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羽田新ルート|参院「国土交通委員会」三浦議員(公明)質疑応答

国会議事録検索システムを使って、羽田新ルートに係る質疑応答をチェックしてみたら、19年4月9日に開催された参院国土交通委員会で、三浦信祐議員(公明党)の質疑応答がヒットした。

このブログでまだ記事化していなかったので、まとめておく。

※以下長文なので、時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

※「局長」とあるのは、政府参考人としての蝦名邦晴航空局長のこと


三浦:羽田空港の受入れ可能体制?

三浦信祐議員(公明)
三浦信祐 参議院議員(公明党、1期、元防衛大学校准教授、東工大卒工学博士、44歳)

次に、羽田空港の便数増加対策について質問させていただきます。
 政府目標である2030年訪日外国人観光客6千万人を目指すに当たり、今後増加する外国人観光客を迎え入れるインフラ体制の整備が不可欠であります。航空機、クルーズ船等によって全国各地の空港、港湾の利用をした入国となる中、首都空港として羽田空港の利用増大が見込まれます。

 現状、首都空港として、羽田空港の受入れ可能体制はどのようになっているのでしょうか。具体的には、旅客受入れ最大数や離着陸最大数、これは幾つになっているのでしょうか。ターミナルのスポット数やゲート数、これは旅客航空便の増加に対応できる体制となっているのでしょうか

局長:受入れ体制の強化を進めてまいりたい

蝦名邦晴 航空局長
蝦名邦晴 航空局長(東大法卒、58歳)

お答え申し上げます。
 首都圏空港の機能強化は大変必要不可欠であると認識しておりまして、羽田空港では、飛行経路の見直し等を図ることによりまして、2020年までに発着回数を現在の約45万回から約49万回へと約4万回増回することを目指しております。

 こうした発着回数の増加に併せまして、国土交通省といたしましては、スポット数の増設、また、民間事業者と協力をして、CIQ施設(customs, immigration and quarantine:税関、出入国管理、検疫施設)やサテライトビルの整備などによります国際線ターミナルビルの拡充を図りますとともに、国内線の第二ターミナルビルにおきましても、ビルの南側の増改築やCIQ施設の整備など国際線施設の整備などに取り組むことによりまして、羽田空港におけます受入れ体制の強化を進めてまいりたいと考えております。

三浦:新運用方法へ向けて、現在の準備状況?

是非、便数増えたけれどもスポットに入れず外側に置き止めされてバスでしょっちゅう行かなければいけないという、そういう雨にぬれる羽田空港にならないように、しっかりと予測も踏まえて、サービス、おもてなしができるような空港整備に不断の努力をしていただきたいとお願いをさせていただきます。

 東京オリンピック・パラリンピックの訪日客増加への対応として、羽田空港国際線旅客発着便増加の計画があると承知をしております。そのために、現状の離着陸方向に追加あるいは変更を行い新飛行経路を導入すること、これに伴い、現状は行われていないB滑走路22からの離陸、A、C滑走路の16レフト及び16ライトへ都心上空からの直線的着陸の運用予定があると伺っております。新運用方法へ向けて、現在の準備状況はどのようになっているのでしょうか

 また、一方で、3,000フィート以下の飛行制限が掛かる川崎市コンビナート上空を低空で通過しなければいけなくなってしまうB滑走路04からの着陸はないと理解をしておりますけれども、これも併せて確認をさせていただきたいと思います。

局長:丁寧な情報提供を行ってまいりました

お答え申し上げます。
 羽田空港の新飛行経路案では、南風の場合の15時から19時のうち3時間におきまして、今御指摘がございましたように、A滑走路及びC滑走路の北側から着陸する経路と、B滑走路から西側に離陸する経路を新たに設定している一方で、川崎方面からB滑走路へ着陸をする経路は設定をいたしておりません。

 羽田空港の飛行経路の見直しに向けましては、騒音対策や落下物対策に取り組みますとともに、できる限り多くの方々の御理解をいただくために、これまで、新経路下となる地域を中心にいたしまして、延べ97回以上、163日間にわたります住民説明会を5巡にわたりまして開催をしまして、約2万7,900人を超える方々に御参加をいただくなど丁寧な情報提供を行ってまいりました

 国土交通省といたしましては、引き続き、地元の方々に対しまして様々な手法を組み合わせた丁寧な情報提供を行い、幅広い御理解を得た上で、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会までに新経路案を運用できるように準備を進めてまいりたいと考えております。

三浦:JSCや航空会社にどのような情報提供?

国際線のスケジュールを決定するためには、発着調整業務が必要となります。

 世界中の民間航空会社約290社が加盟する国際航空運送協会、IATAと書いてイアタと読む、これが、国際定期便の運航を確実、安定的にするため、就航空港における航空機の運航曜日、発着時刻、いわゆるスロットを調整する際に、世界共通のIATAガイドラインを定めてあります。これにのっとって国際航空便の運航調整がなされ、日本における国際線発着調整は、一般財団法人日本航空協会の国際線発着調整事務局、JSCが担っていると承知しております。毎年、国際線のスケジュール期間は夏ダイヤと冬ダイヤとして定義されており、年2回、IATAスロット会議が開催をされ、調整の上、航空会社のスケジュールが確定をされていきます。

 さて、2020年夏ダイヤを調整する目的のIATAスロット会議が、本年、2019年11月の12日から15日までの間でオーストラリア・ブリスベーンにて開催されると承知をしております。このダイヤは、2020年3月の29日の日曜日から10月26日土曜日の7か月間、東京オリンピック・パラリンピック開催期間中を含むスケジュールとなっております。

リクエストの取りまとめ、スロット割当て等は今年の9月頃から集中作業に当たるというのが一般的なこれまでのやり方だと思います。当然、明年の羽田空港新飛行経路を導入し、便数増加を踏まえたスロットにて計画をするはずです。混雑空港としてレベル3に指定されている羽田空港の規制値を現状から変更した上での設定としなければならないのではないかと私は思います。

 スロット会議を迎えるに当たり、調整に必要な情報、特に規制値について、国土交通省はJSC(国際線発着調整事務局)や航空会社に対してどのような情報提供を行っていくのでしょうか

局長:現時点でお示しをすることは困難

我が国の混雑空港では、先生今御指摘になりましたように、国際航空運送協会、IATAが定めます国際的なガイドラインに従いまして、第三者機関である国際線発着調整事務局、JSCが夏、冬のダイヤ分けて発着枠の調整を行っております。

 例えば、夏ダイヤの調整の場合には、航空会社に対し、通常、当該の年の前年9月上旬頃に発着調整事務局に提出をする具体的なダイヤの作成依頼とその前提となる条件を通知をいたしております。

 また、当省から混雑空港の発着調整を委嘱している国際線発着調整事務局に対しましては、当省が発着調整基準の中で定める規制値の範囲内での発着調整を徹底するよう、平素から指導いたしているところでございます。

 一方、羽田空港の増枠に関しましては、現在、先ほども御説明申し上げましたとおり、できるだけ多くの方々の御理解を得られるよう、引き続き丁寧な情報提供を行っているところでございまして、2020年夏ダイヤの調整に関しまして、国土交通省としていつどのような情報提供を行うのか、現時点でお示しをすることは困難でございます

 いずれにいたしましても、2020年東京オリンピック・パラリンピックまでの増便を目指す上で必要なスケジュールを勘案し、引き続き必要な準備行為を進めるとともに、今後も地元の御理解が得られるように努めまして、その後に、御指摘も踏まえまして、航空会社等に対し適切な情報提供を行ってまいりたいと考えております。

三浦:早期に試験飛行を実施?

是非、やることがたくさんあると思いますので、不断の努力でやっていただきたいと思います。
 B滑走路22からの離陸機が通過する直下となる川崎市から、平成27年12月、平成28年6月、平成30年9月に国交省に対して要望書が提出され、対応を求められていると承知をしております。

 これまでの要望は6つありまして、その内容と回答は、1つ目は試験飛行の実施であり、それに対して、現時点で技術的課題があり実施は難しい状況だが、引き続き検討すると。2つ目、地元住民への説明等については、市民窓口の設置や音響機器による疑似騒音体験等の丁寧な情報提供に努めると。3つ目に、騒音影響の軽減については、1時間当たりの便数を当初案から削減をすること及び低騒音機導入促進を行うとの回答がなされております。4つ目に、学校、病院等の防音工事、地域対応の要望に対しては、騒防法に基づく学校、病院等の防音工事基準を弾力化し、経路周辺施設へ適用できるようにするということ。5つ目に、キングスカイフロント研究機関への配慮については、研究への影響想定がされないことを確認をしているが、試験飛行の検討や新飛行経路運用後の状況において何らかの影響が確認された場合には、必要な方策について関係者と協議をする。6つ目に、石油コンビナート上空飛行の安全確保、これについては、早期に高度上昇を図り海側へ抜ける運用に努める、安全管理の徹底と落下物未然防止策強化を図る、飛行制限の取扱いについて川崎市にも示していくとなっていると私は承知をしております。

 石井大臣、国交省としてこのような回答をされている中で、施設整備や検査飛行など安全確保、確認を速やかに実施をしてほしい、その上で早期に試験飛行を実施していただきたいという旨の要望がございます。私は、IATAスロット会議の前、情報調整に掛かるまでには実施をすべきなのではないかなというふうに思います。
 住民理解に資することから早期に実施をしていただきたいんですけれども、石井大臣、お願いできませんでしょうか。

石井:慎重に判断をしたい

石井国交大臣

住民の皆様などから、実際の騒音等を体感するため試験飛行を実施すべきとの御意見があることは承知をしております。

 試験飛行につきましては、航空保安施設の整備や飛行検査の実施等が終了しなければ実施できないため、当該整備の状況、飛行検査の時期及び地方公共団体等からの御要望等を勘案をして、慎重に判断をしたいと考えております。

 一方、航空機の音や見え方を分かりやすくお伝えすることは大変重要と考えておりまして、これまでもオープンハウス型の住民説明会において、会場ごとに伊丹空港周辺等での屋外と屋内での実際の音や航空機の見え方を空港からの距離等に応じて体感いただけるコーナーを設置するなど、御説明をしております。

 今後とも、できる限り多くの方々に御理解をいただけるように、様々な手法を組み合わせた丁寧な情報提供に努めてまいりたいと考えております。

三浦:防音工事等を適切に対応すべき

是非、準備の加速、試験飛行について段取りをしっかりと進めていただいて、住民の理解、また安定的な航空運輸の確保を図っていただきたいということをお願いさせていただきたいと思います。

 羽田空港の新飛行経路について、周辺住民の方々の理解促進、万が一必要となる可能性があるならば防音工事等を適切に対応すべきだと考えます。重ねてですけれども、取組と対応について伺います。

局長:住宅防音工事が必要となる水準にまでは騒音のレベルは到達しない

お答え申し上げます。
 羽田空港の新飛行経路につきましては、先般も御答弁いたしましたとおり、新飛行経路下となる地域を中心にいたしまして、延べ97回以上、163日間にわたりますオープンハウス型の住民説明会を5巡開催をして、約27,900人を超える方々に御参加をいただくなど丁寧な情報提供を行っているところでございます。その際、住民の方々から、航空機からの騒音等を心配する声をいただいております。

 これを受けまして、騒音対策といたしましては、飛行高度の引上げや騒音の要素を組み合わせた着陸料金の見直しによる低騒音機の導入促進を図ることといたしております。

 また、新飛行経路の運用に伴います住宅への影響につきましては、運用時間を限定するなど音の影響を小さくするための方策を講じることで、想定される運用のシミュレーション結果により、住宅のある地域では法律に基づく住宅防音工事が必要となる水準にまでは騒音のレベルは到達しないと見込んでおります

 一方で、関係自治体からの御要望や住民説明会での御意見を踏まえまして、学校等の公的施設に関わります防音工事につきましては、国の補助要件を緩和するとともに、新たに小規模保育事業を行う施設等を補助対象に追加するという助成制度の拡充を行っておりまして、騒音影響をできる限り軽減するように努めてまいりたいと考えております。

三浦:航空管制体制の強化が不可欠

是非よろしくお願いします。
 今後の国際線の増便に対応するためには、安全確保、定時運航確保のためにも、航空管制体制の強化が不可欠だと考えます。新技術の導入や管制方式の更なる効率化、管制官人員確保等、不断の取組が必要であります。

 特に管制官の育成は不可欠です。そして、魅力の向上も欠かせないと思います。現状の認識と今後の見通し、対応について伺います。

局長:要員確保に努めており

航空交通の増加に対応するため、航空管制官の確保と育成というのは大変重要であると認識をいたしております。

 羽田空港におけます航空管制官の体制につきましては、航空交通量の増加等に対応するための要員確保に努めておりまして、既に平成27年度から増員を順次お願いをしておりまして、また、それに対する適切な訓練というものを実施しているというところでございます。

三浦:グラウンドハンドリング対処能力の強化?

これからの想定も踏まえて頑張っていただきたいと思います。
 国際線航空便数の増加により座席提供数が増加をすること、あるいは旅客需要の増加に対応するために使用機材の大型化も想定をされ、航空機の取り回しのみならず、グラウンドハンドリング対処能力の強化も不可欠であります。

基本的な利用客数の増加、時間当たりの対応処理数の増加によって、旅客バゲージ等に対応するグラウンドハンドリングの人員不足が顕在化することも予想をされます。今後の見通しについて伺うとともに、国交省として人手不足の対応をしていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。

局長:外国人の受入れも進める

お答え申し上げます。
 インバウンドを始めといたします増加する航空需要に適切に対応するためには、航空機の誘導や手荷物、貨物の搭降載等を行いますグラウンドハンドリング業務を行う人員の確実な確保が大変重要であると認識をいたしております。このため、グラウンドハンドリングにつきましては、機動的な要員配置を可能とするための車両運転要件の見直し等の規制の緩和、貨物牽引車の自動走行や手荷物自動積付け、取卸しなど省力化、自動化に向けた先端技術の活用促進、手荷物取扱いの負荷を軽減する着用型のロボットの導入などによる労働環境改善の取組を通じました人材の確保等に取り組んでいるところでございます。

 また、先般施行されました出入国管理及び難民認定法の改正法によりまして創設されました特定技能の在留資格に係る制度におきまして、グラウンドハンドリング業務に従事する外国人の受入れも進めることにいたしております。

 国土交通省といたしましては、こうした施策を通じまして、羽田空港を含めまして増加する航空需要にしっかりと対応できるように適切に取り組んでまいりたいと考えております。

三浦:(羽田空港への)アクセス利便性向上を図るべき

羽田空港は24時間空港であるにもかかわらず、都心部との公共交通のアクセスは深夜から早朝にかけて激減するのが実態です。アクセス利便性向上を図るべきだと考えますが、いかがでしょうか。

局長:引き続き空港アクセスの改善に取り組んでまいりたい

お答え申し上げます。
 深夜早朝時間帯におけます羽田空港への更なるアクセス改善のためには、平成27年1月に、国、関係自治体、学識経験者、関連事業者から構成されます東京国際空港の深夜早朝時間帯におけるアクセスバス運行協議会を設置をいたしまして、平成29年度まで空港と都心部の駅等を結ぶ深夜早朝アクセスバスの運行支援等を行ってまいりました。

この間に利用者数が検証できましたことから、平成30年度からはバス事業者の自主運行によりまして深夜早朝アクセスバスが運行をされております。

 国土交通省といたしましては、この協議会を通じまして、広報活動の強化等によりまして利用促進を図るなど、引き続き空港アクセスの改善に取り組んでまいりたいと考えております。

三浦:(タイムオーバー…)

残り2つできませんでしたけれども、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 ありがとうございました。

雑感(航空ダイヤ調整スケジュールが…)

与党議員の質疑は、朝日健太郎の質疑(3月20日参院国土交通委員会)でもそうだったように、国交省が伝えたいことばかりが並べられているという印象を受ける。

なかでも目立つのは、繰り返し出てくる「丁寧な情報提供」(6回)と「(ご)理解」(8回)という表現。

 

三浦議員の質疑のなかで意味があったとすれば、羽田増便に係る航空ダイヤ調整のスケジュールが垣間見られたことであろう。

すなわち、(1)航空ダイヤ調整会議は19年11月の12日から15日までの間でオーストラリア・ブリスベーンにて開催されること、(2)同会議で20年3月の29日の日曜日から10月26日土曜日の7か月間のダイヤが設定されること、(3)そのために19年9月頃からスロット割り当ての集中作業が行われること。

スロット割り当てに必要な情報をJSC(国際線発着調整事務局)や航空会社にいつ提供するのかと三浦議員問われて、航空局長は「引き続き丁寧な情報提供を行っているところでございまして、(略)現時点でお示しをすることは困難でございます」と回答。「地元の理解」が進まないなかで「増便」を進めなければならない状況下で、苦しい答弁を強いられている。

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第198回国会(19年1月28日~6月26日)羽田新ルートに係る質疑応答記事:

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