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羽田新ルート|渋谷区民に”丁寧な説明”は届いているか

渋谷区内6か所で教室型説明会が開催された。参加者は合計で約360名。
地域住民の0.3%にも満たない人数を対象に、”丁寧な説明”をしたとはいえないのではないか、という話。


もくじ

「都心の空を守る会・渋谷」さんのツイート

「都心の空を守る会・渋谷」@HanedaTomin さんが渋谷区内の6会場で開催された教室型説明会のまとめをツイートされていた。

渋谷区の説明会結果をまとめました。
6会場で約360人の住民が参加し58名の方が質問・意見を述べ55名が計画に反対・不安を訴え、賛成・積極的はゼロでした。

質問内容の内訳は計画への疑問25%騒音22%落下物14%墜落7%また区の責任を問うも7%あり様々な疑問や意見が。

都心の空を守る会・渋谷 23:13 - 19年3月7日

同ツイートには、「都民カフェ渋谷」さんのまとめとして、6会場で出された質問・意見や、それに対する国交省の回答などが整理された画像が添付されている(次図)。

「都心の空を守る会・渋谷」さんのツイート

渋谷区内6か所での教室型説明会の実績を可視化

各会場での質問件数(9分類)や参加者数(概数)も掲載されていたので、可視化してみた。
まずは、質問件数(9分類)の可視化(次図)。
やはりというか、質問件数のトップ3は「計画への疑問」「騒音問題」「落下物問題」

6か所での質問内容の内訳 (渋谷区内での教室型説明会)


次に、参加者・質問者数の実績を可視化(次図)。

各会場での質問者数は、8~11名。90分間(19:00~20:30)の説明会では、10名前後が限界なのか。
参加者数(概数)は、代々木八幡(120名)以外の会場では40~50名。

参加者・質問者数の実績(渋谷区内での教室型説明会)

6会場の参加者合計が約360名。渋谷区の人口に対して少なくないか。確認してみよう。

渋谷区民に国交省の”丁寧な説明”は届いているか

教室型説明会が開催された6会場は、それぞれの対象地域に居住している人しか参加できないという制限が掛かっている(渋谷区の教室型説明会でも入場制限)。

たとえば、2月5日に開催された千駄ヶ谷社会教育館は、次の住民が対象だ。

  • 代々木1・2丁目、代々木3丁目19番、千駄ヶ谷1~6丁目、神宮前1~6丁目(神宮前5丁目34~53番を除く)

そこで会場ごとに割り当てられた地域の住民の数を集計してみた。

具体的には、東京都が公表している住民基本台帳ベースの「町丁別の世帯数及び男女別人口」(18年1月)のうち、渋谷区の人口データを利用した。各会場に割り当てられた住民の数は次のとおりとなった。

  • 恵比寿地域C(15,790人)
  • 千駄ヶ谷社教館(26,598人)
  • 恵比寿社教館(38,699人)
  • つばめの里(53,788人)
  • 代々木八幡(67,716人)
  • 商工会館(21,981人)


これら住民基本台帳ベースの人口に対する参加者数の割合(参加率)を可視化したのが次のグラフ。

参加率は最も高い「恵比寿地域C」でも0.25%。最低は「つばめの里」0.09%。

地域住民の0.3%にも満たない人数を対象に、”丁寧な説明”をしたとはいえないのではないか。渋谷区民に国交省の”丁寧な説明”はほどんど届いていないのではないのか。

参加者数・参加率の実績(渋谷区内での教室型説明会)


6会場の対象地域・参加者数(参加率)と新飛行ルートとの関係を地図に落としてみた(次図)。

渋谷区内での教室型説明会の参加者の実績

松原仁 衆議院議員からの「羽田空港への低空飛行問題に関する質問主意書」に対して、政府(国交省)は、新飛行経路の利害関係者として「幅広い理解」を得るべき主体には「関係地域の地方公共団体及び住民の方々」に「『町会・自治会、企業』も含まれる」と回答している(羽田新ルート|質問主意書(松原仁議員)その2を読む)。

渋谷区民の5割が騒音の影響を受ける可能性があるのだが、 こんなことで、利害関係者への説明を尽くしたといえるのだろうか……。

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