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マンション傾斜・偽装問題の影響を脱した?首都圏分譲マンション着工戸数

国土交通省は4月28日、「住宅着工統計(平成28年3月分)」を公表。

ざっくり言うと


平成28年3月の住宅着工動向について、次のように記されている。

  • 平成28年3月の住宅着工戸数は75,744戸で、前年同月比で8.4%増となった。また、季節町整済年率換算値では99.3万戸(前月比2.0%増)となった。

  • 利用関係別にみると、実数値では、前年同月比で持家、貸家、分譲住宅ともに増となった。また、季節調整値については前月比で持家、分譲住宅が増、貸家が減となった。

  • 住宅着工の動向については、平成26年4月の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動の影響からの持ち直しが見られた後、前年同月比で横ばいの傾向となっていたが、足下では3か月連続での増加となった。

  • 引き続き、今後の動向をしっかりと注視していく必要がある。

 

また、分譲マンションについては、次のように記されている。 

前年同月比では2か月連続の増加(前年同月比49.0%増)。

 

これだけでは、よく分からないので、いつものようにマンション関連のデータを中心に可視化(グラフ化)してみよう。

全国分譲マンション 2か月連続の増加

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たしかに「2か月連続の増加」状況であることが確認できる。

 

マンション傾斜・偽装問題の影響を脱した

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※黒色破線は、多項式(5次)の近似曲線。以下同じ。

首都圏では、3か月連続で5千戸超であるものの、季節変動があるのでなんとも言えない。

 

首都圏について、前年同月比の増減を可視化したのが次のグラフ。

このグラフであれば、季節変動の影響を排除できる。 

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首都圏の着工戸数が11月(+8.5%)のプラスから、2か月のタイムラグで12月(▲28.7%)、1月(▲20.6%)、2月(▲5.2%)と3か月連続でマイナスになったのはマンション傾斜・偽装問題の影響だったのではないか。
3月(54.8%)に入って大きくプラスに転じている。

 

東京都分譲マンション 3月の着工戸数は2年連続で増加

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東京を見ると、着工戸数は2月(4,608戸)に急増したあと3月(3,025戸)に減少しているものの、季節変動があるのでなんとも言えない。

 

次のグラフであれば、季節変動の影響を排除できる。 

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東京都の3月の着工戸数は、2年連続で増加していることが分かる。
16年3月は、前年同月比19.7%増。

 

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