首都圏で供給される新築マンションの間取りはどのタイプが多いのか?
2LDKや3LDKといったファミリータイプの住戸はどれくらい供給されているのか?
ワンルームや1LDKなどの単身向けタイプの住戸は増えているのか?
不動産経済研究所が毎月発表している「首都圏新築マンション市場動向」のなかに、「タイプ別戸数」データが掲載されているので、可視化分析してみた。
ざっくり言うと
(タイプ別戸数|首都圏新築マンション市場動向)
3LDKタイプの住戸が圧倒的に多い
不動産経済研究所が発表している資料では、住戸のタイプがワンルーム、1K、1LK、1LDK、・・・、6K以上、複合間取、その他、というように全部で23種類に分類されている(投資用マンションは含まれてない)。
そこで可視化分析するにあたり次のように、間取りタイプを集約することとした。
- 単身向けタイプ:ワンルーム、1K、1LK、1DK、1LDK
- 2LDKタイプ:2K、2LK、2DK、2LDK
- 3LDKタイプ:3K、3LK、3DK、3LDK
- 4LDKタイプ:4K、4LK、4DK、4LD
- 5LDKタイプほか:5K、5DK、5LDK、6K以上、複合間取、その他
14年4月以降、首都圏新築マンションで供給されたタイプ別戸数の推移を次図に示す。
3LDKタイプの住戸が圧倒的に多いことが分かる。2番目に多いのは2LDKタイプ。単身向けタイプはそんなに多いわけではない(4LDKタイプを若干上回る程度)。
3LDKタイプ供給割合、8割から7割に減少
上図は季節変動が大きくて、各タイプの変化が読み取りにくい。
そこで、供給戸数ではなく、供給割合を可視化したのが次図。
3LDKタイプの供給割合は、減少傾向にあることが分かる。すなわち、4年ほど前は8割近くあった供給割合は、最近では7割前後まで落ちてきているのだ。その代わりに増えてきたのが2LDKタイプ。
単身向けタイプ供給割合、11%ピークに減少
「シングル女子」のマンション購入者が増えているような印象を与えるSUUMO記事や(シングル女子のマンション購入は増えているのか?)、”シングルマンション・ブームが起きる前に買え”といった本があるが(独身者の背中を一押し!?『買って得する都心の1LDK』毎日新聞出版)、上述のように単身向けタイプの住戸はそんなに増えているわけではない。
14年前半に4%前後あった単身向けタイプの供給割合は、その後増加。16年6月にピーク(11.1%)を迎えたあと、減少しているのである(次図)。
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