、区長会の話とかいろんなところで見てます。
千葉県なんかは、やっぱり私、さっきの1番最初の質問でしましたけれども、「区長会、区長会」とおっしゃるんですけれども、ルートのところで区市長会、6市長会というのを作ってるわけですよ。なぜかといえば、23区のなかでも全然飛ばない所もあるわけですよ。そういうところが区長会で意見を述べるかといったって、そこの区長さんからすれば当事者じゃないわけですね。そこの住民の方々には何の被害もないですから。
ところが、千葉県でそういうのがなぜ行われているのかというと、やっぱり被害がある市長と市長が手を組んで落下物の問題、引越しの費用までちゃんと国交省に交渉して出してあげるというところまでマネジメントしているわけですね。
だから私はこれに関しては、まず意見に関しては、もう一度確認したいんですけど、「住民の方々が嫌がってる」と、「撤回してほしい」ということを区長はきちっと国や東京都と特別区長会で言っているのかということ。これ確認を求めたいと思いますし、さらに、これに関連して、こういうことに関しては、豊島から大田までずっと飛行ルートになってるわけですね。
この区長さん達と連携をそのなかで組んで、ご所見をきちんとみんなで周知して、国土交通省なんかに投げていく気はあるのかどうか、ということに関してはもう一度お尋ねしたいと思います。
区長:伝えています
「住民の思いを伝えているか」ということについて、伝えています。
堀切:区長が「伝えている」そうです
区長に非常に今回「伝えている」ということがあったので、今日見に来ている方とか、今回インターネットで羽田の問題に関しては、多くの住民の方々がこれを見ると思うんです。
区長が「伝えている」そうですので、皆さん是非とも「嫌だということは伝えている」ということを、区長にはっきり申し上げたので、それに関しては皆さんにもご報告したい。
治田学議員(立憲)
治田学議員(立憲民主、区議3期、長妻昭元秘書、専修大卒、48歳)
治田:事業自体を黙認するような意見を出したのか。その真意?
まず、羽田空港増便の問題についてお伺いいたします。
先の8月8日に国土交通省は、来年3月29日から都心の上空を飛行する羽田空港への新飛行ルートの運用を開始すると発表しました。この発表を受けて区長は、羽田空港における新飛行航路の運用開始、国際線増便についてという形で発言をしております。
その趣旨は渋谷区はこれまでも騒音や安全対策等の強化や情報提供を求めてきた。オープンハウス型だけではなく教室型説明会も開催された一方で、区民からは落下物や騒音等に対する不安の声がある。
そして最後に、区として安全・安心と生活環境を守る立場から、国の責任において引き続き丁寧な説明と十分な情報提供を行うよう安全対策等に対してさらなる取り組みの強化を図るよう、国に対して強く求めてまいりますというものです。
一方、国土交通省のこの決定に至るまで、5月から立て続けに「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」およびその幹事会が開かれました。
そのなかの資料にはそれまでの都および各関係自治体からの意見とそれに対する国土交通省の回答が書かれており、渋谷区からの意見の1つには「国土交通省の地元の理解を得てから実施する。自治体の理解を得ながら進めるという説明に対し、当該事業の最終的な決定にあたっては国の判断、国の責任において実施していただきたい」ということが書かれています。
たしかに、この事業計画の主体は国土交通省です。しかし、この計画によって実際の影響受けるのは当該自治体の住民また在勤・在学などの来街者です。渋谷区には住民、来街者の命、生活を守る責任があります。
まだまだ区民の理解も得られているとは言えないなかで、国の決定後に安全対策等と説明への責任を求めるのであれば、決定前の区の意見として、最終的な判断への責任を国に確認するのではなく、より時間をかけて対策・説明をする責任こそ区の意見として求めるべきであったと思います。
国土交通省が「地元の理解を得ながら」と言って進めてきたものに対して、なぜ区の方からわざわざ「国の判断・責任で進めてください」と、責任を転嫁し、ある意味、事業自体を黙認するような意見を出したのか。その真意はどういうことか、区長の答弁を求めます。
また、今回の計画の決定に先立って、国土交通省は騒音の軽減対策として、それまで示していた着陸角度3度を3.5度に引き上げると発表しました。
これにより恵比寿上空の高さは約600mから約700mに上がり、騒音は1デシベル程度下がるということです。しかし、一方で航空関係者からは着陸時に角度が0.5度上がることで危険度が増すという指摘もなされています。この変更について、国土交通省からはどのような説明がなされているのか、区長にお尋ねいたします。
加えて、国土交通省は来年1月下旬から実際の旅客機での試験飛行を予定していますが、なぜ運用直前の1月下旬なのか。自治体から前倒して試験飛行の実施を求めるべきだと考えますがいかがでしょうか。区長の答弁を求めます。
区長:黙認との議員のご発言は見解の相違と考えます
立憲民主党治田学議員の一般質問に順次お答えいたします。羽田空港の増便問題について、3点のお尋ねです。
まず、国土交通省への意見についてのお尋ねです。羽田空港の機能強化に向けた取り組みについては、他会派からの質問も含め、ご答弁してきたように、国の事業であるため区としては、これまで国が責任をもって区民へ丁寧な説明と環境の影響や安全対策等について取り組むように要望してきたところです。
また、先月、国が羽田空港における新飛行経路の運用開始、国際線増便について発表した際にも、同日に区としては区民の安全・安心と生活環境を守る立場から、国の責任において引き続き丁寧な説明と十分な情報提供行うよう、また騒音対策や安全対策等に対して、さらなる取り組みの強化を図るよう、国に対して強く求めるとのコメント出したところです。
繰り返しになりますが、今回の機能強化は国の事業であり、区は一貫して国の責任においての対応を求めています。区の出した意見の一部が責任の転嫁や事業自体の黙認との議員のご発言は見解の相違と考えます。
次に、「角度の変更について、国からどのような説明がされたのか」とのお尋ねですが、国からは降下角度を引き上げることにより、飛行高度引き上げ、騒音影響の軽減を図ると聞いています。
なおこのことは令和元年9月3日に開催された交通・公有地特別委員会の懇談会においても国から説明があったと聞いています。
次に、「前倒しで飛行試験の実施を求めるべき」とのことですが、国が示しているスケジュールでは、航空保安施設等の検査のための飛行検査が12月下旬まで、その後の新飛行経路の周知期間が1月下旬までとなっています。
この周知期間とは、国が羽田空港を利用する国内外の航空会社へ新飛行経路を周知するだけではなく、当該航空会社における飛行データのセットアップ等に要する期間であると聞いています。したがって、試験飛行について前倒しを求める考えはありません。
治田:区長は区民の理解が得られているとお思いでしょうか
まず初めに羽田空港の増便についてですが、区長はこれまでの答弁でこの計画自体への必要性は感じているという一方で、たしかに騒音や落下物に対しての区民の不安があることを認識していると言っています。
これについては私も承知しているところで、今回そういった意味で声明を出された、声明といいますか発言を決定後に出されたんだということだと思います。
しかし、国の事業だから国の責任で進めていくというなかで、これまで国のほうが地元の理解を得て進めてきたものに対して、「なんで国の判断で」ということを意見として区から言ったのかということについては、本当に私はちょっと理解ができない。
先ほど区長は他の会派の議員の質問で、区民の思いを伝えているということをおっしゃっていました。その区民の意見というのは、私はとても理解が得られているとは思いませんが、ここで1つ区長にシンプルに、区長は区民の理解が得られているとお思いでしょうか。再答弁を求めます。
区長:区民の理解が得られてないから、国に責任を持って・・・
治田議員の再質問にお答えします。わかってるかなぁと思いますが、区民の理解が得られてないから、国に責任を持って説明して理解するようにというふうに伝えているんです。
それはあなたから言われて、あなたが連れてきた反対派の人たちの意見もちゃんと集約して伝えてるんですよね。それを見てるのになんでそういうこと聞くのかなぁという。
大丈夫ですか。わかりました? 以上答弁です。
治田:地元は理解してないということを言うべきだった
いま、区長から「区民が納得してない。(区民が)理解をしているとは考えていない」という答弁をいただきました。であれば、私はこの決定がなされたあとに、区民はこの決定を、地元は理解してないということを言うべきだったと考えますが、いかがでしょうか答弁を求めます。
区長:すべての区民が反対してるということではないです
治田議員の再々質問にお答えします。
何かちょっと言葉尻を捉えられると怖いのでもうちょっと正確に言いますが、反対してる区民の人もいるということですね。すべての区民が反対してるということではないです。それは分かってますよね? それだけちゃんと分かっていただければいいのかなというふうに思います。以上です。
須田賢議員(無所属)
須田賢議員(無所属、区議3期、元IT業界、立教卒、44歳)
須田:区として国土交通省に対し理解した旨の意思表示をされた?
最後に羽田空港の経路変更に係る問題について伺います。
本年の第1回定例会におきまして、全会一致で「羽田空港の増便による都心低空飛行計画の見直し等を国に求める意見書」が採択されました。
その後、報道によれば国は着陸時の進入角度を変更するなどの見直しを進め、1デシベルの騒音の改善がなされるとのことです。その後、国土交通省は8月7日、地元自治体などとの協議会を開催し、地元の理解は得られたと判断したところです。
そこで区長に伺います。区として国土交通省に対し理解した旨の意思表示をされたのでしょうか。また区長として、いままでの国土交通省の対応の見直しを評価に値するとお考えでしょうか。
区長:理解した旨の何らかの意思表示をしたということはありません
次に、羽田空港の経路変更に係る問題についてのお尋ねです。
まずは、羽田空港の機能強化に向けた取り組みについては、国の事業であるため区としては国が責任を持って区民への丁寧な説明と環境の影響や安全対策等について取り組みを一貫して要望してきたところであり、理解した旨の何らかの意思表示をしたということはありません。
また、各地域で説明会を開催し、多くの方々のご意見を伺ったうえで、着陸料体系の再見直しや、降下角の引き上げ等による騒音対策、落下物基準の充実、引き続きの住民説明会の実施や相談窓口の充実など、追加対策を検討し、具体化に向けて進めているということについては一定の評価ができると考えます。
しかしながら、区といたしましては、引き続き国が責任を持って丁寧に区民へ説明し、環境の影響や安全対策等について取り組みを要望していきたいと考えています。
雑感(平行線…)
4名の区議の質問で共通していたのは、区長は羽田新ルートへの区民の理解が得られていないことをきちんと国に伝えたのかという点。
それに対して、長谷部健区長の回答は一貫していて、機会あるたびに国に伝えているということと、国の責任において引き続き丁寧な説明と十分な情報提供を行うよう国に対して強く求めていくということ。
もう 議論は平行線のまま、時間だけが過ぎていく……。
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