折込みチラシの「物件概要」に記載された「所在地」をもとに、グーグルマップで現地の様子を調べようとすると、的外れな場所が表示されることがある。
例えば、昨日の記事で扱った物件の所在地「東京都江東区枝川2-2-2」でググると次図のように表示される。
ところが、実際に建設されるのは「東京都江東区枝川2-3」で、次図に示すように隣りのエリアだ。
この違いは何なのか――
実は、前者は「地番」で、後者は「住居表示」。
折込みチラシの「所在地」は、「地番」で表示しなければならないことになっている(不動産の表示に関する公正競争規約施行規則 第11条)ので、このように的外れな場所が表示されてしまうことがあるのだ。
「地番」とは、土地を特定するために、土地の一筆ごとにつけられた番号のこと。
地番は1筆の土地ごとに定められているため、1筆の土地の中に複数の建物が建っていたり、数筆の土地にまたがって建物が建っていることがあり、「地番」だけでは建物を特定できない。
そこで、訪問・配達などに便利なように定められたのが「住居表示」。
ちなみに、住居表示は完成した建物に対して付けられるので、建設中のマンションの住居表示は未定なのだ。
物件の住居表示は、「建設工事標識設置物件検索(建設データバンク)」サイトで知ることができる場合がある(ただし、物件が登録されている場合に限る)。
たとえば、昨日の記事で扱った物件名を入力すると、次のように居住表示が設定されていることが分かる。
- 地名地番:東京都江東区枝川2-2-2ほか
- 住居表示:東京都江東区枝川2-3
また、国土地理院の「電子国土基本図(地名情報)「住居表示住所」」サイトから、全国の住居表示の図面を閲覧することができる。