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羽田新ルート|豊島区議会「19年第2回定例会」質疑応答

豊島区議会の「19年第2回定例会」本会議一般質問(6月26日)で、羽田新ルートに関して、清水みちこ議員(共産党)の質疑応答があった。

あれから1か月足らずが経過。昨日(7月22日)ようやく議会放映(録画)が公開されたので、テキスト化(約3千文字)しておいた。

※以下長文なので、時間のない方は「質疑応答のポイント」と最後の「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

清水みちこ議員(共産)

清水みちこ議員(共産党)
清水みちこ議員(共産党、区議2期、愛知県女子短大卒、53歳)

問1:教室型説明会を今回の2回だけでなく、強く国に働きかけるべき

羽田空港の増便に伴う新飛行ルート計画についてです。
この計画は、オリンピック・パラリンピックを目途に、南風の好天時、15時から19時の間の実質3時間、約2分に1回、飛行機が高度1200mから1000mと徐々に高度を下げ、低空で豊島区西部地区を飛ぶというものです。

これまで、区内でオープンハウス型説明会、情報発信ブースなどが開催されましたが、区民の事故、落下物、騒音、振動等への懸念や危惧は払拭されるどころか、ますます大きく広がっています。わが党は、議会で繰り返し、教室型説明会の開催と、区民の命を守るために、計画の白紙撤回を求めてきました。そして、豊島区で初めての教室型説明会がさる5月31日に椎名町小学校で、6月7日に千早地域文化創造館で開催されたのです。

平日夜の開催にもかかわらず、参加者は各回約140名。あわせて280名。年代も様々で、子ども連れで参加する方もいらっしゃいました。私は、両日とも参加をいたしました。説明会は豊島区の環境保全課長の司会で、国土交通省の説明に30分、参加者との質疑応答に1時間という時間配分で行われました。

参加者からは、「落下物、騒音などへの不安」「ほかのルートや地方空港の活用は考えられないのか」「安全性を犠牲にしてまでやる必要はあるのか」「飛行機の車輪はどこで出るのか」「実際に飛行機を飛ばして騒音を聞けないのか」などの質問が出ました。

また、「100%安全はありえない」「人命無視、白紙撤回すべき」「時間もなし崩しになり、24時間空路になる」「今後ずっと窓を開けられない地域になってしまう」「子供の健康への影響が心配」「地域の資産価値が下がる」などの意見が次々と出されました。

しかし、それに対する国交省からの具体的な回答はほとんどなく、「今後も丁寧な説明と情報発信に努め、皆さんのご理解をいただきたい」と繰り返すばかりで、参加者から「質問に答えていない」と怒りの答えが何度も上がりました。

そして、まだ多くの区民が手を挙げているにもかかわらず、「予定時間を過ぎている。お配りしたハガキに書いて出していただければ」と早々に打ち切ってしまったのです。

そこで質問です。
これまで教室型説明会の開催を区民、議会、区長も繰り返し国に要望し、今回実現したのはいいことです。ただ、せっかく開催しても国交省は区民の質問に真正面から答えない。その一方で、「オリパラ2020年3月を目途に実現を」と期日だけは明確に答えたのです。

しかし、区民の理解を得ないまま、見切り発車で進めることは絶対にあってはなりません。教室型説明会を今回の2回だけでなく、引き続き開くよう、強く国に働きかけるべきですが、いかがですか。

問2:国に計画の白紙撤回を求めるべき

次に区長の政治姿勢についてです。

先日の説明会や、この間区民が議会に提出してきた陳情を見ても反対意見が圧倒的です。昨年の第3回定例会で、新ルート撤回の意見書を求める陳情の採択を我が党は強く求めましたが、自民党、公明党、都民ファーストの反対で不採択となってしまいました。しかし、渋谷、品川の両区議会では全会一致で、同計画見直しの意見書が採択されているのです。

では、区長の姿勢はどうでしょうか。これまで区長は東京の国際力強化、急増する訪日外国人観光客の受け入れのために羽田空港の機能強化は必要不可欠という姿勢で、国の立場と同じです。

また、今回の説明会は主催者が豊島区です。本来であれば、国交省が主催し、区は区民の立場で国交省と対峙すべきではありませんか。区の環境保全課長が司会進行していたのでは、区民は「区も国交省と同じ立場だ」と思わざるを得ません。

さらに、説明会には両日とも区長は出席していませんでした。参加者から「なぜ区長が出席していないのか。直接区民の声を聞くべきではないのか」との声が出たときは、賛同の拍手が大きく響きました。

そこで質問です。

なぜ区長は1度も説明会に出席しなかったのですか。区民がこれほど危惧し、計画の見直しを求めているのです。区長として直接区民の声を聞くべきではありませんか。そのうえで、区民の命、財産を守るために、国に計画の白紙撤回を求めるべきですが、いかがですか。答弁を求めます。

高野之夫 区長

高野之夫 豊島区長
高野之夫 豊島区長(6期、立教卒、81歳)

答1:今後も教室型説明会を含め、丁寧な説明を続けるよう強く要望

ただいまの清水みちこ議員のご質問にお答えをいたします。
羽田空港の増便に伴う新飛行ルート計画についてのご質問のうち、まず「教室型説明会を引き続き開催するよう国に強く働きかけることについて」のご質問にお答えをいたします。


教室型説明会の開催につきましては、平成29年9月と平成30年11月、特別区長会で国土交通省から説明を受けた際、私から航空局長に区長会の席上、直接強く開催を要請をいたしました。私は、教室型説明会を開催しなければ、区民の理解は得られないと区民の皆さんから声を強く伝えた結果、ようやく5月31日と6月7日に実現したものであります。

羽田空港機能強化について、区民のみなさんに適時適切な情報提供と区民の目線に立った丁寧な方法で、説明会が重要であると考えるわけであります。

区内での説明会が今回を含めて8回開催されておりますが、今後も教室型説明会を含め、丁寧な説明を続けるよう強く要望をしてまいりたいと思います。

答2:国に対し白紙撤回を求めるつもりはございません

次に、「私が説明会を欠席した理由及び国に計画白紙撤回を求めることについて」のご質問にお答えをいたします。

私は多くの区民の皆さんが教室型説明会の開催を望んでいることや、飛行経路の見直しについて疑問に思っていること、不安に感じていることがあることを十分に理解をしております。

そこで、今回の教室型説明会の趣旨は、区民の皆さんが国と直接向かい合い、質問や意見を交換を図る場として開催をしたものでございます。私自身は、常に担当の部課長から詳細な報告をその都度受けておりまして、区民の皆さんの声は十分に承知をしております。そのため、私が出席しなくてもよいのではないかと判断をしたわけでございます。

羽田空港の機能強化は、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会、その先の日本の成長を見すえ、急増する訪日外国人観光客、ビジネスパーソンを円滑に受け入れていくために必要であると認識をしております。また、東京の国際競争力強化、さらには豊島区が進める国際アート・カルチャー都市構想にも貢献するものと考えております。

ただし、羽田空港機能の強化が、区民の皆様の安全をないがしろにするものであってはなりません。国は「落下物対策総合パッケージ」を策定をして、落下物対策を強化し、安全対策に万全を期すとしております。区は国に対してより一層安全対策の徹底を引き続き強く要請をしてまいりたいと思います。

また、新飛行ルート計画につきましては、平成30年第3回定例会におきまして、撤回を求める陳情について本会議で不採択となりました。区議会でもこれまで十分に議論をして判断を示してきたものであります。私はこれまでの区議会の判断を尊重してまいりたいと思います。
これらのことから区としては現時点では、国に対し白紙撤回を求めるつもりはございません

雑感

豊島区でやっと2か所で開催された教室型説明会の参加者は、たったの218名。豊島区内で羽田新ルートの影響を受ける可能性のある区民4万人(全区民の15%)に対して、ほとんど説明がなされていないに等しいではないか。

豊島区議会では、いまだに教室型説明会の要望を議論している。品川区議会や渋谷区議会と比べて、周回遅れの印象

また、区長との撤回論議が交わされているのは、他の区議会でもさんざん観測された、不毛なやり取りである。共産党豊島区議員団には、次の一手が求められているのでは。

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