不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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モデルルームに集客はできているが、販売価格の上昇もあり、成約まで至りにくい状況(不動産業業況等調査結果)


(財)土地総合研究所が5月23日、「不動産業業況等調査結果(平成26年4月実施)」を発表。

「住宅・宅地分譲業」についての調査結果は次のように記されている。

  • 「(1)用地取得件数」の指数は、前回の -18.2ポイントからプラスに転じ 3.4ポイントとなった。
  • 「(2)モデルルーム来場者数」の指数は、前回の -28.1ポイントからプラスに転じ 25.0ポイントとなった。
  • 「(3)成約件数」の指数は、前回の -26.9ポイントから 16.8ポイント上昇し -10.1ポイントとなった。
  • 「(4)在庫戸数」の指数は、前期比 24.6ポイント低下の 23.5ポイントとなったものの、在庫戸数が減少傾向にあるとの見方が多い状況にある。
  • 「(5)販売価格の動向」の指数は、前期比 25.7ポイント上昇の 43.3ポイントとなった。平成24年7月以降、販売価格が上昇したとする回答が、下落したとする回答を上回る状況が続いている。

これだけではよく分からないので、長期的な傾向を探るべく、平成16年4月から平成26年4月(今回発表)までの「販売価格の動向(指数)」「成約件数(指数)」「モデルルーム来場者数(指数)」データをグラフ化してみた。
モデルルーム来場者数などの動向
「モデルルーム来場者」の指数は、平成23年3月の東日本大震災で大きく落ち込んだ後、上下変動が激しいものの、概ねプラス方向に向かっている。
「販売価格の動向」の指数は、平成21年4月をボトムとして改善に向かい、平成24年4月以降はプラスを維持。
「モデルルーム来場者」と「販売価格の動向」のプラスに対して、「成約件数」の指数は、平成25年10月の30.3ポイントから大きく下落し、マイナスのままだ。


モデルルームに集客はできているが、販売価格の上昇もあり、成約まで至りにくい状況が推察される。

「モデルルーム来場者」「販売価格の動向」各指数の定義は次のとおり。

  • ((増加したとする回答数)−(減少したとする回答数))÷全回答数×100
  • 「横ばいである」「変わらない」の回答は、0として計算。

同調査は、三大都市圏と地方主要都市で不動産業を営む業者を対象に、毎四半期(1月、4月、7月、10月)、郵送により取引状況(成約状況、取引価格の状況など)のアンケート形式によるもの。


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