昨年の10月から”中国版Airbnb”の定点観測を始めて5か月が経過。
中国版Airbnbの日本での登録件数はどの程度増えているのか?
ざっくり言うと
- 中国版Airbnbの登録件数は2割増加
- 中国版Airbnbの登録件数は大阪が東京の1.3倍
- 大阪の中国人は東京よりも、中国版Airbnbで多くの訪日中国人を受け入れている
- 本家Airbnbに比べて、中国版Airbnb登録件数はまだ1桁少ないが―
中国版Airbnbの登録件数は2割増加
東京・大阪・京都における中国版Airbnbの3つのサイトの登録物件数の合計は2,377件(3月20日現在)。1か月前より426件増加(21.8%増加)。
サイト別に見ると、「自在客(ジザイキャク)」が74.4%と大幅に増加している一方で、「途家(トゥージァ)」は▲29.5%と3割近く減少している。
「途家」が大幅に減少したのは、大阪の登録件数が149件(2月20日)から33件(3月20日)に減少した影響が大きい(次図)。
減少理由は不明。
中国版Airbnbの登録件数は大阪が東京の1.3倍
中国版Airbnbの3つのサイトの登録物件数の合計2,377件。
地域別の内訳をみると、登録件数では毎回、大阪が東京を上回っている(次図)。
中国版Airbnbの登録件数は大阪が東京の1.3倍(3月20日現在)。
なぜ中国版Airbnbの登録件数は大阪が多いのか?
大阪の中国人は東京よりも、中国版Airbnbで多くの訪日中国人を受け入れている
観光で大阪を訪れる中国人が多いからなのか?
観光庁が定期的に公表している「宿泊旅行統計調査」には、都道府県別に、「国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数」のデータが掲載されている。
そこで、「平成27年(1月~12月)の速報値」から、1都2府のデータを拾ってグラフにしてみた(次図)。
東京都の約360万人に対して、大阪府は約266万人(74%)と結構多い。
月別データで見ても、大阪への中国人宿泊者数は多いことが分かる(次図)。
大阪では、宿泊者を受け入れる中国人ホストも多いのか?
法務省の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)統計表」に掲載されている「都道府県別 年齢・男女別 在留外国人(その1 中国)」のデータをひも解き、1都2府の在留中国人の年齢分布のグラフ化してみた(次図)。
大阪の在留中国人が特に多いというワケではなさそうだ。
ということは、大阪の在留中国人は東京よりも、中国版Airbnbで多くの訪日中国人を受け入れているということなのであろう。
本家Airbnbに比べて、中国版Airbnb登録件数はまだ1桁少ないが―
とは言うものの、現状では本家Airbnbに比べて、中国版Airbnb登録件数はまだ一桁少ない(次図)。
本家Airbnbの登録件数は東京23区が約11,800件、大阪市が約8,000件、京都市が約3,500件。
本家Airbnb登録件数はAirbDatabankデータをもとに筆者集計。
中国版Airbnbは中国人の中国人による中国人のための民泊仲介サイト。
東京よりも大阪のほうが熱い。
今後、大阪では中国版Airbnbが本家Airbnbを凌駕することはあるのか――要チェック!
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