最近、マスメディアが「民泊」について、頻繁に取り上げるようになってきた。
筆者のところにもよく問い合わせがくる。
マンションの資産価値の毀損問題
新聞や雑誌といった紙メディアは、「民泊」について丁寧に調べていこうという姿勢がみられるのだが――
テレビは違う。
まず「絵になる情報がほしい」というところから始まることが多い。
中国人とのトラブルの状況や、爆買いした残骸がゴミの山となっている状況など、分かりやすい「絵」がほしいので、そのようなマンションを教えてほしいという。
結果的に、「中国人」や「ゴミの山」ばかりを絵にした、テレビの情報番組が流れている。
たしかに、タワーマンションなど資産価値の高いマンションに不特定多数が出入りする「民泊」は、住人にとっては、迷惑以外の何ものでもなく、マンションの資産価値を毀損するデメリットしかない。
これはこれで、現在の「民泊」が抱えている大きな問題のひとつではある。
厚生労働省の民泊検討会(第1回「民泊サービス」のあり方に関する検討会)では、マンションの資産価値毀損問題さえ、あまり議論されていないようだが・・・・・・。
本当に深刻なのは、マスコミがあまり取り上げていないもう一つの問題のほうである。
犯罪の温床リスク問題
中古マンションで行われている民泊の抱える「犯罪の温床リスク」の問題だ。
Airbnbに登録されたマンションは、資産価値の高いタワーマンションよりもショボい中古マンションのほうがはるかに多い。
たとえば、都心部で1泊1,300円台で泊まれるAirbnb物件。ホストは「マッサージが得意な女性」となっている。
「国内Airbnb物件の一部でトンデモナイことが起きている? 」より
中古マンションの1室で、いったい何が行われているのか?
「民泊」で犯罪的行為が行われていないのか?
ホテルや旅館と違って、出入りが簡単な民泊はテロのアジトになったりしないのか?
民泊によるマンションの資産価値の毀損問題もさることながら、民泊の犯罪の温床リスク問題のほうが社会に与える影響は大きい。
このような「民泊」が抱えているも負う一つの負の側面は「絵」になりにくいのでテレビでは取り上げられていないのか?
あるいは、まだそのことに気が付いているマスコミが少ないのか?
海外ではすでに民泊での犯罪の事例が報じられている(Airbnb 海外の信じがたいトラブル事例)。
筆者のスタンス
ブログの読者から頂戴するコメントになかに、筆者はAirbnb(民泊)反対派であると言われることがある。
筆者は反対派でも、推進派のどちらでもない。
都心の宿泊施設不足対策や地方創生の一助になる可能性を秘めた民泊が、マンション住人の安心と安全が損なわれることのないように、より良い方向に進んでほしいと願っているひとり。
そのために、Airbnb(民泊)の現状を観測し、Airbnb(民泊)の課題・問題を広く伝えられるようブログで発信している。
おかげさまで、「マンション住民は Airbnb対策を急げ!(Kindle本)」は、11月27日現在、「建築」のカテゴリで「ベストセラー1位」を獲得。
おっと、最後は宣伝になってしまった (^_^;)
(本日、マンション広告なし)