Airbnb登録物件がものすごい勢いで増えている。
Airbnb(民泊)セミナーはどこも盛況のようだ。
いったいAirbnbはどれくらい儲かるものなのか。
23区で最も登録件数の多い渋谷区Airbnbの物件を想定して、ワンルームマンションを貸し出した場合にどれくらい儲かるのか、収益性をシミュレーションしてみよう。
まず、Airbnbサイトの検索機能を使って、売上高を調べる。
Airbnbサイトの検索機能を使って売上高を推定する
Airbnbサイトで「渋谷区」「貸切」「宿泊人数1人」を条件に検索すると平均値として、10,902円(10月17日現在)と表示される(次図)。
なお、この10,902円には、清掃費は含まれていない。
同様に、「宿泊人数2人」で検索すると、12,048円と表示される。
1泊1人10,902円、1泊2人12,048円。これに1か月の稼働率を掛けると1か月の売上高(清掃費を含まない)を試算できる。
筆者の独自調査により「渋谷区Airbnb 平均稼働率は9割! 」であることが分かっているので、稼働率を控えめな90%と想定すると、1か月(31日)の売上高は、304,166円(1泊1人10,902円の場合)~336,139円(1泊2人12,048円の場合)ということになる。
渋谷区Airbnb「貸切」物件は1か月で約30万円の売上(ただし清掃費を含まない)が立つことが分かった。
次にAirbnb登録物件の運営に係る費用を設定する。
Airbnb登録物件の運営費用を設定する
渋谷区Airbnbのワンルームマンションの運営に係る費用としては、次の項目が考えられる。
- 家賃:HOME'S家賃相場情報から、渋谷区の駅徒歩10分以内の「ワンルーム・1K・1DK」の家賃相場は月額10,630円106,300円(管理費・駐車場代などを除く)であることが分かる。
(ちなみに、「1LDK・2K・2DK」の場合は186,000万円。2LDK・3K・3DK」の場合は251,500万円。) - 水道光熱費:「平成26年全国消費実態調査」から、東京都の単身世帯の平均水道光熱費は月額10,371円。
- 代行サービス料金:「拡大するAirBnB関連市場」から、代行サービス料金は平均的な売上高の20%とした。
- 清掃費:宿泊者が入れ替わるごとに清掃するものとするが、売上高に清掃費が含まれていないので、利益を試算するうえでは考慮する必要はない。清掃費は、宿泊者の支払う金額がホストを介して清掃業者に支払われる(スルーする)という想定だ。
- Airbnbに支払うホスト手数料:(売上高+清掃費)×3%
これらのデータをもとに、渋谷区でワンルームを1室「貸切」にした場合の利益(儲け)を試算する。
なお「貸切」と「個室」の違いは次のとおり。
- 貸切:ほかの誰ともスペースを共有せずに物件を丸ごと借りられます。
- 個室:ゲストはスペースの一部(キッチン、リビング、トイレや浴室など)を他の人々と共有しますが、自分だけの眠る部屋はあります。
利益(儲け)を試算する
売上高304,166円(1泊1人10,902円)から、ワンルームマンションの運営に係る費用を差し引いた利益を次表に示す。
おおっ! 利益112,537円だ!
では、「宿泊人数2人(1泊2人12,048円)」で計算するといくらになるのか?
おおっ! 利益137,156円、24,620円アップだ!
1室に泊まる人数が1名~2名の中間くらいだと想定すると、1か月の利益は約12.5万円(=(112,537円+137,156円)÷2)。
もっと安い賃貸物件で貸し出すとか、貸し出し料金を上げるとか、代行サービスをフルサービスではなく部分サービスにするとかすれば、さらに儲けは増える。
初期投資として必要なのは、ベッド、布団類、テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、ドライヤー、・・・・・・。
IKEAやニトリ、ヤマダ電機やビックカメラで安く調達すれば、50万円もあれば足りるだろう。
初期投資の50万円は、4か月(=50万円÷12.5万円)もあれば回収できそうだ。
Airbnbの登録物件が増えているのも頷ける(東京23区Airbnb市場動向(2015年10月度))。
(本日、マンション広告なし)