首都高の南側、ゴルフ練習場の跡地に建つ大規模マンション。
物件概要
【先着順】東京駅直通12分(快速利用)、駅徒歩19分。総戸数222戸(P棟112戸+S棟110戸)、9階建+14階建。販売戸数5戸(P棟)、2LDK(63.20m2)~4LDK(80.13m2)。販売価格4,278万円~5,968万円。P棟:平成28年2月下旬竣工(本チラシ掲載日の9カ月後)、S棟:平成28年7月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年2カ月後)。
- 3月13日(金)の物件と同じ。
新聞半紙大のチラシのオモテ面のキャッチコピー。
「〇〇駅」”初”
大規模リゾート眺望邸宅。
チラシ裏面に目をやると「平置き駐車場100% 月額使用料全戸500円」。
駐車場の設置率が100%で、月額利用料金が500円。なんとも気前のいいマンションだ。
- 東京23区の新築マンション駐車場平均設置率は40%
- それほど都心から離れていないのに、なぜ駐車場の設置率が100%なのか?
- 駅から遠いマンションの資産価値はどうなのか?
- 駅から遠いマンションは年数が経ってもそれほど大きく下落しない?
東京23区の新築マンション駐車場平均設置率は40%
筆者の調査によれば、東京23区の新築マンション駐車場平均設置率は40%。
(「総戸数の4割超え駐車台数のマンションは要注意」より)
このマンションの立地が、23区に隣接した浦安市であることを勘案すると、設置率100%という値は高い。
それほど都心から離れていないのに、なぜ駐車場の設置率が100%なのか?
その答えは「物件概要」を読めば分かる。
交通
- JR京葉線・武蔵野線 「舞浜」駅徒歩19分、
- 「新浦安」駅徒歩24分または「新浦安」駅(「新浦安駅北口」バス停)から東京ベイシティバス「舞浜」駅行約8分、「弁天保育園入口」バス停下車徒歩4分、
- 東京メトロ東西線「浦安」駅(「浦安駅入口」バス停)から東京ベイシティバス「舞浜」駅行約15分、「弁天第二」バス停下車徒歩9分
アクセスできる駅は3つもあるが、駅徒歩19分やバス停下車徒歩4分など、いずれも駅から遠い。
とても不便な立地なので、マイカーがなければやってられないマンションなので、駐車場が100%設置されているのであろう。
駅から遠いマンションの資産価値はどうなのか?
住まいサーフィンの運営会社の沖有人代表取締役の著書「このチャンスを逃すと10年待ち! マンションを今すぐ買いなさい」に「駅からの所要時間別沖式利回り」のグラフが掲載されている(P87)。
(「このチャンスを逃すと10年待ち! マンションを今すぐ買いなさい」P87のグラフより作成)
このグラフは、交通の便のよい物件ほど利回りが高い、すなわち資産価値が高いことを示唆している。
このことは感覚的にも理解できる。
駅から遠いマンションは年数が経ってもそれほど大きく下落しない?
では、もう少し具体的に確認してみよう。
浦安市を対象に、駅徒歩時間と中古マンションのm2単価の関係を調べてみた。
不動産取引情報提供サイト(REINS Market Information)の検索機能を使って、浦安市の京葉線沿線の駅において過去1年間に成約があった物件は全150件(次図の赤色▲)。
さらにエクセルを使って、新浦安駅の物件に絞り込んだうえで(全145件)、「徒歩5分以内」「徒歩10分以内」「徒歩15分以内」「徒歩15分超」「バス」ごとに整理したのが次のグラフだ。
駅から遠いマンションほど年数が経つほど資産価値が下がってくることを予想していたのだが、結果は違った。
駅チカマンションほど、年数が経つにつれ単価が大きく下落しているのだ。特に「徒歩5分以内」の下落が著しい。
一方、「バス」利用マンションは、年数が経ってもそれほど大きく下落していない。
まあ、「バス」利用マンションの新築時の単価は、駅チカマンションと比べてかなり低いので、下落の余地が少ないともいえなくもないが。
逆にいえば、駅チカの新築マンションの単価は高い。
この調査結果は、新浦安駅特有の事象なのか・・・・・・。
(本日、マンション広告3枚)