23区で爆発的に増加しているAirbnb物件(都は対応を急げ!23区Airbnb登録物件数が爆発的に増加)。
7月22日夜には、渋谷区AirBnBマンションに宿泊していた中国人4歳女児が12階から転落死したという痛ましい「日本初のAirBnB死亡事故」が発生している。
このAirBnB死亡事故物件をレンタルしていた女性ホストは、資産価値を毀損したことに対して損害賠償請求されたのか否か気になるところである。
AirBnBの保証・保険関係がどうなっているのか調べてみた。
Airbnbがホストに対して提供しているサービスは2種類
Airbnbがホストに対して提供しているサービスは、「ホスト保証」と「ホスト補償保険」の2種類。概要は次の通り。
Airbnbの「ホスト保証」は保険ではありません。家主や借家人の保険の代用には使えません。万が一、リスティングでホストの所有物、設備、住居がゲストによる損傷を被った場合、修理費用などの負担をカバーするものです。
一方、「ホスト補償保険」は賠償保険です。ケガや物損を負わせて第三者に賠償請求された場合、ホストの賠償責任をカバーするものです。(以下、略)
保険ではないという「ホスト保証」っていったいどういうものなのか?
「ホスト保証」とは?
Airbnbホスト保証とは、ゲストによる被保険財産の損傷という稀な事態で保証金を超える被害が発生した場合、最高約1億円まで補償するプログラムのことです。
金銭、有価証券、収集品、希少価値のある芸術品、宝石、ペット、対人はホスト保証プログラムの対象外です。ホストのみなさまには、スペースを貸し出す際には事前に貴重品を安全な場所に移動・保管されるようお勧めいたしております。また、老朽化・摩損が原因の損傷も本プログラムの対象外となります。(略)
ホスト保証プログラムは保険ではありません。住宅保険や賃貸家財保険の代わりに使えるものでもありません。すべての保険が部屋を貸した相手による家財の損傷・損失まで補償するとは限りませんので、(略)
「ホスト保証」とは、簡単にいえば、ゲストにより部屋が荒らされたときに、最高1億円が支払われる保証のこと。
ただし、「すべての保険が部屋を貸した相手による家財の損傷・損失まで補償するとは限りません」ということになっている。
もう一つの「ホスト補償保険」とは?
ホストは「ホスト補償保険」で守られているのか?
ゲストが身体的ケガを負った、宿泊中にあなたの建物内の財物が破損された、そんなときにはAirbnbホスト補償保険プログラムが賠償請求による損失を1回最大$1,000,000まで補償します。
最大100万ドル(1億2,420万円)で、ホストを守ってくれるという賠償保険。
でも、よく読むと保険の対象は米国内のみ。日本は対象外なのだ。
ホスト補償保険プログラムは米国内のみが保護の対象となります。
(同)
日本の(米国以外の)ホストは「ホスト補償保険」で守られていない。
いくらアメリカが高額訴訟の大国だからとはいえ、アメリカ以外の国ではホスト補償保険が適用されないなんてヒドイ話だ。
日本のAirbnbは、自賠責保険に入っていない車を運転しているようなもの。
万が一の場合、ホストやゲストは経済的に救済されないのが日本のAirbnb。
(本日、マンション広告なし)
【追記 10月25日】
2015年10月22日からは日本を含む15か国以上に「ホスト補償保険」が適用されるようになりました。詳しくは、「法令を順守していなくてもAirbnb「ホスト補償保険」は適用されるか?」参照。