不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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大手不動産の中間決算が出そろった!マンション事業セグメントのまとめ

昨日(11月10日)の住友不動産の発表で、大手不動産5社の中間決算が出そろった。
分譲マンション最大手の大京と合せて、各社のマンション事業セグメントの販売実績と見通しをまとめておいた。

 

三井不動産

売り上げ計上戸数は14年3月の6,557戸をピークに下降。

16年3月は4,500戸の予想。-7.4%減。

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  • 当第2四半期(累計)は、個人向け住宅分譲において、計上戸数が増加したこと等により、前年同期に比べ377億円の増収、同比51億円の増益となりました。
  • また、投資家向け分譲等は、減収の一方で高利益率物件の売却等により増益し、セグメント全体では前年同期に比べ204億円の増収、同比76億円の増益となりました。
  • なお、新築マンション分譲における、当期計上予定戸数4,500戸に対する当第2四半期末の契約進捗率は97%(前年同期93%)となりました。

 

三菱地所

消費税増税前の駆け込み需要のピーク(14年3月)を別とすれば、売り上げ計上戸数は概ね減少傾向にある。

16年3月は4,100戸の予想。-10.9%減。

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  • マンション事業において、売上計上戸数が前年同期に比べ増加したため増収となりました。
  • この結果、当セグメントの営業収益は156、351百万円と前年同期に比べ38、128百万円の増収となり、営業損益は前年同期に比べ6、921百万円増益の6、375百万円となりました。
  • 当第2四半期の営業収益は通期見込みの約44%の水準となっておりますが、これはマンション等の竣工及び顧客への引渡しが年度末に集中する傾向にあることによる季節要因であります。
  • 当年度の業績につきましては、営業収益3、560億円、営業利益140億円を見込んでおります

 

住友不動産

消費税増税後の落ち込みが少ない。

16年3月は5,500戸の予想。5.7%増。

住友不動産だけが、唯一の増加予想。

ただ、完成在庫も他社と比べて多い。

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  • 計上戸数の増加と営業利益率の改善により、前年同期比で増収増益となりました。通期業績予想に対する営業利益進捗率は49%と、当事業部門の業績は順調に進捗しております。
  • マンションの契約戸数は2,839戸(前年同期比+313戸)と、低金利を背景に引き続き高水準で推移しております。
  • その結果、当第2四半期末時点におけるマンション、戸建住宅の当期計上予定戸数(5,400戸)に対する契約率は約85%(期首時点45%、前年同期90%)となりました。

 

東急不動産

消費税増税前の駆け込み需要のピーク(14年3月)を別とすれば、売り上げ計上戸数は概ね漸減傾向にある。

16年3月は1,906戸の予想。-6.0%減。

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  • 分譲マンションは「ブランズシテイ品川勝島」(東京都品川区)、「ブランズシテイあべの王子町」(大阪府大阪市)等を計上いたしました。
  • 販売については引き続き堅調に推移しており、マンションの通期売上予想に対する契約済み割合は、期首の34%から77%(同△2P)となりました。

 

野村不動産

売り上げ計上戸数は、6社のうち、唯一消費税増税後の落ち込みがない。

ただ、16年3月は5,450戸の予想。-11.6%減。

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  • マンション分譲では「Tomihisa Cross Comfort Tower」(東京都新宿区)、「桜上水ガーデンズ」(東京都世田谷区)、「オハナ八王子オークコート」(東京都八王子市)、「京都桂川つむぎの町 グランスクエア」(京都府京都市南区)等、戸建分譲では「プラウドシーズン上用賀」(東京都世田谷区)等、計3,417戸(前年同四半期比490戸増)を売上に計上いたしました。
  • また、当第2四半期末における契約済未計上残高は3,634戸(前年同四半期末比2,466戸減)となっております。


大京

売り上げ計上戸数は、減少傾向。

マンション発売戸数で29年連続業界第1位(2006年)の面影はない。フロー事業(不動産開発事業)からストック事業(不動産管理事業)へ舵を切っている。

16年3月は2,830戸の予想。-7.7%減。

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  •  マンション販売において、竣工戸数が前年同期に比べて増加したことなどから、売上戸数は前年同期比637戸増の1,572戸、売上高は同比303億68百万円増の597億16百万円となりました。
  • その結果、不動産開発事業の営業収入は同比340億23百万円増の698億44百万円となり、営業利益は同比75億67百万円増の63億27百万円(前年同期は12億39百万円の損失)となりました。
  • なお、当第2四半期連結会計期間末におけるマンション契約残高は1,682戸、608億62百万円(前年同期末比1,079戸減、421億44百万円減)となりました。

 

売上計上戸数の推移(6社比較)

上記6社のグラフは、縦軸の「売上計上戸数」の大きさがバラバラなので、比較しにくい。
そこで、6社のデータを一つのグラフにまとめてみた。

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16年3月期の「売上計上戸数(予想)」は、野村・住友が約5,500戸台、三井・三菱が4千戸台、大京が3千戸弱、東急が2千戸弱といったところだ。

ただ、各社とも、今回のマンション傾斜・杭工事データ偽装事件の影響を全く見込んでいない。

 

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