不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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徒歩5分vsバス利用、中古マンションの値下がり具合を可視化

湾岸エリアに建つ、駅から遠い大規模マンション。

物件概要
大手町駅直通20分、バス約8分+徒歩1分。総戸数364戸(171戸(1街区)+193戸(2街区))、11階建て(1街区)+12階建て(2街区)。「1街区」平成26年2月12日竣工済み(2カ月前)。「2街区」平成26年8月下旬竣工(本チラシ掲載日の4カ月後)。

  • 【第1期1次登録物件(2街区)】販売戸数5戸、3LDK(70.20m2〜80.46m2)。販売価格2,599万円〜4,299万円。
  • 【第1期1次先着順(2街区)】販売戸数20戸、3LDK(70.20m2)〜4LDK(90.14m2)。販売価格2,939万円〜4,199万円、最多価格帯2,900万円台(3戸)。
  • ※2012年12月8日(土)、2013年2月1日(金)・5月24日(金)・9月13日(金)の物件と同じ。

新聞半紙大チラシのオモテ面右上隅のキャッチコピー。

○○駅より目の前のバス停へ
いよいよ路線バスが運行を開始しました。

立地の悪さを住民負担でリカバーする住民専用バス」でないだけ、まだましか――。
チラシ裏面の「物件概要」に目を凝らすと、「バス約8分」と記されている。
念のために、バスを運行している会社のホームページを確認してみると○○駅から本物件までのバスは「所要時間約10分」と記されている。
おいおい、チラシの記載より2分も長いではないか!


なぜ、こんないい加減な「バス所要時間」の表記が許されるのか。
駅へのアクセス時間について、徒歩の場合は分速80mルールがあるのだが、バスについては、明確なルールがないからなのだ。
まあ、日時や天候によって道路の込み具合が違うから、バスを利用した駅までの所要時間を明確に定義するのは難しいのかもしれない。


ところで、このマンションの販売価格2,939万円〜4,199万円はけっこう安い。
3LDK(70.20m2)〜4LDK(90.14m2)だから、m2単価にすると41.9〜46.6万円/m2。
不動産経済研究所が4月15日に発表した資料によれば、このマンションが建つ千葉県の平均分譲単価は48.0万円/m2。
大手町まで20分圏内の近さでありながら、分譲単価が安いのは、駅からの遠さが原因のひとつであることは間違いなかろう。
フトコロ事情によって、駅バス「約8分(約10分)」の不便さに妥協するのはもちろんありだ。


でも、将来、中古マンションとして転売するに際に、大きく値が下がるリスクを頭に入れておく必要がある。
この物件の最寄駅ではないが、千葉県の中核市である船橋市、JP船橋駅を対象に、駅徒歩時間と中古マンションのm2単価の関係を調べてみた。


不動産取引情報提供サイト(REINS Market Information)の検索機能を使って、船橋市において過去1年間に成約があった間取り3K/DK/LDKの物件を抽出(全515件)したのが次図。
不動産取引情報提供サイト(C).jpg

さらにエクセルを使って、JR船橋駅の物件に絞り込んだうえで(全153件)、「徒歩5分以内」「徒歩10分以内」「徒歩15分以内」「徒歩15分超」「バス」ごとに整理したのが次のグラフだ。
中古マンション単価(船橋駅)
駅から遠い「バス」利用物件の単価は、築年数ともに確実に下落していく様子がよく分かる。
一方、「徒歩5分以内」の物件の単価は、築20年あたりでも、「バス」利用物件のように大きく下落してはいない(まあ、例外はあるが)。

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2022年6月1日、このブログ開設から18周年を迎えました (^_^)/
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