不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

首都圏を中心に、マンション選びのためのお役立ち情報を提供しています


首都圏の投資用マンション市場動向を可視化してみた

不動産経済研究所が8月6日、「2015年上期及び2014年の首都圏投資用マンション市場動向」を発表。

人気エリアの用地確保難や建築コストの高騰により、供給が減少する可能性があるという。

今後の首都圏の投資用マンション市場は、ランキング上位企業を中心に用地取得に積極的に取り組んでいるものの、地価の上昇によって人気エリアを中心に用地確保が難しくなってきており、建築コストの高騰も加わって低価格帯の住戸の供給がさらに減少することになれば、購入層の一部が首都圏の市場から離れることで需要が落ち込み、供給が減少する可能性もある。

 

今回発表された数値データだけでは、全体像がつかみにくいので、同研究所が定期的に発表している数値データと合わせて、首都圏の投資用マンションと分譲マンションのトレンドを可視化(グラフ化)してみた。


もくじ

投資用マンションは減少傾向(対一般分譲マンション比率)

f:id:flats:20150809092044j:plain

一般の分譲マンションに対する投資用マンションの供給戸数の割合は、1995年以降上昇傾向にあったが、2008年(リーマンショックが発生した年)の16%をピークに、乱高下しながらもやや減少傾向にあることが分かる。

※「新築分譲マンション」に「投資用マンション」は含まれていない、念のため(よくある質問より)。

 

投資用マンションは一般分譲マンションに比べて約2割高い

f:id:flats:20150809092358j:plain

23区の一般分譲マンションに比べて、投資用マンションのほうがm2当たり16万円ほど(率にして約2割)高い。


投資用マンションの専有面積は約25m2

f:id:flats:20150809100642j:plain

平均専有面積は、一般の分譲マンションが70m2程度なのに対して、投資用マンションは25m2程度だ。

投資用マンションは、ワンルームタイプが多いことが推察される。


12年までは面積を小さくして分譲単価を抑制(一般分譲マンション)

f:id:flats:20150809091354j:plain

一般分譲マンションの「平均専有面積」と「平均単価」の推移をみてみると、首都圏、23区ともに、2012年までは毎年、専有面積を小さくしながら分譲単価を抑えていたのだが、2013年以降は分譲単価が上昇していることが分かる。


13年までは分譲単価を抑制し面積を増やす(投資用マンション)

f:id:flats:20150809090449j:plain

投資用マンションは、一般分譲マンションとは逆に、2013年までは分譲単価を抑えながら、若干ではあるが専有面積を増やしていることが分かる。

また、14年、15年上期と2年続けて高騰しているのが大きな特徴だ。
投資用マンションを購入する人は、購買能力が高いので、高値でもまだ需要があるということなのであろう。

 

Airbnb物件の急増により(都は対応を急げ!23区Airbnb登録物件数が爆発的に増加)、投資用マンション供給戸数の減少傾向に拍車がかかるか――。

(本日、マンション広告なし)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
Copyright(C)マンション・チラシの定点観測. All rights reserved.