各区議会で2月から19年の第1回定例会が始まっている。
羽田新ルートが通過する区の議会では羽田新ルートに係る一般質問がなされるのかといえば、必ずしもそうではない。
そのうちのひとつ、目黒区議会の状況を確認してみよう。
一般質問で「羽田新ルート問題」を掲げているのか?
目黒区議会では19年第1回定例会では、定例会の年間予定を見ると、代表質問(2月20日、21日)、一般質問(2月22日、25日)とされている。
代表質問・一般質問で羽田新ルートの問題は掲げられているのか?
過去の定例会の質問者を見てみると、10名のうち、4名が代表質問(自民、公明、共産、立区)、一般質問が6名(自民2名、公明1名、無会派3名)である。
残念ながら、区議会のHPには、他区のような質問通告が掲載されていないので確認できない。区議会HPには一般質問通告書などの定例会の資料は「会議終了後、2週間を目安に掲載」とされているので、事前に知ることはできないのである。
これでいいのか、目黒区民のみなさん!
陳情1件、「継続審査」扱いという名の先送り
「請願・陳情」と「目黒区議会会議録」でチェックすると、羽田新ルート関連の陳情1件が18年の第4回定例会の都市環境委員会で「継続審査」扱いになっていることが確認できる。
本会議での議決結果の内訳は次表のとおり、共産党以外は全員、継続(先送り)に賛成している。
採択に係った都市環境委員会(8名)は、現在も同委員会に属している。
※4月の統一地方選挙(目黒区の投票日は4月21日)で、各議員はどのような評価を受けるのか。
- 【委員長】吉野正人(立憲民主・区民クラブ(国民民主党))
- 【副委員長】小林かなこ(自民)
- 田島けんじ(自民)
- 川原のぶあき(公明)
- 佐藤ゆたか(公明)
- 青木早苗(立憲民主・区民クラブ(立憲民主))
- 森美彦(共産)
- 山本ひろこ(無会派(東京維新の会))
区長が国交省責任者に教室型説明会を口頭要望、いまだ実現せず
目黒区議会の会議録(19年2月の定例会の会議録は未登録)を検索してみると、定例会での一般質問があったのは、18年第1回(2月21日)の1件だけ。
石川恭子議員(共産)が羽田新ルート問題を取り上げていた。
「区として国交省に全区民を対象とした教室型の説明会を早急に開くよう強く求めていくべきだ」という石川議員に対して、区長は「国土交通省の責任者に対し、直接要望したところです」と答弁している(下記議事録参照)。
(前略)しかし、羽田空港の機能強化により都市部上空を航空機が飛ぶことは、これまでに経験のないことであり、来られた方々は騒音や落下物などに大きな不安を覚えていることから、私からその場(筆者注:第4フェーズの説明会の場)で教室型の説明会を開催すること及び今後も区民に対し丁寧に説明することを国土交通省の責任者に対し、直接要望したところです。(以下略)
(18年第1回定例会(2月21日)議事録より)
目黒区長が国交省に責任者に口頭で教室型説明会の開催要望を伝えたのに、いまだ実現していない。
少なくとも滑走路到着ルートが通過する2地域の住民(下図) は怒りの声を上げてもいいのではないか。
- A滑走路到着ルート
三田2丁目、目黒1丁目