少ないとはいえ、東京都住宅供給公社(以下、JKK東京)の住宅でも「闇民泊」が行われている。
JKKの闇民泊問題については、これまでに複数のマスコミから問い合わせを受けた。
そもそも、JKK東京が23区内で管理している住宅はどれくらいあるのか?
JKK東京と東京都のサイトに公開されているデータをひも解き、整理・分析してみた。
- JKK東京が管理している住宅は3種類
- JKK東京が23区内で管理している住戸は20万戸
- 1位足立区、2位江東区、3位江戸川区
- 所得に上限制限のある「都営住宅」は城東エリアに多い
- JKK東京が管理している住宅をグーグルマップに登録しておいた
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JKK東京が管理している住宅は3種類
JKK東京が管理している住宅は次の3種類。
- 一般賃貸住宅
- 都営住宅
- 都民住宅
3種類の違いは、一言でいえば入居するための所得制限が違うということ(次表)。
「一般賃貸住宅」は、ある一定<以上>の所得がないと入居できない。「都営住宅」は、逆にある一定<以下>の所得の人しか入居できない。「都民住宅」は、その中間で、所得の上・下制限がある。
「JKK東京が取り扱う住宅の種類について」をもとに作成
JKK東京が東京23区で管理している住宅の戸数は何戸あるのか?
一般賃貸住宅と都民住宅については、JKK東京のホームページに、「平成24年度 募集対象住宅一覧 (414団地)」(空き家を含む)として掲載されている(次表)。
また、都営住宅のほうは、東京都都市整備局の「都営住宅団地一覧」にまとめて公開されている(次表)。
これらのデータを元に、JKK東京が23区内で管理している住宅の情報を整理・分析していこう。
JKK東京が23区内で管理している住戸は20万戸
JKK東京が23区内で管理している住戸は全部で約20万3,400戸。
そのうち都営住宅が大半を占めていて約16万2,900戸(80%)。
一般賃貸住宅は約2万8,400戸(14%)、都民住宅は約9,800戸(5%)、都民・一般賃貸住宅 は約2,300戸(1%)。
1位足立区、2位江東区、3位江戸川区
区ごとの内訳は次表の通りである。
グラフにするとよく分かる(次図)。
2万戸を超えているのは、1位足立区(33,908戸)、2位江東区(26,878戸)、3位江戸川区(20,739戸)。
所得に下限制限のある一般賃貸住宅では、 江戸川区(6,645戸)、江東区(4,823戸)、世田谷区(4,479戸)の3つの区が4千戸超で飛び抜けて多い。
所得に上限制限のある「都営住宅」は城東エリアに多い
所得に上限制限のある都営住宅で、1万戸を超えているのは、城東の4区、城北の2区、それと練馬区(次図)。
所得に上下限制限のある都民住宅で、800戸を超えているのは城東の4区と練馬区、大田区。
所得に下限制限のある一般賃貸住宅で、1,000戸を超えているのは次図に示す8つの区。
3つの区(江戸川区・江東区・世田谷区)が特に多い。
JKK東京が管理している住宅をグーグルマップに登録しておいた
誰でも閲覧できるように東京都住宅供給公社が都内で管理している住宅をグーグルマップに登録しておいた。
千代田区のような一等地に、所得に上限制限が掛かっている都営住宅が存在し得るのは、なぜか。
物価の高い一等地に住んでいて、食料品や衣料品、日用品などの調達に金銭的に苦労しないのだろうか?
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