不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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地域によって違う!新築マンションの仕様

 

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photo by Anomalily

 

ごみ出し24時間OKの新築マンションは、どれくらいあるのか?

浄水器付きの新築マンションは、どれくらいあるのか?
性能評価書取得付きの新築マンションは、どれくらいあるのか?


東京と大阪では違うのか?
東京と千葉では違うのか?

 

このような疑問に応えるべく、調査してみた。


もくじ

SUUMO vs Yahoo!不動産 vs HOME'S 調査結果より、新築マンションの登録件数の多いサイトはSUUMOであることが分かっているので、同サイトに登録されている新築マンションを調査対象とした。

 

SUUMOであれば、いくつかの項目ごとに登録物件数を調べることもできる(下図参照)。

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そこで、「施設・サービス(8項目)」「キッチン設備(3項目)」「設備・構造(18項目)」の合計29項目のうち、地域性の見られた11項目について、大都市(東京都456件、大阪府169件、愛知県145件)、首都圏(東京都456件、神奈川県165件、埼玉県76件、千葉県89件)の順に可視化(グラフ化)してみた。

施設・サービスの比較(東京・大阪・愛知)

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  • 「ペット可」の新築マンションの割合は、東京では6割、大阪・愛知では7割を超えている。東京では4割が「ペット可」を謳っていないのが意外だ。
  • 「ごみ出し24時間OK」の新築マンションの割合は、東京が47%と5割に迫っているのに対して、大阪・愛知は2割ほどに留まっている。
  • 「100%駐車場」の新築マンションの割合は、トヨタの影響なのか、公共交通機関の便が悪いせいなのか、愛知が55%と突出している。

キッチン設備の比較(東京・大阪・愛知)

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  • 「浄水器or活水器」付きの新築マンションの割合は、東京・愛知が約6割なのに対して、大阪が75%(4分の3)と多い。水道水の不味さに比例しているのか?
  • 「ディスポーザー」付きの新築マンションの割合は、2割から3割。まだまだ普及途上の設備。
  • 「電磁調理器」付きの新築マンションの割合は、東京が3%と低いのは、東日本大震災で計画停電の被害を受けた影響か――。


設備・構造の比較(東京・大阪・愛知)

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  • 「性能評価書取得」付きの新築マンションの割合は、東京・愛知が約6割なのに対して、大阪が約7割とチョット頭が飛び出した状況。
  • 「床暖房」付きの新築マンションの割合は、5割~6割。
  • 「二重床・二重天井」仕様の新築マンションの割合は、東京の24%に対して、大阪・愛知はゼロ。東京は騒音・振動にシビアなのか――。
  • 「浴室1.6×2.0M以上」と「リビングダイニング15畳以上」の新築マンションの割合は、愛知>大阪>東京の順に高い。地価の安さが反映された結果であろう。

 

次に、首都圏(1都3県)における比較を示す。

施設・サービスの比較(1都3県)

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  • 「ペット可」「ごみ出し24時間OK」「100%駐車場」の新築マンションの割合は、いずれも千葉>埼玉>神奈川>東京、と郊外(?)にいくほど高くなっている。

 

キッチン設備の比較(1都3県)

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  • 「浄水器or活水器」付きの新築マンションの割合は、6割から8割。かなり普及されてきた設備といえよう。
  • 「ディスポーザー」付きの新築マンションの割合は、2割前後。まだまだ普及途上の設備。
  • 「電磁調理器」付きの新築マンションの割合が低いのは、東日本大震災で計画停電の被害を受けた影響かーー。

 

設備・構造の比較(1都3県)

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  • 「性能評価書取得」付きの新築マンションの割合は、東京が57%と突出している。理由はよくわかない。
  • 「性能評価書取得」「床暖房」「二重床・二重天井」付きの新築マンションの割合で東京が突出しているのは、それだけ要求水準が高いからなのか、あるいは郊外の新築マンションは、安かろう悪かろうで妥協しているからなのか?
  • 「浴室1.6×2.0M以上」と「リビングダイニング15畳以上」の新築マンションの割合は、千葉>埼玉>神奈川>東京、と郊外(?)にいくほど高くなっている。地価の安さが反映された結果であろう。

地域差の見られた主な項目のまとめ(再掲)

  • 「二重床・二重天井」仕様の新築マンションの割合は、東京の24%に対して、大阪・愛知はゼロ。東京は騒音・振動にシビアなのか――。
  • 「浴室1.6×2.0M以上」と「リビングダイニング15畳以上」の新築マンションの割合は、愛知>大阪>東京の順に高い。地価の安さが反映された結果であろう。
  • 「性能評価書取得」「床暖房」「二重床・二重天井」付きの新築マンションの割合で東京が突出しているのは、それだけ要求水準が高いからなのか、あるいは郊外マンションは、安かろう悪かろうで妥協しているからなのか?

(本日、マンション広告なし)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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