(株)オスカー(渋谷区代々木、2015年6月19日設立)は5月26日より、違法民泊追放サービス「民泊ポリス(http://minpaku-police.com/)」の試験運用を開始。
「民泊ポリス」の使い方は超簡単
民泊ポリスのトップ画面を開くと、通報したい違法民泊の住所などの入力画面が表示される。画面の右サイドには、通報状況の履歴が表示されている。
使い方は、超簡単。
通報したい住所と部屋番号(入力必須)の入力が完了したら、画面をスクロールし、「通報ボタン」を押して完了(次図)。
通報者の情報の入力は不要。完全な匿名通報システムである。
イタズラ通報はダメ。
「悪質なイタズラと判断した場合、法的措置を講じる可能性もあります」と表記されている。
「民泊ポリス」が保健所に連絡することも
「民泊ポリスが行うこと」は、「通報の受付」「事実確認」「情報開示」のほか、場合によっては民泊ポリスが直接保健所に連絡をすることがあるという。
通報を受け、事実を確認した後、物件の「管理会社」「オーナー(大家)」「保健所(最悪の場合)」などへ情報を開示させていただきます。
民泊運営者への処遇は、物件関係者にお任せしますが、場合によっては民泊ポリスが直接保健所に連絡をすることもあります。
管理会社に連絡済み(5件)、保健所に連絡済み(3件)
「通報概況」の画面を開くと、すでに35件の通報を受け付けていることが分かる(6月10日現在)。
通報受付後の処理履歴を読むと、管理会社に連絡(5件)のほか、保健所に連絡したのが3件(大阪市浪速区、墨田区本所、世田谷区船橋)となっている。
35件の通報に対する処理状況は、調査中17件、特定済10件、特定できず8件(次図)。
通報件数が増加しても人工知能などで対応(予定)
各通報時刻も表示されているので、通報件数の推移をグラフ化してみた(次図)。
徐々に増加しているが、まだ1日の通報件数は一桁。
今後、通報件数が増加しても対応できるのか?
会話型人工知能の開発や画像解析などにより人的コストの削減を図っていくという。
今後は、会話型Botや会話型人工知能の開発により、自然な会話の中から、より詳細な苦情内容や物件の特定に必要な情報を引き出していく他、民泊仲介サービスを対象としたクローリング(自動情報収集)、画像解析を進めていき、通報情報と突合した精緻化と人的コスト削減を図っていきます。
Airbnbが5月31日に開設した形だけの”迷惑民泊ホストへの苦情窓口”とは大きな違いだ(Airbnbが提供する”迷惑民泊ホストへの苦情報告ツール”を使ってみた)。
国はあまり頼りにならないので(民泊質疑!答えにならない答えを連発する河野大臣)、「違法民泊の監視は「近隣住民・宿泊者等からの通報」に頼らざるを得ない」。
「旅館業法の許認可取得、マンション管理規約、賃貸借契約を遵守する健全な民泊を応援」するという「民泊ポリス」の今後に期待しよう。
【追記】6月11日現在
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