今週の火曜日に発行されたSUUMO首都圏版を眺めていて、気づいたことがある。
紙面の前のほうに、四字熟語ならぬ”四字住語”が、3分の1ページほどのスペースに掲載されているのだ。
映像陶酔(えいぞうとうすい)
マンションのモデルルームで上映されるシアターの映像に圧倒され、酔いしれるさま。
ちょっぴりクスッとさせられる。
SUUMOのバックナンバーを確認すると、どうも今年度から連載が始まったらしい。
これまでに掲載された6つの住語も抜粋しておこう。
- 年収鯖読(ねんしゅうさばよみ)
モデルルームで年収を聞かれた夫が、なぜか実際よりも多く申告しているさま。 - 後出条件(あどだしじょうけん)
途中で、妻が「やっぱりこれも」 聞いてないよ~という条件をどんどん追加するさま。 - 落選発起(らくせんほっき)
買おうと思った物件の抽選に外れ、突然あせりモデルルームを回るなど頑張り始めるさま。 - 角戸願望(すみっこがんぼう)
明るさや風通しを重視するあまり、「とにかく角住戸でなきゃいや!」とこだわるさま。 - 月額無差(げつがくないさ)
マンションは階数の差で数十~百万円ほど価格が変わるが、月額の支払いは数百円だけ。 - 高層妄想(こうそうもうそう)
タワーマンションの眺望に憧れを抱きすぎて高層階を狙い、予算オーバーしてしまうさま。
モデルルームでの”あるある”を活写した言葉が多い。
筆者も4つ考えてみた。
- 安居苦行(あんきょくぎょう)
安普請に住んで苦しんでいるさま。
漢書の「安居楽業(よい政治が行われ、人々の生活が安定していること)」をひねってみた。 - 大将高所(たいしょうこうしょ)
高層住戸に住んで威張っているさま。
「大所高所」をひねってみた。 - 汗夫充棟(かんぷじゅうとう)
夫が懸命に働いて、住宅ローンを返しているさま。
「汗牛充棟(牛が汗をかくほどの重さ、棟までとどくほどの量の意から、蔵書が非常に多いことのたとえ」をひねってみた。 - 移報民泊(いほうみんぱく)
違法民泊を当局に通報するさま(違法民泊の監視は「近隣住民・宿泊者等からの通報」に頼らざるを得ない?)
火災報知設備が火災を感知すると、その警報信号を自動的に警備会社やエレベーター制御機器などに伝えることを「移報」という。
よろしければ、座布団代わりにブックマークボタンやいいねボタンを押してやってください。煽豚登木。
(本日、マンション広告なし)