今朝の朝日新聞の6面に「スマホゲーム戦国時代 グリーなど古参組は凋落」の見出し。
パズドラ(パズル&ドラゴンズ)の大ヒットで主役の座に就いたガンホー・オンライン・エンターテイメントや、昨年の10月に発売された「モンスターストライク」で息を吹き返したミクシー。
かつての雄、グリーとDeNAは凋落の一途をたどっているという。
引っかかったのは次の記事。
グリーは「探検ドリランド」など従来の携帯電話向けゲームで急成長したが、急速に普及するスマホへ対応が遅れた。
5月からホテルの直前予約や介護施設の検索など5件の新サービスを始めたが、収益源に育つには時間がかかりそうだ。
8月11日のブログ グリーもソニーも本業がイマイチなので不動産業界に参入? に記したように、グリーがオンライン・リフォームサービス「いえプラス」を始めたかと思ったら、なんと、介護施設のクチコミ情報を検索できるサービス「介護のほんね」も始めたのだ。
面白いことに、凋落中のソニーも、介護事業を既存3事業(ソニー生命・ソニー損保・ソニー銀行)に続く「第4の柱」へと成長させるべく、今年の4月1日に介護事業を統轄する持株会社「ソニー・ライフケア株式会社」を新設している(プレスリリース)。
8月13日に発表されたグリーの「2014年6月期第4四半期決算」のデータを可視化(グラフ化)すると、下図のように売上高も営業利益もこの3年右肩下がりであることが分かる。
同日に発表された 決算説明会資料(PDF) の40頁には、事業領域の拡大/新規サービスの創出として、次の5つの自社立ち上げ事例が列挙されている。
uttoku( https://uttoku.jp/ )
ハイブランドのバック類を中心としたブランド品買取サービス(2014年5月正式リリース)
Tonight( http://tonight.at )
スマートフォンに特化したホテル直前予約アプリ(2014年7月正式リリース)
あんしんリフォームいえプラス( http://www.ie-plus.jp/ )
定額固定料金型のオンライン工務店マッチングサービス(2014年7月正式リリース)
スマートシッター( https://smartsitter.jp/ )
家庭と信頼できる保育者をつなぐ、居宅訪問型保育としての子育て支援サービス(2014年8月正式リリース)
介護のほんね( https://www.kaigonohonne.com/ )
口コミで探せる介護施設の検索サイト(2014年8月正式リリース)
5月以降立て続けに始まった、新規サービス。こうして並べてみると、どれも独創性が感じらない。
「スマートシッター」は、今年の3月に起きた「シッター掲示板」で見知らぬ男に預けられていた2歳の男児が死亡した事件を受けて、できたようなサービスに見えるし――
「介護のほんね」は、今後拡大していく介護市場に商機を見出そうと、いかにも直球勝負なサービスだ。
特に、「介護のほんね」はマネタイズの方法を見出すのが難しそうだ。
集まったマーケティング情報をもとに様々なビジネスモデルが展開できればいいのだが、事業者にすり寄っていくようならば、「介護のほんね」は聞けまい。
(本日、マンション広告なし)
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