不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

首都圏を中心に、マンション選びのためのお役立ち情報を提供しています


フルCGのマンションチラシ


税務署に隣接した、駅から遠い中規模マンション。

物件概要
【予告広告】大手町駅直通14分、駅徒歩16分。総戸数45戸、8階建。販売戸数/未定、3LDK(70.41m2)〜4LDK(86.07m2)。販売価格/未定。平成27年1月下旬竣工(本チラシ掲載日の6カ月後)。

新聞半紙大のチラシのオモテ面に、桜満開の公園を前景にマンションが建っている(今の時期に桜かいっ!)。
よく見ると、マンションの横に目立ちにくい白色で薄らと隣接するマンション群が描かれている。
売主にとって都合の悪い情報を消し去る優良誤認CG処理は、「不動産の表示に関する公正競争規約」第23条1項(43)号により、「事実に相違する表示又は実際のものよりも優良であると誤認されるおそれのある表示」として禁じられている。
とまあ、 CGによる不適切な処理については、このブログで何度も取り上げてきたのだが――
本日のCG処理がスゴイのは、公園のベンチや遊具だけでなく、描かれているモノすべてがCGで精巧に作り込まれていることだ。
通常のチラシは、マンションが建つ位置に向かって撮影した写真に、マンションの外観CGを合成したフォトモンタージュであることが多い。


チョット見ただけでは分からない、このフルCG処理に気づいたのは、筆者が現地に足を運んだから。
チラシにCGで描かれた、公園を見下ろす風景と同じアングルで写真を撮ろうとしたのだが、そのような撮影ポイントが存在しないのだ。


チラシのフルCGと実際の写真を比べてみていただきたい。
チラシにCGで描かれた公園を見下ろす風景
上部からの全景
実際の写真には、建設中のマンションの横に多くのマンションが写り込んでいて、「解放感に包まれた、リゾートテイスト溢れる暮らし」というチラシのキャッチコピーとは程遠い印象だ。
現実とはかけ離れた印象を演出し得るフルCG、恐るべし。

(本日(海の日)、マンション広告1枚)

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2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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