不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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人気のある隣りの地域名をマンションの名称に用いていることの意味

工務店本社の跡地に建つ、中規模マンション。

【予告広告】銀座1丁目駅直通6分、駅徒歩12分。総戸数57戸、12階建。販売戸数/未定、3LDK(64.48〜68.67m2)。予定販売価格3,300万円台〜4,400万円台、予定最多価格帯3,900万円台。平成26年9月上旬竣工(本チラシ掲載日の11カ月後)。

B4サイズのチラシのオモテ面のキャッチコピー。

心地よい水辺の緑と潤いを感じる
全57邸のウォーターフロントレジデンス
都会の居住区「豊洲」に誕生!

2020年の東京オリンピック開催決定により、会場に近いことで注目が集まる豊洲。
その豊洲をマンションの名称に含めた「○○豊洲」という本日の物件。
でも、グーグルマップで調べると、この物件が建つ地域は、豊洲ではない。豊洲はこの物件が建つ隣の地域だ。
豊洲地域に建っていないのに、マンションの名称を「○○豊洲」とすることは許されるのか――


結論からいえば、この物件の場合には、許される。
以下に、その理由を示そう。


業界の自主ルール「不動産の表示に関する公正競争規約」第19条に、「物件の名称の使用基準」として、次のように規定されている。

(物件の名称の使用基準)

  • 第19条 物件の名称として地名等を用いる場合において、当該物件が所在する市区町村内の町若しくは字の名称又は地理上の名称を用いる場合を除いては、次の各号に定めるところによるものとする。
    • (1) 当該物件の所在地において、慣例として用いられている地名又は歴史上の地名がある場合は、当該地名を用いることができる。
    • (2) 当該物件の最寄りの駅、停留場又は停留所の名称を用いることができる。
    • (3) 当該物件が公園、庭園、旧跡その他の施設から直線距離で300メートル以内に所在している場合は、これらの施設の名称を用いることができる。
    • (4) 当該物件の面する街道その他の道路の名称(坂名を含む。)を用いることができる。
  • 2 別荘地(別荘又はリゾートマンションを含む。)にあっては、前項に掲げるところによるほか、次の各号に定めるところによることができる。
    • ※省略

上記の(2)に、物件の名称として「当該物件の最寄りの駅」の名称を用いることができるとなっている。
最寄りの駅はどこか?
この物件は3駅にアクセスできる。
絵にすると、こんな感じ。
この物件は3駅にアクセスできる
チラシに記載されている4駅への徒歩時間を比べると、次のように有楽町線の「豊洲」駅が最も近い。

  • 有楽町線「豊洲」駅:徒歩12分
  • ゆりかもめ線「豊洲」駅:徒歩14分
  • JR京葉線「潮見」駅:徒歩17分
  • 東京メトロ東西線「木場」駅:徒歩18分

最も近い駅(=最寄駅)が「豊洲」駅だから、物件名称に「豊洲」を使うことができるのだ。


人気の地域名をマンションの名称に用いることは、住民の満足感(優越感)を高める効果があるかもしれないが、どちらかといえば売主の販促都合。
マンションが建つ地域名を使わず、隣りの地域名を使うということは、その地域に人気がないことを意味している。

(本日、マンション広告4枚)

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2020年6月1日、このブログ開設から16周年を迎えました (^_^)/
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