今週の平日(2/5月~9金)9時~17時、新宿区役所の第1分庁舎1階ロビーで、羽田空港機能強化の取り組みに係る「情報発信拠点」が設置されている。
忙しい新宿区民に代わって、初日(2/5)の午後、現地を見てきた。
新宿区役所の「情報発信拠点」は閑古鳥
第1分庁舎の1階の狭いロビーには、中央に説明用のモニター画面とパンフレット、窓際に説明パネルが並べられていた。あと飛行機の模型が2機。
↓ 奥には説明員のオジサン
↓ サウンドシミュレーター
筆者が1階ロビーに滞在していたのは約15分。その間、区役所に訪れた人たちは数名。皆さんエレベータ乗り場に直行し、展示物に目を向けることはなかった。
まさに閑古鳥状態だった。
- 筆者「見学者が来ていませんねぇ。午前中からこんな感じなんですか?」
- 説明員のオジサンいわく「まだ始まったばかりですから……」
飛行映像をネット公開しない理由とは…
説明員のオジサンが暇そうだったので、以前から気になったいた「サウンドシミュレーターの映像をネット公開しない理由」を聞いてみた。
- 筆者:あの(サウンドシミュレーターの)映像は、ネットには公開していないのですか?
- 相手:していません。
- 筆者:なぜですか?
- 相手:音が変わってしまうからなんですよ。ヘッドホンもそれ専用のもので、音を調整してあるんです。聞こえてくる音は、実際の大きさになっています。ネットだと大きさが変わってしまいますから。
- 筆者:それがネットで映像を公開していない理由なんですか?
- 相手:それだけではないんですよ。
- 筆者:ほかに理由があるのですか?
- 相手:ネットはデジタルですから。
- 筆者:あの映像はデジタルデータではないのですか?
- 相手:DVDですから。
- 筆者:DVDならデジタルデータだから、ネットで公開できるのではないでしょうか?
- 相手:国交省の人間ではないので、よく分からないんですよ。
- 筆者:国交省の方ではないのですね。ありがとうございました。
雑感
設置されているヘッドフォンから流れてくる音は、実際に聞こえる大きさになるようにレベル調整されている。ネットだとそれができないから公開しないという説明。
たしかにパソコンの音量はいかようにでも調整できるから、70dBといっても実際にどのくらいの大きさなのか同定しにくいということなのだろう。それならば、たとえば、飛行騒音だけでなく、比較できるよう地下鉄車内や新幹線車内などの騒音を流してみてはどうか。
かりに絶対的な音の違いが分からないにしても、ネットで公開する意義はほかにもある。機種や飛行高度の違いによる、相対的な音の違いを確認することができる。また、高度2000ft(約610m)の機影が地上からどのくらいの大きさで見えるのか映像で確認できる(次図)。
国交省には、できない理由を並べるのではなく、どうすればネットで公開できるのかという方向で検討してほしいのだ。
英国の航空管制プロバイダーNATS社が公開している機種別(小型・中型・大型)・飛行高度別・飛行モード別(上昇・下降・通過)のYouTube動画のようなものができないものだろうか(海外サイトで羽田新飛行ルート騒音が実感できる!?)。