不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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超高層マンションの供給戸数は回復に向かうのか


東京オリンピック選手村建設予定地の近くに建設中の地上52階建ての免震ツインタワー・マンション。

物件概要
【第1期 本広告】六本木駅直通16分、駅徒歩9分。総戸数1,450戸(住宅)、SOHO216区画、その他店舗2区画、52階建。販売戸数300戸、1LDK(44.67m2)〜4LDK(100,90m2)。販売価格4,880万円〜12,880万円。平成27年9月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年5カ月後)。

  • ※3月22日(土)、4月11日(金)の物件と同じ。

新聞全紙大のチラシのオモテ面に、圧倒的な存在感を持ってそびえ立つツインタワー・マンション。
チラシ裏面の「物件概要」に目を凝らすと、将来このタワーマンションの住環境(眺望・日照・通風等)が変わる可能性があることがゴチャゴチャと記されている。

  • 本物件敷地の南東側約20m先には、他社による地上33階建ての共同住宅が建設中です(平成27年6月建物竣工予定)。
  • 本物件敷地の東側約500m先には、他社による地上49階建ての共同住宅が建設中です(平成28年4月上旬建物竣工予定)。
  • 本物件敷地の北西側約500m先には、他社による地上6階建ての共同住宅が建設中です(平成28年6月下旬建物竣工予定)。
  • 本物件敷地の北西側約370m先には、他社による地上53階建ての共同住宅が建設中です(平成28年9月下旬建物竣工予定)。
  • 本物件敷地の北西側約450m先には、他社による地上5階建てのビルが建設中です(平成26年6月下旬建物竣工予定)。
  • 本物件敷地の北東側約1km先には、他社による地上53階建ての共同住宅が建設中です(平成27年7月中旬建物竣工予定)。
  • 本物件敷地の南東側約1.5km先には、弊社(共同事業)による地上44階建ての共同住宅が建設中です(平成27年3月下旬建物竣工予定)。

実際の文章は、上記のように改行されているわけでもなく、ゴマ粒サイズの小さな文字が詰め込まれているので、とっても読みにくい。多くの人は読み飛ばしてしまうのではないだろうか。


建設中の7物件のうち、5物件は33階建て〜53階建てのバカでかい超高層マンションだ。
これらのマンションが竣工したあかつきには、住環境(眺望・日照・通風等)に悪影響を及ぼすというのだが――
そもそも、このツインタワーマンションは、既にいくつもの超高層マンションに囲まれているぞ。
鳥瞰写真.jpg
Google マップをもとに作成。


イケイケどんどんで建て続けられている超高層マンション
不動産経済研究所が4月30日に発表した「全国超高層マンション市場動向」に掲載されている数値データをひも解くと、超高層マンションの来し方行く末が見えてくる。


超高層マンション竣工・計画戸数(首都圏)
超高層マンション竣工・計画戸数(首都圏)
2008年のリーマンショックを境に、超高層マンションの供給戸数が激減していく様子がよく分かる。
アベノミクスが始まった2013年以降、若干増加する傾向が見られるが、2014年以降、予測通りに回復していくのか?


超高層マンションの完成(予定)戸数(首都圏)
超高層マンションの完成(予定)戸数(首都圏)
1都3県の超高層マンションの完成(予定)戸数の大半を担っている都区部においても、2009年を境に大きく下落していることが分かる。
2014年以降、予測通りに回復していくのか?


超高層マンションの供給割合(首都圏)
超高層マンション供給割合(首都圏)
超高層マンションの供給率(全マンションに占める超高層マンションの供給割合)は、2009年の45.6%をピークに大きく下降に転じている。


将来必ず直面するマンションの再生や建替といった、「(超高層)マンションの老朽化問題」に関して、自分の問題として認識のないままに、超高層マンションの購入に走る。
デベロッパーもまた、同問題を先送りしたまま(あるいは認識せずに)、大規模な超高層マンションの開発・販売に走る。
行政サイドには、将来を見据えた対策を期待したいものだ。

(本日、マンション広告4枚)

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2020年6月1日、このブログ開設から16周年を迎えました (^_^)/
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